好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Stephen Bishop - BISH

 今回はビッシュことスティーヴン・ビショップに登場していただきます。梅雨空の続く日々は気分だけでも晴れ晴れとしたいもの。ビッシュのうららかな歌声とほんわかとした音の響きはこの時期によく似合います。

BISH-水色の手帖BISH-水色の手帖
(2012/06/27)
スティーヴン・ビショップ

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1. If I Only Had a Brain
2. Losing Myself in You
3. Looking for the Right One
4. Everybody Needs Love
5. Guitar Interlude
6. Fool at Heart
7. What Love Can Do
8. Prelude: Vagabond from Heaven
9. Bish's Hideaway
10. Only the Heart Within You
11. Recognized
12. I've Never Known a Nite Like This
13. When I Was in Love

 今回は彼が1978年に発表したアルバム『Bish』から何曲か取り上げることにしました。1曲目はアコースティック・ギターのつま弾きで始まる「Losing Myself In You」。ちょっぴり「On And On」を彷彿させる軽やかな曲調ですが、内容は傷心の歌です。ビッシュは鳴かず飛ばずの下積みや何度かの挫折を経験したようなので、卑屈な気持ちになることもあったのでしょう。


LOSING MYSELF IN YOU
誰もが一番高い星をつかもうとしている
誰だろうとどんな人だろうと関係なく
耳にする歌は子守唄ばかり

犬が吠えている
シーツが冷たい
通りに立っているあの男でさえ
愛がどんな男の心でも
右へ左へと傾かせることを
知っている

俺が成功する手だてがない
俺には勝ち目がない
悲しい別れの言葉が殆ど聞けそうだ
さて、俺は何をしたらいいのか
君のおかげで自分を見失ってるんだ

南フランスには宮殿があり
そこでは淋しい人々だけがダンスを学ぶ
君に半分でもチャンスがあるのなら
楽しそうにしている彼らに構わずに立ち去れ

思い出がいつにないことを経験させる
街角のバーで天国の気分
音楽が夢見心地にさせる

君のように出来る人は
他に誰もいなかった
君はいとも簡単に出来てしまうんだね

俺の思い通りになるなんてあり得ない
俺には出来そうもない
悲しい別れの言葉が殆ど聞こえてきそうだ
さて、俺は何をしたらいいんだ
俺は自分を見失っているんだ

絶対にうまくいきっこない
絶対に勝ち目はない
絶対に

 続いて、アート・ガーファンクルに取り上げられたことでビッシュの名が世に知れるきっかけとなった「Looking For The Right One」。今回はライヴ映像をご覧ください。


LOOKING FOR THE RIGHT ONE
俺はずっとついてなかった
恋の駆け引きには向いてないんだ
彼女たちの顔は憶えているけれど
名前は忘れちまった

相応しい人を見つけたと思ったのだけれど
彼女は俺のことなんか眼中にない
だから気持ちを束ねて
始めるのさ

相応しい人を見つけよう
でもそんな人がいつか現れるのだろうか
俺にぴったりの女性を探しているんだが
いつになったらそんな人が訪れるのだろうか

手に入れられないものを
追いかけても無駄だ
そんな風に人は言うけど
俺の心は「NO」と言う
この淋しき都会のどこかに
俺に相応しい女性がいるはずなんだ
でもその人を探しながら
2回分の人生を使ってまで待たなければならないのか

愛は移り気なものだと人は言う
そんなことは既に知ったこと
そうさ、分かりきったことなんだ

 アート・ガーファンクルのヴァージョンは1975年リリースの『Breakaway』に収録。


 全米チャートの32位まで上昇した「Everybody Needs Love」。イントロが、テレビ・ドラマ『太陽にほえろ!』を連想させます。1970年代はこうしたギターのカッティングが流行だったのでしょうか。


 ファースト・アルバム『Careless』発表後のビッシュは映画の世界に食指を動かし、ジョン・ベルーシ主演、ジョン・ランディス監督作品『National Lampoon's Animal House』(1978年公開)、ジェーン・フォンダ、マイケル・ダグラス主演『The China Syndrome』(1979年公開)、ダスティン・ホフマン主演『Tootsie』(1982年公開)、ミハイル・バリシ二コフ主演『White Nights』(1986年公開)などのサウンド・トラック盤に楽曲を提供。彼自身も俳優としてジョン・ランディス監督作品『The Kentucky Fried Movie』(1977年公開)、『National Lampoon's Animal House』(1978年公開)、『The Blues Brothers』(1980年公開)、スティーヴン・スピルバーグ監督の『Twilight Zone』(1983年公開)などの映画にも出演しています。
 セカンド・アルバムである『Bish』のジャケットも映画の一場面、あるいは絵画を連想させる趣向が凝らされていますが、中身もミュージカル『The Wonderful Wizard of Oz』(1939年公開)の中で案山子が歌った「If I Only Had A Brain」のインスト・ヴァージョンで幕が開き、アコースティック・ギターによるインタールード(間奏曲)や未カル・タッチの小品、「Recognized」を挟んで、最後はストリングスが印象的なバラード曲、「When I Was In Love」で締めくくるなど多分に映画を意識した構成を心掛けていたことが明白です。YouTubeにはこのアルバムからの楽曲の音源や映像が少なかったためにぶつ切りの紹介になってしまいましたが、一枚を通して聴いてみると、バラードからアップ・テンポなポップ・チューンが混在するドラマティックな展開の中にビッシュの持つ魅力が幾重にも紡がれている様子が受け取れることでしょう。
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コメント

1stじゃなく2んdをチョイスするところがマニアですね(笑)このアルバム、A面とB面(LPでの形ですが)
の差が極端で、ついついA面しか聴きませんがアーティに提供した曲をシンプルに、作者オリジナルで歌っていて良いですね。
kuwa様、訪問していただき誠にありがとうございます。
昨今はA面、B面という言葉が通用しなくなってきましたね。若い方々はもとより、中古LPを買い求めるマニアックな方々にしか理解出来ない言葉になってしまうのかもしれません。
作者であるスティーヴン・ビショップが歌う「Looking For The Right One」は、アート・ガーファンクルのヴァージョンとはまた違った味わいがありますね。こちらはライヴ映像ですが、アルバム・ヴァージョンはデヴィッド・フォスターが弾くピアノが凛々しく、ストリングスが効果的でした。
LPの形だとA面とB面の差が気になりますが、CDで一気に聴くとその傾向が少々緩和され、ビッシュのロマンティックでドラマティックな作風がより印象づけられたように受け取れました。
こんばんわ

スティーヴン・ビショップは大好きな歌手でよく聞いています。おっしゃられている通り、アップテンポなナンバーとスローなナンバーが違和感なく流れるのでアルバム通して聞くのに心地よいです。

日本では、「ひとりぼっちの渚」"Bish's Hideaway"がシングルA面で"Everybody Needs Love"がB面扱いでちょっと残念な思いをしたことを覚えています。映画に提供した曲も名曲が多いですね。本人のコメントでもフレッド・アステアが好きで、オズの魔法使いが一番好きな映画と発言してるみたいです。生で歌を聞いてみたい人です。
HY様、訪問していただき誠にありがとうございます。
CD化されてA面B面の区別がなくなったことで、ビッシュの意図がより反映される結果となったように思えます。今回取り上げた3曲以外にもスティーヴ・クロッパーがギターでバック・アップし、チャカ・カーンやナタリー・コールの歌声も聴ける「A Fool At Heart」を始め興味深い曲が次々と飛び出すアルバムでした。
名曲「On And On」を彷彿させるレイドバックした雰囲気を持つ「Bish's Hideaway」をA面にするほうが「太陽にほえろ!」を連想させる「Everybody Needs Love」よりも無難と当時のレコード会社の担当者は思ったのでしょうか。「Bish's Hideaway」も切ない想いが描かれた良い歌です。
フレッド・アステアと『オズの魔法使』がビッシュの好みですか。映画音楽に活動の場を広げたのは元々映画が好きだったからかもしれませんね。

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