好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Linda Ronstadt - Simple Man, Simple Dream

前回の記事の中で、J.D.サウザーがリンダ・ロンシュタットとの恋の破局を歌ったと推測される「Faithless Love」や「Silver Blue」について言及しました。そこで今回はリンダが別れたはずのJ.D.を迎えてレコーディングした『Simple Dreams』(1977年発表)をお題とします。
リンダ・ロンシュタットとJ.D.サウザーの関係が始まったのは、彼からの楽曲提供のみならずプロデュースまで任せたアルバム「Don't Cry Now」(1973年発表)の頃からでしょうか。以来、リンダのアルバムにはJ.D.が関与し、公私にわたるパートナーとして周知されてきました。ところが、『Prisoner In Disguise』(1975年発表)収録の表題曲「Prisoner In Disguise」と「Silver Blue」にて二人の恋が終局したことが暗示され、前作『Hasten Down The Wind』(1976年発表)ではJ.D.サウザーが楽曲を提供することも演奏に参加することもなかったのです。本作では二人の関係が修復されたのかJ.D.がめでたく復帰。リンダは彼のセカンド・アルバム『Black Rose』から「Simple Man, Simple dream」を取り上げ、「Maybe I'm Right」ではバック・ヴォーカルを担わせていました。
ちなみに1974年のアルバム『Heart Like A Wheel』以降、リンダの音楽活動をサポートし、J.D.に代わって彼女の心を射止めたアンドリュー・ゴールドの名前はここにはありません。

夢はひとつだけ夢はひとつだけ
(2011/02/23)
リンダ・ロンシュタット

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1. It's So Easy
2. Carmelita
3. Simple Man, Simple Dream
4. Sorrow Lives Here
5. I Will Never Marry
6. Blue Bayou
7. Poor Poor Pitiful Me
8. Maybe I'm Right
9. Tumbling Dice
10. Old Paint



SIMPLE MAN, SIMPLE DREAM
もし私が人並みに
あなたに恋をしたらどうなるかしら
あなたを殺してしまうかもしれないし
心から尽くすかもしれない

仕事を探しに行く時
時おり人々に心の内を見透かされているような気がする
優しく親切に話しかけられているうちに
私のお金は消えている

私にはどこか子供じみたところがある
あなたは気づいていないようだけど
たとえ優しい言葉があなたの頭の中をよぎったとしても
あなたはまったくそんな素振りを見せなかった

言わんとしていることが理解出来ないと
人々は嘲笑し、未熟者呼ばわりをする
馬鹿げた話だと言うだろう
そして計画は実行不可能だと決めつけるだろう
真実はシンプルなもの
だけどめったに理解されない
邪魔をしないで
平凡な人間のささやかな夢を

夢を追い求め続けることに没頭し、青臭く世慣れないままの主人公が、世間の人々に理解されない様を描いた作品。人並みに恋をしたら恋い焦がれるあまりに殺意を抱くか、誠意を持って尽くすか、いやはや人の情や純真さは結構恐ろしいものです。猜疑心が強いのも考えものですが、世の中は良い人ばかりとは限りません。ある時は性悪説に立って考えてみないと、世の中を渡って行くのは困難でしょうね。

1977年のライヴ映像です。


こちらはJ.D.のヴァージョンです。1976年の『Black Rose』に収録。男と女では「純真」の意味合いもニュアンスも違ってきます。女性から「少年のような心を持った人」と持ち上げられている間は良いのですがねぇ・・・・・・・。



Black RoseBlack Rose
(1990/07/03)
J.D. Souther

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もう一曲、今度はJ.D.がバック・ヴォーカルで参加した、「Maybe I'm Right」をお聴きください。当時のリンダのバック・バンド(後にRoninに発展)のメンバーであるギタリストのワディ・ワクテルのペンによる作品です。また、バック・ヴォーカルにはプロデューサーであるピーター・アッシャーも加わっており、昔取った杵柄の如く、ピーター&ゴードンで培った「ミュージシャン」としての歌声を披露しているのが興味深いところ。ワディ・ワクテルのアコースティック・ギターとスティール・ギターの音色も効果的で、何か吹っ切れたようなリンダの歌唱をリスナーの心へ滲み込ませるような作用をもたらしていました。
YouTubeの音源がエンディング近くで途切れてしまうのがとても残念です。


MAYBE I'M RIGHT
たぶん彼のほうが正しく
私が間違っているのかもしれない
でも私の言い分のほうが道理にかなっているのかもしれない
真実は誰にも気づかれずに通り過ぎてしまう
けれどみんなは彼が幸せにやっているというのだ

あの人はもうどこかでいい人を見つけたのかもしれない
私は自分の目でそのことを確かめてみたい
みんなは彼をそっとしておいてやれと言うけど
私はまったく眠れなくなった
とても心配で

なぜ
なぜ

たぶん彼のほうが正しく
私が間違っているのかもしれない
そして彼の言い分のほうが道理にかなっているのかもしれない
誰かが私に説明してくれようとしたけど
彼が幸せであるかどうかは教えてくれなかった
私はただ彼が幸せであるかどうか知りたいだけ

恋多き女であるリンダの心情を代弁したかのような内容の歌です。相手は必ずしもJ.D.とは限らず、アンドリュー・ゴールドのことかもしれません。

リンダとJ.D.は復縁したのでなく、友人として、あるいはプロのアーティストとしての信頼関係が構築されたのだと思います。過ぎたことにいつまでもとらわれない、いわゆる大人の対応といったものでしょうか。恋愛に限らず人間関係は破綻してしまうと修復が困難であり、二度と元に戻らないのが当たり前。新しく未来志向の関係が築けることは羨ましい限りです。

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コメント

こんばんは。
彼女の絶頂期、と言っていい頃の1枚ですね。
シンドラの音あたりに、今となっては若干の古さを感じさせなくもありませんが、とても好きなアルバムです。
彼女は、これより数年前にJohnny Cash Showで、⑤をJohnny CashとDuetしてますね。
Substitute様、ご訪問ありがとうございます。
このアルバム「Simple Dreanes」は全米1位に輝き、おっしゃる通りリンダ・ロンシュタットの絶頂期と言っていい頃の1枚ですね。「I Never Will Marry」はカーター・ファミリーでもお馴染みの曲で、ここではドリー・パートンがハーモニーをつけていました。リンダにはカントリーがよく似合うので、こうした曲が収録されているのは嬉しい限りです。
おはようございます。
い~い歌です。
私はどちらかと言えば、本家のJ.D.サウザー版の方がぴったり来るかな。男同士というせいもあるでしょう。

英文解釈について気になった点がありました。少し申させて下さい。

And if a kind word ever crossed your mind
You never tried to show it

ここですが、「a kind word」は「優しい言葉」という意味だと思います。

なんだか聴いてるとジャクソン・ブラウンの「For Everyman」を思い出します。
バルカローレ様、訪問いただきありがとうございます。
そうですね。「A Kind Word」は「優しい言葉」です。「思いやりのある言葉」か「優しい言葉」のどちらが相応しいかと迷った末に脱字したケアレスミスのようで、誠に恥ずかしい限りです。訂正しておきます。
人間はいつまでたっても子供時代に描いた夢を持っているようです。とくに男性の場合は女性よりもその傾向が顕著なのでしょうね。それ故にJ.D.サウザーやジャクソン・ブラウンの歌に胸が打たれ、共感するのだと思います。
超お久しぶりですね♪
元気ですか?

私もブログを書き始めて、4年になりますが、このリンダのアルバムは、私にとってベスト3位に入る位好きですね。

一番のお気に入りは、『POOR POOR PITIFUL ME』で、<アコースティックとエレクトリックの融合>ですね。
特に、“眼鏡ロック野郎”ワディ・ワクテルのギターが好きなんです。

ストーンズのロックもあり、カントリーもあり、しっとりとしたフォークもある、大好きなアルバムです。
Toshinosuke様、ご訪問いただきありがとうございます。
ロックン・ロールあり、カントリーあり、ウォーレン・ジヴォン作の皮肉でユーモア溢れるロックありとリンダ・ロンシュタットの魅力全開の一枚だと思います。ワディ・ワクテルもいい仕事をしていますね。

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