好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Jackson Browne - Alive In The World

 新年が明けても日本を取り巻く状況に好転の兆しが感じられません。隣国である北の彼の国では年末にトップが替わっても相変わらずの強硬姿勢を続ける覚悟。また、次期ヘッドが事実上確定している面積の広大な隣国も依然として領土・領海をさらに広げようとしている情勢です。我が国の総理には毅然として対処していただきたいのですが、消費増税にしか関心がないご様子で、"Never, Never, Never, Never Give Up" (英国の元首相、ウィンストン・チャーチルの名言の引用)と「ネバー」を4度も叫びながら不退転の決意で臨まれるとのこと。国民にはなかなか希望の光が見出させず残念無念。明けない夜はない、春の来ない冬はないと言いますが、このような状況ではまるでブラック・ホールに吸い込まれたのではないかと錯覚させられました。
 さて、本年の記事の第一弾はジャクソン・ブラウンの "Alive In The World" です。せめて音楽だけは前途を明るくさせてもらえるものを思い選びました。


ALIVE IN THE WORLD
本当の世界に生きたい 頭の中の想像じゃなく
俺は本当の世界に生きたいんだ しっかりと意見を述べたい
希望に溢れる人たちや自ら進んで生きる意志を持った人たちとともに
率直で逞しい人たちとともに
暗闇の中の声とともに
歌の中から明るい光を見出し
数えきれないほどたくさんの愛を語らう人々と一緒に
この現実の世界で生きよう

本当の世界に生きたい どこかの壁の後ろに隠れているのではなく
俺は本当の世界に生きたいんだ 
そこで俺は誰かが呼びかけてくれる声に耳を傾けよう
心の内側で囚われの身になっている俺自身に
懐疑心で余裕のなくなったこの俺に
様々な空想に耽りながら
脱出する夢を抱き
チャンスをうかがう人に
この現実の世界で生きよう

両目を大きく開き覚醒してこの現実の世界で生きたい
両目を大きく開き完全に本当の世界にたどり着く

世界の美しさと冷酷さ
世界の悲嘆と喜び
絶えまなく命を生み出しながらも破壊や
計り知れないほどの変革の力を押し進める
そんな本当の世界に俺は生きたい

両目を大きく開き覚醒してこの現実の世界で生きたい
両目を大きく開き完全に本当の世界にたどり着く

 1996年リリースのアルバム『Looking East』に収められていた「Alive In The World」には自分の立場を明らかにし、人々ともに生きていくジャクソン・ブラウンの決意が表明されていました。楽観的な印象は拭えませんが、「普通の人」に投げかけるメッセージは初期の彼の作品に表されていた若者の戸惑いやうつろいやすさを彷彿させるものです。


ルッキング・イーストルッキング・イースト
(1996/03/10)
ジャクソン・ブラウン

商品詳細を見る

1. Looking East
2. The Barricades Of Heaven
3. Some Bridges
4. Information Wars
5. I'm The Cat
6. Culver Moon
7. Baby How Long
8. Nino
9. Alive In The World
10. It Is One
11. World In Motion (Bonus Track)

 アルバム『Looking East』は西海岸であるロサンゼルスに住む人間の視点で政治経済の中枢を担う東海岸、ひいてはアメリカ全体を見回すというコンセプトが内包されていました。表題曲では権力と地位が神の恵みと同じとされるが、いたるところに飢え存在するところと東海岸を痛烈に皮肉っています。
 情報が細密かつ迅速に伝達され、現実と虚構の世界が交錯する現代社会。戦争や震災の悲惨な場面がテレビを通じて映し出され総身に戦慄が走るような衝撃と同時に、映像作品やビデオ・ゲームに興じているような錯覚さえ覚えることもありました。
 身の回りで起こる様々な出来事に危機感を感じながらも、喉元過ぎれば熱さを忘れるの如く普段の日常へと人は戻って行くものです。些細なことに腹を立て、何か問題が生じれば社会が悪いと嘆きながら過ごす日々。他人への思いやりさえ一過性のもので終わってしまうのが常でしょう。
 この「Alive In The World」にはそうした現代人の傾向を鑑み、もっと人間らしい尊厳を持って生きて行けるはずだとの思いが込められているように思えました。しっかりと自分と自分を取り巻く環境に向かい合い、その中からささやかな希望を見出そうとジャクソン・ブラウンは問いかけているのです。斬新さも目新しさもないメッセージかもしれませんが、ジャクソン・ブラウンのひたむきでありのままの願いなのだと受け取れました。

 政治や社会をテーマにしたアルバム、『Looking East』の評価は高く、評論家からは「繊細で内省的な面と政治的な面が結びついた」と絶賛する声が上がりました。ジャクソン・ブラウン本人も彼に関して書かれた『Jackson Browne - His Life And Music』の中で、以下のように述べています。
 
 歌に政治的メッセージを入れたいという彼の熱い思いは、実は彼にとってまだまだ大切だった。「要は、その歌がよくできた歌かどうかなんだと思う。だから、この手のものは聴きたくないという議論だとか、あるいは、ぼくがやるこの手ものは聴きたくないという議論は、あまり気にしない。もう少していねいに言えば、『原発の歌をなぜわれわれが聴かなければならないんだろう』とか、『昔は愛の歌を聴かせてくれた人がどうして人権のことをしゃべっているのか』っていう議論だね。答えは、『こういうことはすべて人生の一部で、その人生について書くのがぼくの仕事だからさ』」と述べていました。(『Jackson Browne - His Life And Music』マーク・ビーゴ著、水木まり訳、P.273 蒼氷社 2007年)

ジャクソン・ブラウン―ヒズ・ライフ・アンド・ミュージックジャクソン・ブラウン―ヒズ・ライフ・アンド・ミュージック
(2007/11)
マーク ビーゴ

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 ライブ映像です。


 こちらはピアノの弾き語り。オフィシャルなものではないので画質・音質はあまり良くありませんが、宜しければご覧ください。


 冒頭で述べたように「Looking East」ならぬ東アジア情勢は混沌としたままです。2012年はさらなる混乱が待ち受けているのでしょうか。我が国のリーダーには国民の懐を狙うのではなく、相手国の懐をつかむぐらいの気迫で交渉に臨んでいただきたいのですが、その表情や言動を見る限り叶わぬ願いのようで何ともやりきれぬ思いです。
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コメント

Backstreetsさん、遅ればせながら、明けましておめでとうございます!

Backstreetsさんの大好きな、ジャクソン・ブラウンの記事ですね。
まだ、ブログを開設されていない頃、4年位前に私のジャクソン・ブラウンの記事『孤独なランナー』にコメントを頂いた記憶があります。

私は、『プリテンダー』なんか好きですね。

ずいぶん前、ジャクソン・ブラウンのベスト盤をカセットテープに録音し、車の中でよく聴いていました。
好きだったのが、The Barricades of HeavenとAlive in The Worldでした。

Alive in The Worldは、ゆったりとした、肩の力が抜ける様な感じで、よく聴いていました。
確か、デヴィッド・クロスビーがコーラスで参加していたんではないでしょうか?

私はあまりブログをバンバン書けませんが、今年も宜しくお願いします。
Toshinosuke様、明けましておめでとうございます。
ジャクソン・ブラウンのアルバム『Alive In The World』は本文でも述べているように評論家の評価は高かったようですが、ファンの間では決して評判が良かったわけではありません。バンド・サウンドを意識し、ヴァラエティに富んだ音作りは好感が持たれたものの政治的なメッセージが敬遠される要因となったのでしょう。でも、"Alive In The World" や ”The Barricades Of Heaven”などの美しい曲調の作品もあって捨て難いアルバムのひとつです。
おっしゃる通り、"Alive In The World" にはデヴィッド・クロスビーと実弟のセヴリン・ブラウンがコーラスで参加しています。
私も頻繁に更新出来ないと思いますが、本年も宜しくお願い申し上げます。

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