好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Jackson Browne - Linda Paloma

 相変わらずウエスト・コーストのアーティストを取り上げていますが、今回はジャクソン・ブラウンが、1976年にリリースしたアルバム『The Pretender』に収録されていた 「Linda Paloma」をお題とします。

PretenderPretender
(2004/05/31)
Jackson Browne

商品詳細を見る

1. The Fuse
2. Your Bright Baby Blues
3. Linda Paloma
4. Here Come Those Tears Again
5. The Only Child
6. Daddy's Tune
7. Sleep's Dark and Silent Gate
8. The Pretender

 聖書から "Wall of Jericho" (ジェリコの城壁)を引用して地球を導火線になぞらえた重々しい「The Fuze」に始まる『The Pretender』。爽やかなウエスト・コーストのロックのイメージとかなりかけ離れた印象を受けるアルバムかもしれません。以前にも増してジャクソン・ブラウンの歌詞は内省的であり、人生の意味を問いかけた内容の作品が目立っていました。レコーディングの途中に最初の妻であるフィリスが自らの命を絶ち、全体的にその影響が色濃く覆っていたとも言えるでしょう。
 ブルース・スプリングスティーンを成功に導いたと言っても決して過言ではないジョン・ランドゥをプロデューサーに迎えたことによりサウンド面は強化が図られ充実。セクションからラス・カンケル、リーランド・スクラー、クレイグ・ダーギ、リトル・フィートからローウェル・ジョージ、ビル・ペイン、オーリアンズからジョン・ホール、さらにはヴァン・ダイク・パークス、チャック・レイニー、アルバート・リー、後にリトル・フィートに加入するフレッド・タケット、TOTOを結成するジェフ・ポーカロなど強者のミュージシャンが大挙駆けつけ、タイトで厚みのある演奏を繰り広げています。

 そんな中、メキシコ系と思われるミュージシャンを起用したマリアッチ風の「Linda Paloma」は少々異なった響きが窺われる曲。メキシカン・ギターが効果的な趣のある珠玉の小品といった風情です。


LINDA PALOMA
音楽が始まった瞬間
ギター弾きが歌い出すのを君は耳にした
その愛の歌から出て来る様々な光景を夢見ながら
君は心の中で思い描いた世界の美しさに満たされていたんだね
俺は果てしなく広がる空
君は羽ばたくメキシコの鳩

君の耳元で響く音楽は
日ごとに少しずつ弱まっている
君が本当に望んだ愛のかたちは
そんなものではないのだろうけれど
君は目の前のあった愛が失われたと感じ
涙に濡れた瞳を通して見つめながら自分自身に気が付く
もし涙が、意志によって示された人生の暗闇から
心を解放出来たならば

夜中に吹く風が
眠っている君の顔を優しくなでるように
実際に君が望まない世界の光景とともに
愛が君の瞳を満たすだろう
あのひと時が過ぎ去った後を夢見ながら
君の恋人の瞳にあった光は
夜が明けて朝の陽射しの中へ消えてしまう

でも、朝は絶え間なく羽ばたく君の翼に
力を運んでくれるし
また別の恋人が
太陽の明るい光環に向かって歌を歌う
こんなことすべてが俺には分かっているのさ
リンダ・パロマ
飛んでお行きよ
リンダ・パロマ

 大学時代、ジャクソン・ブラウンを「人生の師匠」と崇めるほどのファンである女性が同級生の中にいました。彼女とは幾度もジャクソン・ブラウン談義に花を咲かせていたのですが、ある時このような会話があったのです。

「わたし、『プリテンダー』というアルバムは好きやけど、「リンダ・パロマ」は嫌いや」
「何でや? 綺麗な曲やで」
「あんた分かってんのか。メキシコの鳩なんて言うてるけど、リンダ・ロンシュタットのことやで。わたし、あの人嫌いやねん」
「リンダはええと思うけどな」
「男の子はみんなそう言うなぁ、ほんまにしゃあないわ」
 
 リンダ・ロンシュタットはギタリストだったメキシコ系の父親とオペラ歌手志望だったドイツ系の母親の血を引く人。この「Linda Paloma」が世に出た際、ジャクソン・ブラウンとリンダの関係を鑑み、彼女のことを歌っているのだと解釈されたものです。

 1990年にテレビの音楽番組に出演した際の映像のようです。


 リンダ・ロンシュタットは早くからジャクソン・ブラウンの楽曲を取り上げ、親交を深めて行きました。恋多き女とも魔性の女ともあだ名されるリンダ。ブラウンはブラウンでもカリフォルニア州知事だったジェリー・ブラウンとは親密な関係であったことがよく知られておりますが、ジャクソン・ブラウンとどれほどの仲だったのかよく分かりません。その昔、ジャクソン・ブラウン・フリークの異名を持つ職場の先輩に噂の真相を確かめたことがあるのですが、「J.D.サウザーはもとよりアンドリュー・ゴールドやミック・ジャガーやジョージ・ルーカスも真実味があるけど、ジャクソン・ブラウンはあんまり相手にされてへんかったんとちゃうか。イーグルスの『Witchy Woman』もリンダをモデルにしたと言われてるけど、マドンナ的な存在で終わったようやで」とのこと。この件について見識のある方のご教示があれば幸いです。
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コメント

緊張感に溢れた高密度なサウンドが続く「The Pretender」の中でLinda Palomaは一服の清涼剤的な存在でした。
学生時代のエピソード面白いですね。
当時ジャクソン・ブラウンに夢中になっている女子はたくさんいましたが、同じようにリンダが嫌いな子も多かったように思います。
反対に男子はほとんどリンダの事が好きだったような・・・。
リンダとジャクソン・ブラウン、どうだったんでしょうね。
Purple_Haze様、訪問していただき誠にありがとうございます。
ジャクソン・ブラウンの自伝的要素が窺えると同時に、リスナーにとってもどこか身につまされるような感覚を覚えるアルバム『The Pretender』。おっしゃるように、そんな中で「Linda Paloma」を聴くと、ほっとした気分になります。
『Simple Dreams』や『Living In The U.S.A』などのヒット・アルバムのおかげか、リンダ・ロンシュタットが好きな女性も数多くいましたが、その人たちの中でジャクソン・ブラウンに興味を示した人は殆どいませんでした。私がジャクソン・ブラウンとリンダの音楽的な関係を話し始めても、マイケル・ジャクソンと勘違いする人もいたぐらいです。ジェイムズ・ブラウンなら分からなくもないんですがね。
本当に良い時代でした。
どちらも好きでしたよ~私は(笑)

リンダとジャクソン・ブラウンは、音楽的な繋がりはあってもそれ以上の関係があったかどうか。リンダは自他ともに認める恋多き女性だったようですから、ジャクソンの片思いはあったかもしれませんね。
ジェリー・ブラウン州知事や婚約までしたジョージ・ルーカスとも結局は破断になりましたよね。

おしゃべり男ジム・キャリーがどこかのインタビューで語った音声を聞いたことがありますが、20歳そこそこの頃、30代後半のリンダと付き合ったと暴露していましたね。半年間付き合った後「束縛されたくないわ」と去って行ったと言っていました。

リンダは結局誰とも結婚せずに養子養女を引き取り一人で育て上げたのですよね。なかなか真似の出来ない生き方です。
zaza様、訪問していただき誠にありがとうございます。
ジャクソン・ブラウンにはパメラ・ポランド、ニコ、ジョニ・ミッチェルなど年上の女性とのロマンスがありましたが、行きずりの恋の如く短期間の関係か彼の片思いで終わりました。ジャクソンの最初の妻フィリスもリンダ・ロンシュタットのように奔放な女性だったと言われており、結婚したきっかけもいわゆる「できちゃった結婚」だったとのこと。ジャクソンにとって本当に最愛の人だったのか疑問が残るところです。そんなことから2歳ほど上のリンダにも淡い恋心を抱いていたかもしれません。
リンダ・ロンシュタットとジョージ・ルーカスの婚約騒動があった頃、彼女はジム・キャリーとも交際していたようですね。だいぶ後になって聞いた憶えがあります。ジム・キャリーはフランシス・コッポラ監督の『Peggy Sue Got Married』(1986年公開)にも出演していたようですが、1994年の『Ace Ventura』や『The Mask』の主演でよく知られるようになった俳優さんなので、1980年代前半当時にその噂を耳にしていたとしても留意することはなかったと思われます。
おっしゃる通り、リンダの生き方はなかなか真似が出来ません。男は彼女の魅力に翻弄されながらも次第にひるみ、ジム.キャリーのように「自慢話」にすり替えるのが関の山。少々切ないですね。
う~ん、なんかわかるようなわからないような・・・です。
そういえば私は「哀しみのプリズナー」や「風にさらわれた恋」の頃のリンダ大好きだったけど、JDサウザーやアンドリュー・ゴールドが好きではありませんでした。
音作りはとてもいいのに、なぜか気にくわない・・・。
リンダ好きの屈折した想いだったのでしょうか・・・?
がじゅまる様、訪問していただき誠にありがとうございます。
先入観故か、J.D.サウザーやアンドリュー・ゴールドが関わった楽曲の出来が良ければ良いほど複雑な気持ちが生じてくるのかもしれませんね。リスナーに嫉妬心にも似た感情を抱かせるリンダ・ロンシュタットは本当に魅力的であり、魔性の女と言えるでしょう。

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