好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Tom Waits - Blue Valentine

前回のリッキー・リー・ジョーンズの記事を「My Fanny Valentine」で締めくくったので、今回は彼女のかつての恋人トム・ウェイツのアルバム『Blue Valentine』を取り上げたいと思います。少し季節外れのようで申し訳ございません。
1973年にアサイラムからデヴューしたトム・ウェイツはしわがれ声で都会の薄汚れた風景を描写するシンガー・ソング・ライターです。ロサンゼルスを拠点に活動を始めましたが、彼の作品には当時のウエスト・コーストから連想される青空や乾いた空気といった爽やかさとは正反対の世界が描かれていました。
ノスタルジックな雰囲気を漂わせる「ピアノマン」としてランディ・ニューマンと対比されることがあります。アイロニーや風刺、庶民の生きざまが歌詞の中に込められている点では共通するものがありますが、ニューマンがスタンダード的な気品を感じさせるのに対して、不協和音や即興演奏といったスタイルで知られるジャズ・ピアニストのセロニアス・モンクやビートニクの作家ジャック・ケルアック、詩人アレン・ギンズバーグなどの影響を受けたウェイツの作風はジャズの色合いの強い独特のサウンドを響かせ、都会人の哀愁のみならず旅や放浪をもテーマにした曲も多く見受けられました。

トム・ウェイツの本作『Blue Valentine』は1978年に発表された6作目です。レナード・バースタインとスティーヴン・ソンダイムのコンビによる名作ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」(1957年初演、映画化は1961年)でお馴染みのバラード「Somewhere」で幕が開きますが、このあとに続くのはトムのオリジナル曲。従来通りの裏町や場末の酒場の雰囲気が庶民の哀感と相まって綴られ、彼のストーリー・テラーとしての実力が発揮されていました。

今回はアルバムの中からまず、季節外れですが「Christmas Card From A Hooker In Minneapolis」とタイトル曲「Blue Valentine」を聴いていただけたら幸いです。




Blue Valentine
遠いフィラデルフィアの地から
彼女はブルー・ヴァレンタインを送ってくる
昔の俺との思い出を記念とするために
まるで逮捕状が出ている気分だ
彼女はバック・ミラーで俺の行動をチェックしている
俺はいつも逃げ続けている
俺が名前を変えたのもおまえのせい
居場所をつきとめられるなんて思ってもみなかった

半分忘れかけた夢のように
通りを歩いていると思い出す
靴の中に入り込んだ小石のように
彼女はブルー・ヴァレンタインを送ってくる
おまえとの思い出の中の亡霊は
接吻の時に感じるアザミの棘
そして薔薇の花をへし折る強盗
それは俺が袖の下に隠している
果たせなかった約束の刺青
過去を振り返るといつでもおまえが見える

俺は多方面に留まろうとしているのだが
彼女はブルー・ヴァレンタインを送ってくる
俺たちの愛は賞賛されるに違いないと
皆が言い張る
なぜ俺はこの狂気のすべてを
ナイトテーブル付きのタンスにしまっているのか
俺を悩ますだけなのに
ベイビー、分かっているんだよ
襟の折り返しの下で眠っている
俺の盲目で傷ついた心とともに
あちこち歩き回れるだけで運がいいことを

彼女の送ってくるブルー・ヴァレンタインは
俺が犯したきわめて重要な罪を思い出させてくれる
俺は罪を洗い流すことも
両手に付いた血痕を取り去ることも出来ない
悪夢を追い払うために浴びるようにウイスキーを飲む
毎晩痛めた心を切り刻み
セント・ヴァレンタイン・デーが来るたびに
少しずつ死んで行くのさ
おまえに約束したことを憶えているかい
書き送るよ
ブルー・ヴァレンタインを


「Romeo Is Bleeding」と「Kentucky Avenue」はライヴ映像でご覧ください。




Blue ValentineBlue Valentine
(1995/03/24)
Tom Waits

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コメント

トム・ウエイツと言えば、クリスタル・ゲイルとのデュエット・アルバムでもあり、サントラでもある、F・コッポラ監督の映画「One From the Heart」(アルバム名も同じ)を思い出します。ナスターシャ・キンスキーも出ていた映画。あの音楽、あの歌が気に入ったのに、日本盤の発売がなく、輸入して取り寄せたのは1981年だったかな?
fighter-k様、コメントありがとうございます。
現在はトム・ウェイツ自身がデジタル・リマスターしたCDがボーナス・トラック追加収録でリリースされていますね。廃盤にならないうちに早く手に入れといたほうがよいかもしれません。
名盤ですね。 「Christmas Card...」は私の持ち歌です、ちなみに(笑)。

中学のとき初めて聴いてから「Kentucky Avenue」も大好きでした。 思い出しただけでも切なくなって胸が締め付けられます。 あの歌をお供にNew Orleansへ旅行したのもいい思い出です。

これと「Small Change」あたりのWaitsは本当にいい感じですよね。   
Trot様、こちらにもコメントありがとうございます。
トム・ウェイツを歌われるとは渋いですね。
トム・ウェイツはアイランド移籍後のほうが評価が高いようですが、私はアサイラム・イヤーズのほうが好みです。

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