好きな音楽のことについて語りたいと思います。

Art Garfunkel - Hang On In

 近年の日本は秋の訪れが曖昧になっているような気がします。地球温暖化の影響でしょうか。それともたんなる気のせいでしょうか。夏の次が晩秋、そんな極端なことはありませんが、それでもこの季節になると哀愁を帯びた曲が似合います。そこで今回はアート・ガーファンクルの「Hang On In(北風のラストレター)」を取り上げることにしました。

シザーズ・カット~北風のラストレター(紙ジャケット仕様)シザーズ・カット~北風のラストレター(紙ジャケット仕様)
(2012/10/10)
アート・ガーファンクル

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1. Scissors Cut (Jimmy Webb)
2. A Heart In New York (Barnard Gallagher, Graham Lyle)
3. Up In The World (Clifford T. Ward)
4. Hang On In (Norman Sallitt)
5. So Easy To Begin (Jules Shear)
6. Can't Turn My Heart Away (John Jarvis/Eric Kaz)
7. French Waltz (Adam Mitchell)
8. The Romance (Eric Kaz)
9. In Cars (Jimmy Webb)
10. That's All I've Got To Say (Jimmy Webb)



HANG ON IN
君の周囲は土砂降りの雨模様
それで君は眠りに落ちるまで泣き続ける
気持ちがはっきりしない時
愛が人を傷つけるのだ

君は寂しく空しさを感じている
君が自分の心をどこかに追いやってしまったからさ
でも、泣くのは恥ずかしいことじゃない
大丈夫だよ

だけど頑張らなきゃ
ベイビー、強い気持ちを持てよ
愛はいつも道を開くものさ
駄目だよ、諦めちゃ
前を見続けるんだ
明日はもっと素晴らしい日になるだろう
しっかりしろよ

君は理由を探し続けている
人気のない廊下を歩きながら
電話がかかって来るのを待っている
でも、彼からのベルは鳴らないぜ
硝子のように割れてしまった心を
癒してくれるのは時間だけ
愛もまた、風のように通り過ぎていくものだから

だけど頑張らなきゃ
ベイビー、強い気持ちを持てよ
愛はいつも道を開くものさ
駄目だよ、諦めちゃ
前を見続けるんだ
明日はもっと素晴らしい日になるだろう
しっかりしろよ

君が彼を見る度に
辛い思いをするだろう
そしていつなのか、どこなのか分からないけれど
再び恋をすることもあるだろう

頑張れよ
ベイビー、強い気持ちで生きろ
愛はいつも道を開くものさ
駄目だよ、諦めちゃ
前に向かうんだ
明日はもっと素晴らしい日になるだろう
しっかりしろよ

 1981年にリリースされたアートのアルバム、『Scissors Cut』に収められていた「Hang On In」。珠玉のバラードが居並ぶ中、軽快なアップテンポのこの曲は異彩を放っていました。女友達を励ますような内容の歌ですが、アート自身に向けられているようにも受け取れます。というのはこのアルバムが、自ら命を絶ったアートの当時の恋人であったローリー・バードに捧げられており、収録された楽曲の一曲一曲が愛する人への想いを綴ったような印象がそこはかとなく伝わって来たように感じ取れたからでした。
 よく見なければわからないと思いますが、アルバム・ジャケットに写るアートの首元にバンド・エイドが貼られています。彼はファースト・ソロ・アルバムである『Angel Clear』(1973)でも「服装に無頓着な飾らない人柄」を演出したのか、肩の辺りが綻んだシャツを着た写真をジャケットに使用し、さらに『Fate For Breakfast』(1979)では6種類のアルバム・ジャケットを施して、「遊び感覚の表現」をしたのかと思わせる一面がありました。しかし、前述したようにこのアルバムはローリー・バードに捧げられたものであり、もう少しシリアスな意味合いが示されていると解釈できるでしょう。バンドエイドはアート自身の心の傷を象徴したものかもしれません。
 ちなみにローリー・バードは、ジェームズ・テイラー、デニス・ウィルソン(ビーチ・ボーイズ)、ウォーレン・オーツらが出演し、モンテ・ヘルマンが監督した映画、『Two-Line Black Two(断絶)』(1971年公開)にヒロイン役として起用された女優で、ウディ・アレン監督・主演の『Annie Hall』(1977年公開)にもアートの相方ポール・サイモンとともに顔を出していました。また、彼女は写真家としても活動しており、自身が出演したモンテ・ヘルマン監督作品、『Cockfighter』(1974年公開)のスティール写真の撮影、アートの『Watermark』(1977)やJ.D.サウザーの『You're Only Lonely』(1979)のアルバム・ジャケットなどを手掛けています。

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コメント

こんばんは。オープニングの二曲は凛とした冬の風景が見えて好きなアルバムです。
新しいベストは良いのかな?
kuwa様、訪問していただき誠にありがとうございます。
恋愛をじゃんけんのように永遠に繰り返されるものと表現したジミー・ウェッブ作の「Scissors Cut」、ニューヨークの光景が浮かぶような「A Heart In New York」、どちらもアート・ガーファンクルの魅力が醸し出された素晴らしい曲ですね。
新しいベスト・アルバムはヴァージョン違いの曲が幾つか収録されているようで、とても興味をそそられます。
Backstreetsさん、おはようございます。

この曲久しぶりに聴きました。

泣くのは恥ずかしいことじゃない
大丈夫だよ

この曲が生まれた背景を知り
素敵な訳にうるっと来ました。
shoppgirl様、訪問していただき誠にありがとうございます。
このアルバムでアート・ガーファンクルが、私的な悲しみや痛みを隠すことなく素直にさらけ出しているからリスナーの心を捕らえて離さないのかもしれませんね。

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