好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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The Beatles - Roll Over Beethoven

 前回はポール&リンダ・マッカートニーの「Heart Of The Country」を取り上げました。ついでと言っては何ですが、今回は本隊のザ・ビートルズの皆様にご足労をお掛けすることにします。お題は「Roll Over Beethoven」。1963年11月22日発表のアルバム、『With The Beatles』に収められていたチャック・ベリー作のナンバーです。

ウィズ・ザ・ビートルズウィズ・ザ・ビートルズ
(2009/09/09)
ザ・ビートルズ

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1. It Won't Be Long (2009 - Remaster)
2. All I've Got To Do (2009 - Remaster)
3. All My Loving (2009 - Remaster)
4. Don't Bother Me (2009 - Remaster)
5. Little Child (2009 - Remaster)
6. Till There Was You (2009 - Remaster)
7. Please Mister Postman (2009 - Remaster)
8. Roll Over Beethoven (2009 - Remaster)
9. Hold Me Tight (2009 - Remaster)
10. You Really Got A Hold On Me (2009 - Remaster)
11. I Wanna Be Your Man (2009 - Remaster)
12. Devil In Her Heart (2009 - Remaster)
13. Not A Second Time (2009 - Remaster)
14. Money (That's What I Want) (2009 - Remaster)

 ファースト・アルバム『Please Please Me』を踏襲して、オリジナル曲が8曲、カヴァーが6曲という構成の『With The Beatles』。好きな楽曲をみんなが持ち寄ったとリンゴ・スターが後述していますが、R&B色が濃く反映された内容となっています。
 今回のお題である「Roll Over Beethoven」はチャック・ベリーが1956年にヒットさせた曲。もともとはジョン・レノンが得意としていたナンバーですが、ビートルズデビュー前の1961年頃にジョージ・ハリスンにリード・ヴォーカルを譲りました。ジョンは後年のインタビューの中で、「ジョージの奴に歌いやすい曲を与えていたんだ」との趣旨を語っています。
 ジョンはこの曲の他にもアルバム『Beatles For Sale』の中で、「Rock And Roll Music」をカヴァーするなどチャック・ベリーへの敬愛ぶりが窺え、「歌詞が知的」、「ロックン・ロールの詩人」と評すと同時に、「ロックンロールに別の名前を与えるとすれば、それは『チャック・ベリー』だ」と発言していました。

 若さみなぎるビートルズの歯切れの良い演奏。「さぁ、踊れ」と言わんばかりのハンド・クラップが花を添えています。


ROLL OVER BEETHOVEN
さて、ちょこっと手紙を書いて
地元のローカル局のD.J.に送ってやろう
いかしたロックのレコード
D.j.の奴にかけてもらいたいのさ
ベートーヴェンをぶっ飛ばせ
今日もあれをもう一度聴きたいんだ

体が火照り
ジュークボックスのヒューズが吹っ飛び
俺の鼓動がリズムを刻む
魂はブルースを歌い続けているんだ
ベートーヴェンをぶっ飛ばせ
チャイコフスキーにもこのニュースを知らせてやろうぜ

ロックの熱で肺炎に侵され
リズム&ブルースの注射がよい薬さ
リズム・レヴューの側に座っていたら
関節炎に侵されてしまったようだ
ベートーヴェンをぶっ飛ばせ
二人一組でロックしようぜ

こいつを感じて気に入ったなら
恋人を連れて来なよ
回して、揺らして、転がして
上げたり下げたり、もう少しだけ遠くまで
回って、揺らして、転がして
ベートーヴェンをぶっ飛ばせ
カップルでロックしようぜ

朝の早いうちから言っておくけれど
俺のブルー・スウェード・シューズを踏むんじゃねえぜ
ひょいと、フィドルを弾いちまおう
失敗しても失うものはないんだ
ベートーヴェンをぶっ飛ばせ
チャイコフスキーにもこのニュースを知らせてやれよ

彼女は蛍みたいに小刻みに腰をくねらせ
コマのようにくるくる踊る
彼女がいかれたパートナーと一緒に
回って、揺られてロックしているのを見ておくがいい
彼女の小銭が切れない限り
音楽が鳴り止むことはない
ベートーヴェンをぶっ飛ばせ
ベートーヴェンをぶっ飛ばせ
リズム&ブルースをお楽しみかな

 歌の中にベートヴェンやチャイコフスキーといった有名な作曲家の名前が出てきますが、他にも様々な曲名が含まれていました。チャック・ベリーは「ロックン・ロールの吟遊詩人」と呼ばれるだけあって、創意工夫が凝らされています。
”A shot of rhythm & blues”(リズム&ブルースの注射が良い薬さ)
アルバム『Please Please Me』収録の「Anna」の作者であるアーサー・アレクサンダーが、1961年に「You Better Move On」のB面として発表した曲。ビートルズはアルバム『Live In BBC』において、ジョン・レノンのリード・ヴォーカルで収録している。蛇足だが、A面の「You Better Move On」のほうはザ・ローリング・ストーンズ、ザ・ホリーズ、ディーン・マーティンなどの録音がある。
"Rhythm revue"(リズム・リヴュー)
リズム&ブルースの歌と踊りに時事風刺劇を組み合わせたヴァラエティー・ショーのことであろう。またはその公演の出演者を一覧出来る宣伝用のポスター。
"Early in the morning"(朝の早いうち)
ソニー・ボーイ・ウィルソンの1937年のヒット曲、あるいはルイス・ジョーダンの1947年のヒット曲のことだろうか。
"Blue suede shoes"(ブルー・スウェード・シューズ)
エルヴィス・プレスリーにもカヴァーされたカール・パーキンスのヒット曲。1956年1月1日リリース。
"Hey diddle diddle" (ひょいと)
 イギリスの伝承童謡『Mother Goose』の中の一説、「Hey, diddle, diddle, the cat and the fiddle, the cow jumped over the moon (ヘイ、ディドル、ディドル、猫にフィドル、雌牛は月を飛び越えた) 」をもじったのであろう。また、"diddle" はチャック・ベリーの親友でもあるボ・ディドリーのことを指すとも言われている。彼はロックン・ローラー兼ギタリストであると同時に、フィドルの腕前もなかなかのものとのこと。
 さらに、"diddle" にはスラングで卑猥な意味もあり、1972年に全米1位に輝いた"My Ding-A-Ling" という猥褻な歌を書いたチャック・ベリーのこと、そのあたりも意識していたのかもしれない。
 なお、「Hey, diddle, diddle」は呼びかけの言葉であり、北原白秋は「へいこら、ひょこっら、へっこらしょ」、谷川俊太郎は「えっさかほいさ」と訳していたと思う。

 このライヴ映像は1964年にイギリスで放送されたテレビ番組「Around The Beatles」からのものです。


 チャック・ベリーのヴァージョンは「Duck-Walk(ダック・ウォーク)」のパフォーマンスが堪能できるライヴ映像をご覧ください。


 さて、この「Roll Over Beethoven」のカヴァー・ヴァージョンは枚挙に暇がありません。そのうちの幾つかを紹介させていただきますので、興味の持たれたものを聴いていただければ幸いです。

 まず、1970年代から80年代にかけて数多くのヒットを連発させたエレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)のヴァージョン。1973年リリース。リーダーのジェフ・リンがビートルズの熱心なフォロワーだったことも手伝って。「ビートルズよりもビートルズらしい楽曲を持ったバンド」、「ビートルズの遺伝子を受け継いだバンド」と言われたことがありました。
 ジェフ・リンはビートルズとの交流も深く、ジョージ・ハリスンの『Cloud Nine(』1987年発表)、『Brainwashed』(2002)、ポール・マッカートニー『Flaming Pie』(1997)、リンゴ・スター『Time Takes Time』(1992)などのメンバーのソロ・アルバムのプロデュース、および1995年から96年にかけてのビートルズのアンソロジー・プロジェクトにも参加し、「Free As A Bird」、「Real Love」などをビートルズのメンバーらと共同プロデュース。また、ジョージ・ハリスン、トム・ペティ、ボブ・ディラン、ロイ・オービソンらとトラヴェリン・ウィルベリーズを結成し、『Volume One』(1988)、『Volume 3』(1990)などのアルバムを発表しています。


 ザ・バーズのヴァージョンは1967年2月にスウェーデンのラジオに出演した際に録音されたもので、1990年にリリースされたボックス・セット『The Byrds』に収録されていました。リード・ヴォーカルはクリス・ヒルマン。


 クリス・ヒルマンとグラム・パーソンズがバーズを脱退して結成したフライング・ブリトウ・ブラザーズのヴァージョンは1972年に発表された『Last Of The Red Hot Burritos』の2009年盤ボーナス・トラックとして収録。こちらもクリス・ヒルマンがリード・ヴォーカルを取っている模様。


 フェリックス・パッパラルディ率いるマウンテンのヴァージョンでお開きとしましょう。1971年の『Flowers of Evil』に収録。巨漢レズリー・ウエストのギターが唸ります。


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コメント

なかなかに音楽のご趣味が宜しいですね☆
rakiworld21様、訪問していただき誠にありがとうございます。
拙いブログですが、今後とも宜しくお願い申し上げます。
こんばんは^^
「ベートーベンなんて、くそくらえ!」といわんばかりに、ジョージがはじけてますね。
最初はジョンのボーカルだったけども、ジョージに譲ったんですね。
手拍子がいいですね。
踊り出したくなります。
チャック・ベリーの曲のカバーなんですよね。
他にもいろんなアーティストが歌っていたんですね。
「ビートルズ・フォー・セール」収録の「ロックン・ロール・ミュージック」、こちらはジョンのリードボーカルですね。46年前のビートルズ来日の時、最初に歌ったのがこの「ロックン・ロール・ミュージック」だったそうですよ。
saya様、訪問していただき誠にありがとうございます。
ビートルズに限らず、イギリスのミュージシャンの黒人音楽への敬慕は計り知れないものがあります。黒人の虐げられたブルースやR&Bが、不安定な状況に置かれたイギリスの若者の共感を得ていたのかもしれません。ことにチャック・ベリーに関しては、「社会的な言葉を巧みにリズムと調和させていた」とジョン・レノンが高く評価していました。
私は学生時代に、一度だけ再放送されたビートルズの来日公演の映像をテレビで観たことがあります。この映像はかつてビデオとLDで発売されていましたが、正規版のDVD化はまだのようです。

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