好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Robbie Robertson - How To Become Clairvoyant

1970年代や80年代の音楽ばかりを記事にしていると懐メロブログと化してしまいそうなので、今回は少し前に言及したロビー・ロバートソンの新作を取り上げることにします。

ハウ・トゥ・ビカム・クレアヴォヤントハウ・トゥ・ビカム・クレアヴォヤント
(2011/03/23)
ロビー・ロバートソン feat.エリック・クラプトン、ロビー・ロバートソン 他

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1. Straight Down The Line - (Robertson)
2. When The Night Was Young - (Robertson)
3. He Don't Live Here No More - (Robertson)
4. The Right Mistake - (Robertson)
5. This Is Where I Get Off - (Robertson)
6. Fear of Falling - (Robertson/Clapton)
7. She's Not Mine - (Robertson)
8. Madame X - (Robertson/Clapton)
9. Axman - (Robertson)
10. Won't Be Back - (Robertson/Clapton)
11. How To Become Clairvoyant - (Robertson)
12. Tango for Django - (Robertson/De Vries)
13. Won't Be Back(Demo Version)

アメリカではボーナス・トラック満載のデラックス・エディションも発売されています。

How to Become Clairvoyant: Deluxe EditionHow to Become Clairvoyant: Deluxe Edition
(2011/04/19)
Robbie Robertson

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ロビー・ロバートソンがエリック・クラプトンとレコーディングを行ったという情報を小耳に挟んだのは一年以上も前のこと。その後の音沙汰をとんと聞かずやはりデマだったのか、それとも完璧主義者であろうロビーが、「こんな出来映えでは世の中に出されへんわい」とお蔵入りさせたのではないかとの懐疑的な思いが心に募っておりました。
いくばくかの時を経て、ロビーのアルバムのことなど既に忘却の彼方。春遠からじ如月の頃に突然、ロビー・ロバートソンの新作がリリースされるとの知らせを飛び込んできたのです。情報通りエリック・クラプトンが深く関与。たぶんルーツ・ミュージック寄りのサウンドに仕上げられているのではないかと予想し、期待で胸が高まりました。

ザ・バンドはロック・ミュージックにカントリー、ブルース、R&Bなどルーツ・ミュージックの要素を融合させ、音楽を通してアメリカ人が忘れていた文化や伝統や歴史をカナダ人の視点によって甦らせた人たち。楽曲の殆どを書き、ザ・バンドの「音」を代表する役割を担っていたのがロビー・ロバートソンでした。彼が過去に発表したソロ・アルバムはザ・バンド時代の「音」とは一線を画し、異質な響きを漂わせていたのです。それ故に、「ザ・バンドのメンバーになりたい」と発言したことがあると言われるエリック・クラプトンが手を貸したとはいえ、ロビーの新作が全面的にザ・バンド時代へと回帰したわけではなく、2011年の作品らしい現代的な音作りがなされていました。それはまるで、「アメリカのルーツ・ミュージックを基にザ・バンドが体現した音楽は、唯一のアメリカ人であるリヴォン・ヘルムに任せとけばええねん。俺は俺の道を行くで。懐メロは俺の趣味やない」という 意気込みが表されているような気がするのです。

それではアルバムの中から何曲か紹介しましょう。オープニング・ナンバーはロビー・ロバートソン自身の体験を基にしたと思われる「Straight Down The Line」。年老いたブルースマンや教会の聖歌隊の女性たちから、「私はロックン・ロールをやらない/魂を売るための活動をさせられないだろう/悪魔たちは今夜現れる/罪人どもよロックしろ/悪魔は今夜現れる/罪人どもよロールしろ/目標に向かってまっすぐに」との言葉を掛けられる主人公。ロックン・ロールは音楽以外にもドラッグでハイになる状態との意味があるようですが、ダブル・ミーニングになっているのでしょうか。


曲中にハンク・ウィリアムスやアンディ・ウォーホールの名が出て来るノーザン・ソウル風の 「When The Night Was Young」。激動の1960年代を生きてきた人間らしく、「夜が更ける前、俺たちには夢があった/夜が更ける前、俺たちは信じていた/戦争を終わらせ世界を変えることが出来た」と自伝的な内容が描かれているようですが、詳細は拙ブログとリンクしていただいているバルカローレさんのブログ、バルカローレの「歌詞を訳しました」記事を参照してください。


タイトなロック・ナンバー「He Don't Live Here No More」。


TVショー出演時の映像です。


こちらは別の番組です。
http://www.youtube.com/watch?v=hRrJpb05bSc

BBC制作の「ジュールズ倶楽部」出演時の映像も宜しければどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=Adfjd4zd91k

セロニアス・モンクに捧げた「The Right Mistake」。「正しい過ち」とはなんでしょうか。スティーヴィー・ウィンウッドがオルガンで参加。


「ジュールズ倶楽部」出演時の映像です。
http://www.youtube.com/watch?v=09KF2GX2qtM

ザ・バンド時代のことを歌ったと思われる「This Is Where I Get Off」。ロビー・ロバートソンと他のメンバーたちとの確執が凄まじかったことが推測されます。


THIS IS WHERE I GET OFF
大地は揺れ続けている
だが俺は今なおじっと立っている
チャンスは俺の思う通りに巡って来ない

俺たちが頂点に上り詰めた時
落ちて行くのを見ることになる
止められない
お前たちが置き去りにしたものすべてが
別の時に追いついてくるまでさ

だから車を止めて
道の片側に寄せろ

俺はここで降りるぜ
俺は前へ進む
どこで間違えたかは分かっている
道の途中だ

奴等には黙って立ち去った
計画していたわけじゃない
俺たちは道を外れて流されていたのさ
バンドはもう演奏を始めることが出来なかった

俺たちは深夜勤務をしてきた
おまえたちに俺の動きがわかるかな
製作中のトラブルだったが
リスクは取るだけの価値がある

だから車を止めて
道の片側に寄せろ

エリック・クラプトンと共作した「Fear of Falling」。ゆったりとした曲調ですが、ある女の魅力の虜になり、愛に堕ちて行く恐怖を描いたラヴ・ソングです。


こちらは失恋の歌、「She's Not Mine 」。彼女は高嶺の花だったようで、最初から叶わぬ恋だったことが語られていました。やり切れなさが感じられるロビーのけだるいヴォーカルと少し哀愁を帯びた音が切なく響きます。スティーヴ・ウィンウッドのオルガンも効果的な味わいを醸し出していました。


デュアン・オールマンあるいはデュアン・エディ、スティーヴィー・レイ・ヴォーン、アルバート・キング、フレディ・キング、B.B.キングなどのギター・ヒーローの名が次々と出て来る「Axman」。


去って行った恋人への未練が込められた「Won't Be Back」。エリック・クラプトンとの共作です。


直訳すると「どうすれば千里眼になれるのか」となる表題曲、「How To Become Clairvoyant」。少々不気味なサウンドをバックに、「ベネディクトとの修道女、イシス(古代エジプトの豊穣の女王)、黒人の聖母マリア、魔術の女王、ナイルの女神/彼女は星の動きを読み取れ、詩の秘密を知っていた/そしておまえの頭をかき乱す狂気を見ることが出来た」と歌詞のほうも妖気が漂います。


ロビー・ロバートソンが書く歌詞は意味不明で難解な部分が多く、真意は本人のみが知るといったところでしょう。以前から上から目線が気になっていた人ですが、室内でサングラスを掛け、コートのフードを被った姿は異様であり、「君らに俺の音楽がほんまに分かるんか?」と問いかけているようにも思えました。
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コメント

久々のロビロバの新譜、とても良かったですね。自分のブログでも少し駄文をかきましたが、とても彼らしいギター・アルバムだと思いました。
Substitute様、ご訪問ありがとうございます。
過去の栄光に拘ることなく自分の音楽を探究し、我が道を行くロビー・ロバートソン。今回も完成度の高いアルバムを届けてくれました。
幾つかのテレビ番組に出演してライヴ演奏を披露しているので本格復帰し、近いうちに来日公演を実現していただきたいところです。
ブログを紹介して下さってありがとうございます。
私のところでも書いてますとおり、そもそもロバートソンの新譜を教えて下さったのはBackstreetsさんです。
少なくともネットにおいて、最初に大きく記事にした人はBackstreetsさんだと思います。

この数日間の間にこちらのYouTubeが見られなくなってしまいましたが、どれもよかったです。聴けてよかった。まあ仕方ありませんね。何しろ発売してから二ヶ月も経ってませんから。

ロビー・ロバートソンにいったい何が起こったのか? 非常に興味深いところです。何かが宿ったかのようです。
バルカローレ様、ご訪問ありがとうございます。
ネット上において、めざとい人々は秀逸な記事を速攻で書かれています。私など後だしじゃんけんにしかすぎません。もっと早く記事にしようと思っていたのですが、YouTubeが公開と削除のいたちごっこの状態だったので様子を見ながら過ごし、大量にアップされた今がチャンスとばかりに臨んだのですが、再び残念な状況に陥っております。
ロビー・ロバートソンはザ・バンドの幻影を完全に吹っ切ったのでしょうか。ライヴ映像では余裕の表情が窺えるような気がしました。

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