好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Gorgoni, Martin & Taylor - GOTTA GET BACK TO CISCO

こんな稚拙なブログでも続けていると良いこともあるようで、かなり以前に書いたチップ・テイラーの記事がトムス・キャビン/SXSW-ASIA代表の麻田浩様の目に留まりました。どなたかのブログの記事から辿って来られたのであれ、偶然検索に引っ掛かったのであれ嬉しい限りです。
麻田様からいただいたコメントにはチップ・テイラーが来年(2010年)1月に来日する旨が記されていました。拙ブログではすっかりお馴染みのアーティストであると思いますが、実績の割に日本では知名度が低いままに甘んじているようです。そこで今回は彼がアル・ゴーゴニとトレイド・マーティンとグループを組み、1971年にリリースしたアルバム『GOTTA GET BACK TO CISCO』を取り上げることにしました。

ガッタ・ゲット・バック・トゥ・シスコガッタ・ゲット・バック・トゥ・シスコ
(2000/07/26)
ゴーゴニ・マーティン&テイラー

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1. Carolina Timber
2. country Song
3. I Can't Do It For You
4. Stick-A-Lee
5. Sweet Dream Woman
6. Cisco
7. To Know The Girl
8. Love Was Not A Word
9. Dirty Matthew
10. Got The Feeling Something Got Away
11. The Baby

チップ・テイラー、アル・ゴーゴニ、トレイド・マーティンの三人はシンガー、ソング・ライター、プロデューサー、アレンジャー、セッション・ミュージシャンと多彩な顔を持つ人々です。チップ・テイラーはトロッグスに提供した「Wild Things」(全米1位、全英2位)、アル・ゴーゴニとの共作曲でザ・ホリーズ、イーヴィ・サンズ、リンダ・ロンシュタットなどの歌唱で知られる「I Can't Let Go」を始めとするヒット曲を持ち、アル・ゴーゴニとともにジェイムズ・テイラーがダニー・クーチらと結成していたフライング・マシーンのプロデューサーとしても才覚を発揮していました。そのアル・ゴーゴニは1960年代初めからセッション・ギタリストとしても知られていた人で、チップ・テイラーと組んで前出のイーヴィ・サンズに楽曲を提供し、プロデュースも担当。また、1970年にはバリー・マンの『Lay It Out』やB.J.トーマスの『Billy Joe』などのプロデュースとアレンジも手掛けています。

1965年、チップ・テイラーとアル・ゴーゴニは Just Us というデュオを組んで「I Can't Peaches On A Cherry Tree(桜の木に桃はならない)」をリリースし、翌66年に全米34位まで上昇するヒットを放ちます。彼らはこの曲と同名のアルバムも発表。そこにはトレイド・マーティンもギタリストとして参加していました。


トレイド・マーティンは1960年から64年にかけて幾つかのレーベルよりシングル盤を発表。62年の「That Stranger Used To Be My Girl」は全米28位のヒットを記録しています。1965年にはアル・ゴーゴニと共同でプロダクションを設立してイーヴィ・サンズの売り出しに尽力。ソング・ライターとしての才能もあり、イーヴィ・サンズには「Take Me For A Little While」(1965)を提供していました。こうしたことからチップ・テイラー、アル・ゴーゴニらとの交流が深まり、三人は言わば盟友関係にあったといえるでしょう。トレイド・マーティンはまた、ギター、ベース、ピアノ、ドラムスなど数多くの楽器を操るマルチ・プレイヤーでもありました。

1971年、テイラー、ゴーゴニ、マーティンの三人は裏方稼業に飽き足りなかったのか、クロスビー、スティルス&ナッシュを意識するかのようなトリオを組んで表舞台に打って出ます。当時の音楽界のトレンドに沿ったフォーク・ロックやカントリーの味わいが漂うアコースティックなサウンドが、三人の音を楽しむ職人の手によって見事に織りなされていました。前述のようにトレイド・マーティンがマルチ・プレイヤーぶりを発揮し、ギター、ベース、ピアノ、それにフレンチ・ホーンまで担当していますが、ドラムスには適材適所、餅は餅屋でという判断がなされたのかボビー・サンドラーを迎えてレコーディングが行われています。

今回はアルバムから3曲紹介します。まず、理想の女性像が綴られた「Sweet Dream Woman」。チップ・テイラーとアル・ゴーゴニの共作です。1972年にウェイロン・ジェニングスが取り上げ、カントリー・チャート7位となるヒットを記録しました。


SWEET DREAM WOMAN
彼女は人が生まれた子宮
彼女は人が持ち続けた誇り
彼女は人が若き日々に失った純粋
彼女は人が読んだ詩
彼女は人が食べさせる扶養者
彼女は神聖で真実の存在

素敵な夜の女よ
今宵は俺を抱きしめてくれ
素敵な夜の女よ
俺の心の人になってくれ

彼女は人類の母親
彼女は愛らしい空色
寒い時でも彼女はまったく冷たくない
彼女は不運と幸運
彼女は自分に出来ること全てを実現し
彼女の理性が俺の糧となるのが分かる

素敵な夜の女よ
今宵は俺を抱きしめてくれ
素敵な夜の女よ
俺の心の人になってくれ

ウェイロン・ジェニングスのヴァージョン。1972年のアルバム『Good Hearted Woman』に収録されていました。
http://www.youtube.com/watch?v=f8MjOj9TSiM

トレイド・マーティンの力強くも哀愁を帯びた歌声が心に滲みる「To Know The Girl」。三人の共作曲です。


美しいバラード、「Love Was Not A Word」。こちらも三人の共作です。テイラーとマーティンのハーモニーが繊細で、ソフト・ロック的な味わいのある曲に仕上がっていました。同時期に活躍したブレッドやハーパース・ビザールなどを彷彿とさせます。


ゴーゴニ、マーティン&テイラーの三人は1972年にセカンド・アルバムを発表しますが、鳴かず飛ばずのままにグループは消滅。彼らは各々の活動を始めます。アル・ゴーゴニは前述のバリー・マンやB.J.トーマスの作品のプロデュースのほか、ジャニス・イアンの『Between The Lines』(1975)、『Aftertones』(1976)、キャロル・ベイヤー・セイガーの『Carol Bayer Sager』(1977)などにギタリストとして参加。トレイド・マーティンは1972年にソロ・アルバム『Trade Martin』を発表。近年はB.B.キングへのトリビュート・アルバムの制作や自身の新曲「Come Back To New York City」を発表して健在ぶりを示しています。そして、チップ・テイラーは1971年の『GASOLINE』を皮切りに、その後も『Chip Taylor's Last Chance』(1973)、『Some Of Us』(1974)、『This Side Of The Big River』(1975)、『Somebody Shoot Out The Jukebox』(1975)、『Saint Sebastian』(1979)とアルバムをコンスタントに出し続けて行きました。80年代から90年代にかけての一時期ギャンブラーに転身し、音楽と距離を置く生活を送っていた時期もありましたが、1996年にセルフ・カヴァー集『Hit Man』をリリースして活動を再開。今日に至るまでステージ演奏に、アルバム制作にと気を吐いている模様です。

最後にチップ・テイラーの最近の映像を宜しければご覧ください。来日公演もこのような編成になると思われます。


チップ・テイラー来日公演の詳細は下記のTOM'S CABINのサイトを参照してください。
http://www.toms-cabin.com/
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コメント

こんばんは。チップテイラーってLP「ガソリン」の人ですか?それだけ持っています(^^;)リンダの「I Can Let Go」は好きな曲のひとつです。トムスキャビンの麻田氏も読んで下さってるなら、先日のジェフ&エイモスのライブは音源かDVDにして世に出して貰えないかなぁ(笑)
kuwa様、コメントありがとうございます。
チップ・テイラーのソロ・アルバム『Gasoline』は素敵なアルバムですが、ゴーゴニ、マーティン&テイラーと同様にさっぱり売れなかったようですね。歌声からは温厚な人柄が偲ばれますが、ギャンブラーに転身するあたり破天荒な一面もあるようで興味深く思います。
ジェフ&エイモスの初来日の音源はCD化されているので、先日のライヴはぜひDVD化をお願いしたいところですね。ギタリストであられる Kuwaさんにはエイモス・ギャレットのパフォーマンスに興味が尽きないところでしょう。
Chip Taylor 来日するんですねえ
でも、東京は敷居の高いコットンクラブですか
(でも、行きますが)
最初に知ったのはアンマレーの「腐ったギャンブラーの息子」(まんまのタイトル)でしたが、凄く好きな曲でした。
mackk様、久々のコメントありがとうございます。
偶然にも先ほどmacckさんのブログを拝読しておりました。登山がご趣味なんですね。体の弱い私には羨ましい限りです。
チップ・テイラーが今なお精力的に活動を続けているのは喜ばしいこと。いつの日かゴーゴニ、マーティン&テイラーが再結成されることを願います。

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