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Linda Ronstadt - Lovesick Blues

 今回もリンダ・ロンシュタットの『Silk Purse』から「Lovesick Blues」をお題として、数曲を取り上げることにします。

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 クリフ・フレンドとアーヴィン・ミルズによって書かれ、ハンク・ウィリアムスの代表曲のひとつとなった、「Lovesick Blues」。リンダのヴァージョンは失恋の痛みを吹き飛ばすような軽快なカントリー・ロックに仕上げられています。前々回で扱った「Long Long Time」とのライヴ映像でご覧ください。


LOVESICK BLUES
私はすっかりブルース気分、ああ神様
あの人に別れをを告げられてからなの
ねえ神様、私どうしたらいいのか分からない
ただこうやって座って泣いてるだけなのよ

あの人がさよならを言ったあの日
ああ神様、私は死んでしまいたいと思ったわ
誰にでも、私にでも
あの人はそんな風な愛し方をするでしょうよ
俺の可愛い人よなんて
あの人から呼ばれたいけれど
ああ、そんなのほとんど美しい夢物語ね
終わったことだなんて思いたくないわ
あの人に夢中になっていたんだから

なーんか、あまりにもあの人に馴染んでしまったので
今は誰かのいい人になるなんてできやしない
そんなことでひとりじゃ淋しいわ
恋に悩むブルースってとこね

うん、恋してるわ 愛してるの
自分がどんな状態なのかなんて
分かりきったこと
うん、恋してるわ 愛してるの
自分が相手にされていないなんて
分かりきったことなのよ

あの人を満足させたいと
何度も頑張ってきた私
でもあの人は留まらず
ここを出て行ってしまうのよ
もうどうにもならないわね

 前々回で扱った『Long Long Time』を彷彿させるような失恋の歌です。気持ちの通じない人のことなどさっさと見切りを付け、新しい恋へ、人生へと向かって行くのが幸福への道なんでしょうが、そんな風にあっさりと心の重荷を下ろせないのが人情というもの。それでも泣いたり、愚痴をこぼせるだけの余裕があると救われるのかもしれません。

 エヴァリー・ブラザーズ・ショーに出演した際の映像のようです。


 スワンプウォーターをバックに、1970年に行われたビッグ・サー・フェスティヴァルに出演した際の音源です。


 男の切ない気持ちが滲み出るようなハンク・ウィリアムスのヴァージョンは1948年にリリースされました。

 
 オリジナル・ヴァージョンはエルシー・クラークによる1922年のレコーディングのようですが、1920年代から30年代に活躍したボードビリアンのエメット・ミラーが、1925年にリリースしたヴァージョンがよく知られています。ミンストレル・ショー出身の彼は顔を黒塗りにし、ヨーデルを使って歌うのを得意としていました。


 1960年にリリースされたカントリー界の大御所、パッツィ・クラインのヴァージョンです。
 

 ドリー・パートン、ロレッタ・リン、タミー・ウィネットによるカヴァー。パッツィ・クラインのヴァージョンに被せてレコーディングされたようです。1993年リリースの『Honky Tonk Angels』に収録。


 この曲は現在も様々なアーティストによって歌い継がれています。こちらはノラ・ジョーンズやリチャード・ジュリアンらによって2003年に結成されたバンド、ザ・リトル・ウィリーズのヴァージョン。ジョニー・キャッシュの「Wide Open Road」、ロレッタ・リンの「Fist City」、ドリー・パートンの「Jolene」などをカヴァーしたアルバム、『For The Good Times』(2012年発表)に収録されていました。



 ロックン・ロール・デュオのドン・ハリス&デューイ・テリーによる「I'm Leaving It All Up To You」。原曲はR&B調のロックン・ロールですが、リンダのヴァージョンはスティール・ギターやフィドルををフィチャーし、カントリー・ロック風にアレンジされています。


I'M LEAVIN' IT ALL UP WITH YOU
すべてあなたに任せるわ
あなた次第よ
これからどうするのか、あなたが決めてね
私の愛がほしいのか?
それともふたりの仲を終わりにしたいのか?

だからすべてあなたに任せるの
あなた次第なんだから
これからどうするのか、あなたが決めてよ
私の愛がほしいのか?
それともふたりの仲を終わりにしたいのか?

これが私の心
これが私の手
そして私、分からないわ
私がしたこと、私がどんな過ちを犯したというの?
あなたのことをこれほどまでに
恋い慕っているのに


 リンダのような女性から、「愛してほしいの」と「終わりにしたいの」との二者択一を迫られたらどうなるでしょうか。幸か不幸か、男女の修羅場の経験に乏しいのでよく分かりません。でも、恋い慕った女性と気持ちが通じ合わなくなり、さよならを告げられたことは幾度かありました。まったく自慢にもならない話ですね。失礼しました。

 ドン&デューイのヴァージョンは1957年にリリース。ドゥー・ワップ・スタイル風です。


 こちらは1963年にヒットした男女デュオのディル&グレイスのヴァージョン。


 人生の酸いも甘いも噛み分けたと思しきソニー&シェールのヴァージョンです。1966年の『The Wondrous World of Sonny & Cher』に収録。ソニーさんと別れた後のシェールさんは恋多き女として、あまたのアーティストと浮き名を流したことは言うまでもありません。さぞかし数々の修羅場をくぐり抜けてきたことでしょう。


 まだまだ現役で活躍しているトム・ジョーンズと日本では「Hello Mr. Sunshine」で知られるタニヤ・タッカーの共演ヴァージョンは『Tom Jones & Friends Live!』(1997)に収録。こちらはライヴ映像をご覧ください。


 スティーヴィー・レイ・ヴォーンの兄であり、ファビラス・サンダーバーズで活躍したジミー・ヴォーンもカヴァーしています。彼一流のブルース・ギターと苦みばしった味のあるヴォーカルが印象的。2010年リリースの『Jimmie Vaughan Plays Blues, Ballads & Favorites』に収録されていました。



 ジーン・クラークとバーニー・リードンのペンによる「He Dark The Sun」。ザ・バーズ脱退後のジーン・クラークが、バンジョーの名手であるダグ・ディラードと組んだディラード&クラーク時代の作品です。彼らのバック・バンドのリード・ギターを務めていたのがバーニー・リードンで、その関係から共作がなされたものでしょう。


HE DARK THE SUN
彼の心は端から端まで
太陽を隠すほどの闇に覆われている

そんなに昔のことじゃない
たぶん1年かそのぐらい前のこと
淋しい私は
誰かいい人を探していた
ニューオリンズの南のずっと奥から
夢を求めて出てきたの
そんな時に出逢った彼
そこからすべてが始まった

あの夜、彼が現れて
俺は君に相応しい男だと口説いてきた
俺の人生のレースが終わるまで
君と一緒だよ、なんてね
身の毛がよだつほどの邪悪な目をした彼が
私の人生の中に入り込んできた
彼の心は端から端まで
太陽を隠すほどの闇に覆われている

ああ、言葉にできないほどの想い出
神様、脱力感に苛まれそう
でも、そんなことは
若さゆえのせいにしておくわ
おかしなことかもしれないって
自分でもわかってるんだけど
私の決められた運命を
変えられる術は他にないの
既に起こってしまったことだから

彼の心は端から端まで
太陽を隠すほどの闇に覆われている

 影のある妖し気な雰囲気の異性を危険視していても、ついつい惹かれてしまうものですね。女性なら母性本能がくすぐられ、男性なら魔性あるいは妖艶な魅力の虜といったところなんでしょうか。分別のつく年頃になると若気の至りですまされませんが、そんなに賢く、学習効果を持ち合わせた人間はあまりいないのかもしれません。同じ過ちを繰り返してしまうのが人生と言えば簡単ですが、ちょっと辛いような気がします。

 こちらはカントリー風味が増したヴァージョン。2006年にリリースされた『The Best Of Linda Ronstadt: The Capital Years』に収録されていたものと似ていますが、また別のテイクかと思われます。


 オリジナルはディラード&クラークで、『The Fantastic Expedition Of Dillard & clark』(1968)に収録。哀愁の漂うジーンの歌声は身につまされるようです。


 クレイグ・フュラーを中心とするカントリー・ロック・バンドのピュア・プレイリー・リーグのヴァージョンです。1999年リリースの『Greatest Hits』に収録。
 
 
 今回は奇しくも失恋や成就しない恋愛の歌ばかりになりました。カントリー・ロックのサウンドをバックに、ある時は痛快に、ある時は愁いをたたえて「恋歌」を表現するリンダ。その愛らしい歌声は瑞々しく、歌に賭けるようなひたむきさが感じ取れます。

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