好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Carly Simon - That's The Way I've Always Heard It Should Be

前回はジェームズ・テイラーを取り上げたので、今回は元妻のカーリー・サイモンについて書いてみたいと思います。
カーリー・サイモンの名を日本で知らしめたのは1972年発表の「You're So Vain 」ですが、本国アメリカではデヴュー当初より脚光を浴び、1971年発表のシングル「That's The Way I've Always Heard It Should Be(邦題:幸福のノクターン)」は全米トップ10入りを果たすヒットとなりました。
アメリカ有数の出版社サイモン&ジェスターズの社長の三女として1945年6月25日にニューヨークで生まれたカーリーは恵まれた環境で育ちました。仕事の合間にベートーベンやショパンをピアノで奏でる父、ジョージ・ガーシュインやコール・ポーターを愛聴する母、オペラ歌手の長女といった音楽的にも申し分のない家庭環境です。
でも、その彼女が夢中になった音楽はクラッシックではなくピート・シーガーらが歌うフォーク・ソングでした。大学時代には次女のルーシーとサイモン・シスターズというフォーク・デュオを組んでグリニッチ・ヴィレッジを中心に活動。ピート・シーガーとの共演も果たしています。また、1964年にはマイナー・レーベルよりシングル「Winkin' Blinkin' And Nod」も発売。全米73位まで上昇するヒットとなりました。
話題にはなったものの姉ルーシーの結婚でこのデュオは解散。カーリーはボブ・ディランのマネージャーであり、ザ・バンドやジャニス・ジョプリンを手掛けたアルバート・グロスマンに目を掛けられソロ・レコーディングを行うものの発売には至らず、CMソングを書くかたわら1969年頃には後にジョン・レノンのプラスティック・オノ・バンドをサポートするエレファンツ・メモリーのリード・ヴォーカルとして在籍していたこともありました。また、シナリオ・ライターをしたり、端役ながらも女優として映画に出演したこともあるそうです。
幼少の頃より何不自由なく暮らしていたカーリーにとっては初めての挫折かもしれません。しかし、不遇の時期は人間性を養うことでその後の歌作りにおいての貴重な経験となったことでしょう。
そうした下積み生活の中、1970年に映画評論家で脚本家のジェイコブ・ブラックマンのバック・アップとデヴィッド・ブロムバーグらの協力のもとデモ・テープを制作。それがエレクトラ・レコードの社長ジャック・ホルツマンの耳にとまり同社との契約へと発展しました。そうして本日紹介するソロ・デヴューアルバムが1971年4月に発売されています。
カーリー・サイモンの歌は奔放なロマンスやフェミニズムを扱ったものが多いのですが、原点と言えるこの1stでもその傾向が既に表されており、女性特有の感性で現実をしっかり見つめる誠実さが感じ取れました。サウンド面ではシンガー・ソング・ライターのアルバムらしく、カーリーが奏でるピアノやアコースティック・ギターの弾き語りを基調に歌を際立たせた作りで、サポートするように繊細なストリングスがバックに施されています。
なお、このアルバムのジャケット写真を撮影したのは弟のピーター・サイモン。カーリーのアルバムのジャケットの多くやジェームズ・テイラーの『Walking Man』なども手掛けた有名な写真家です。
今回はアルバムからジェイコブ・ブラックマンとの共作「That's The Way I've Been Always Heard It Should Be」、カントリー風アレンジが入った「One More Time」、軽快な「Rolling Down The Hills」の3曲を聴いていただけたら幸いです。なお、Deezerのプレイヤーは1-2-1-3という順番で演奏されるので、ご面倒ですが3曲目を聴かれるときは一旦ブラウザを更新して曲名をクリックしてください。を聴いていただければ幸いです。



That's The Way I've Been Always Heard It Should Be
父は夜中に灯りも付けずに座っている
煙草が暗闇の中であざやかな光を放つ
居間は静まりかえり
私は気づかれずに通る
母が雑誌を読んでいるベッド・ルームをつま先立ちで通り過ぎる
「いい夢をごらん」と母の言葉が聞こえるよう
でも私は夢を見る術を忘れた

あなたは私たちふたりが家庭を持ち一緒に暮らす日が来たと言う
そう それは当然のこと
そう聞かされてきたけど
あなたは私と結婚したいのね 私たち結婚するんだわ

学生時代の友達はもうみんな結婚しているわ
彼女たちは家と芝生を持ち
静かな午後を過ごし
涙に暮れる夜と怒りの朝を迎える
子供たちは親を嫌い反抗する
彼女たちは現在の自分たち自身を嫌っている
酒をあおり 大声で笑い
傷口をふさぎ 傷跡を隠す

あなたは私たちふたりが家庭を持ち一緒に暮らす日が来たと言う
そう それは当然のこと
そう聞かされてきたけど
あなたは私と結婚したいのね 私たち結婚するんだわ

あなたは二人の愛はずっと変わらないというけれど
ベイビー、君がすべてだなんて
カップルは寄り添ったり傷つけ合ったり
愛の残骸の中に溺れて行く
二人は雲を越えて羽ばたく二羽の鳥のように舞い上がるのだとあなたは言う
でも まもなくあなたは私を鳥かごの中に閉じ込めるはずよ
私は私らしくするためにどうすればよいのかわからないままになるのよ

そう いいわ 私たちは一緒になって家庭を持つ時が来たのだわ
そう それは当然のこと
そう聞かされてきたけど
あなたは私と結婚したいのね 私たち結婚するんだわ


このあいだまでYouTubeにこの曲の映像があったのですが、削除されてしまったようで紹介できません。代わりと言っては何ですが、Haven't Got Time / Anticipation / That's The Way I've Always Heard It Should Be のグランド・セントラル・ステーションでのライヴ・パフォーマンス(1994年)があったのでそちらをお届けします。少々長いので恐縮ですが、宜しければお楽しみください。


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コメント

カーリー・サイモンと言えば、ジャズスタンダードの走りになった「トーチ」が忘れられません。あれは良かったな~。
fighter-k様、コメントありがとうございます。
ちょっぴりハスキーな声で悲恋のバラードを情感込めて歌う『TORCH』は良かったですね。リンダ・ロンシュタットもカーリー・サイモンのことをかなり意識していたのではないでしょうか。そんな報道が当時あったのを憶えています。
こんばんは。
カーリーの記事、嬉しくなりますね~。
お嬢育ちですが、ソロ・デビューはけっして早いほうでも無かったんですよね。下積み時代のエピソードは知らなかったので参考になりました。
結婚前の女性心理の歌はエキセントリックで、当時は新鮮だったんでしょうね。
グランド・セントラルのライヴ、ビデオで持っていますがDVD化を激しく希望してます(笑)
シャケ様、コメントありがとうございます。
思えば、女性であることに真摯に向き合うといったカーリーの姿勢が1970年代という時代に適合していたのでしょう。
YouTubeから「幸福のノクターン」の映像が削除されていたので一瞬焦りましたが都合良くライヴ映像があって助かりました。
しかし、またもDeezerが不調。imeemは手持ちのCDをアップして貼り付けても30秒制限となるのでお手上げです。音楽評論家の先生方のように文章だけでブログを拝読していただけるほどの力があれば良いのですがね。

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