好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Chip Taylor - GASOLINE

メリリー・ラッシュ、イーヴィ・サンズを扱ったとなれば、ここで親方チップ・テイラーにご登場してもらわねばならないでしょう。ということで、今回は彼が1972年にリリースした1stアルバム『GASOLINE』を紹介します。
チップ・テイラー(本名ジェイムズ・ウェズリー・ヴォイト)は1940年にニューヨーク州のヨンカーズに生まれました。兄は俳優のジョン・ヴォイト(1938年生まれ)。映画『Midnight Cowboy(真夜中のカーボーイ)』(1969)、アカデミー賞主演男優賞を獲得した『Coming Home(帰郷)』(1978)、『Mission: Impossible』(1996)など主演、出演作多数を誇る名優です。よってジョン・ヴォイトの娘である女優のアンジェリーナ・ジョリーとは叔父と姪の関係になります。
高校時代にカントリー・ミュージック・バンドに加わり早くから音楽に目覚めていたチップ・テイラー。父親がゴルファーだった影響からか高校卒業後はその道を目指すものの怪我で断念。再びミュージシャンへと進路を変更しました。1961年にMGMから、翌1962年にはワーナー・ブラザーズからシングルを発表するもさしたるヒットにはならず下積み時代を送ります。
そんな彼に転機が訪れたのは1966年。イギリスのロック・バンド、ザ・トロッグスがチップ・テイラー作の「Wild Thing」を全米1位、全英2位のヒットに導き、翌1967年にはジミ・ヘンドリックスがモンタレー・ポップ・フェスティヴァルでこの曲をステージで取り上げて注目されることになったのです。なお、ジミ・ヘンドリックスのこの時の録音は2007年にリリースされた『Live At Monterey』に収録されていました。




メリリー・ラッシュやイーヴィ・サンズの記事の中でも言及しましたが、このヒットを皮切りに、「Angel Of The Morning」や「Any Way That You Want Me」、「I Can't Let Go」(アル・ゴーゴニとの共作)など、チップ・テイラーの作品が次々とチャートを賑わすことになります。また、チップ・テイラーはソング・ライターのみならず、プロデューサーとしても才覚を発揮し、ジェームズ・テイラーがダニー・クーチらと組んでいたバンド、フライング・マシーンのアルバム(1967年)を手掛けました。
ザ・トロッグスが放ったヒットの時期と前後して、チップは盟友アル・ゴーゴニとジャスト・アスというデュオを組んでいます。1966年には「I Can't Grow Peaches On A Cherry Tree(桜の木に桃はならない)」という変わったタイトルのナンバーをヒットさせていました
。さらにはこのデュオはギタリストのトレード・マーティンを加えてゴーゴニ、マーティン&テイラーに発展し、1971年と1972年にアコースティックなサウンドを基調としたアルバムを発表しています。バンド名からも察せられるようにクロスビー、スティルス&ナッシュに触発されたのかもしれません。
そんなバンド活動と並行して制作されたソロ・アルバムが今回紹介する『GASOLINE』。バンドのアルバムと同じくアコースティックなサウンドを基調に、ストリングスを効果的に使ったソフト・ロック風のサウンドに仕上げていました。チップ・テイラーの少し鼻にかかった人なつこい声はポール・ウィリアムスを連想させ、温厚な人柄がしのばれるようです。

ガソリンガソリン
(2000/09/20)
チップ・テイラー

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1. Londonerry Company
2. Angel of the Morning
3. Home Again
4. Lady Lisa
5. Oh My Marie
6. Gasoline
7. Lightning (Don't Stay Mad With Me)
8. Dirty Matthew
9. You Didn't Get Here Last Night
10. Swear to God, Your Honor

それではアルバムから3曲をお聴きいただければ幸いです。まず、オープニング・ナンバーの「Londonerry Company」。シングル・カットされればヒットしても良さそうな曲です。続いて、前述の「Angel of the Morning」のセルフ・カヴァー。抑揚を抑えてしっとりと歌い込んでいます。最後にキャロル・キングのカヴァー、『Home Again』。こちらもキャロル・キングのヴァージョンを踏襲しながらも、チップ・テイラー独特の優しい味わいを醸し出しています。
なお、ご面倒をかけるようで申し訳ございませんが、3曲目はブラウザを一旦停止してあらためて選曲してくださるようお願いします。

Discover Chip Taylor!


LONDONDERRY COMPANY
ああ、おまえの名前は何度も聞いたよ
この刑務所の向こう側から
おまえが再び立ち上がることはないだろう
でも、お呼びとあらばいつでも参上するぜ
ロンドンデリーの友よ

メイドストーンに影が忍び寄り
俺は次のページがめくれない
おまえがあの二重の塀の向こうで
まだ彼と一緒にいるなんて俺には信じられないよ
ロンドンデリーの友よ ロンドンデリーの友よ

今日ニュースを聞いた
通りで一か八かやってみるよ
馬鹿な奴だとおまえは言うだろう
銃を置き 走るなよ
おまえは光のほうに向かって行くんだ
光のほうへ 光のほうへ

ああ灯台からの灯りが見える
その輝きが俺の瞳に映る
自分がここにいることを感じるよ
だから俺は向こう側に行かない
ロンドンデリーの友よ
ロンドンデリーの友よ


この後もチップ・テイラーは精力的にソロ・アルバムをリリースして行きます。兄のジョン・ボイトを意識したわけでもないのでしょうが、『MELVIN AND HOWARD』(1980)という映画にも出演しました。しかし、1980年代に入るとどういうわけかギャンブラーに転身。音楽界に復帰するのは1990年代に入るまで待たなければなりませんでした。
カムバックしたチップ・テイラーは1995年にセルフ・カヴァー集『Hit Man』をリリースし、堰を切ったようにその後も次々とアルバムを発表します。日本で紹介される機会は少ないのですが、チップ・テイラーは現在もマイ・ペースで活動を行っている模様。最近はフィドラーでシンガー・ソング・ライターのCarrie Rodriguezとデュオを組んでアルバムを発表していました。


Live from the Ruhr TriennaleLive from the Ruhr Triennale
(2007/10/02)
Chip Taylor & Carrie Rodriguez

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コメント

初めましてトムス・キャビンの麻田と言います。ブログ読ませていただきました。チップ・テイラーは日本では知名度が低いのですが個人的にも好きなので今回来日ツアーをやる事にしました。ご友人等にプロモーションしていただけるとありがたいです。

麻田浩様、コメントありがとうございます。
まさか拙ブログが、トムス・キャビンやSXSW-ASIAの代表であり、シンガー・ソング・ライターとしても活躍されている麻田様のお目に留まるとは思いもよりませんでした。YouTubeの映像が削除され、Deezerの再生も不能に陥っているため見苦しい記事になり誠に申し訳ございません。
一般人である私では何のお役にも立てませんし、チップ・テイラーを知る知人もあまりおりませんが、声ぐらいなら掛けさせていただきます。

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