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The Byrds - Ballad Of Easy Rider

簡単ながら前回、前々回とパメラ・ポランドに関して述べました。今回はそのパメラ・ポランドが書いた楽曲「Tulsa County」が収録されたザ・バーズのアルバム、『Ballad Of Easy Rider』(1969年10月発売)を取り上げます。

イージー・ライダーイージー・ライダー
(2005/04/20)
ザ・バーズ

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1. Ballad Of Easy Rider
2. Fido
3. Oil In My Lamp
4. Tulsa County
5. Jack Tarr The Sailor
6. Jesus Is Just Alright
7. It's All Over Now, Baby Blue
8. There Must Be Someone
9. Gunga Din
10. Deportee
11. Armstrong, Aldrin And Collins

BONAS TRACKS
12. Way Beyond The Sun
13. Mae Jean Goes To Hollywood
14. Oil In My Lamp
15. Tulsa Country
16. Fiddler A Dram
17. Ballad Of Easy Rider
18. Build It Up

12弦ギターの音色と透明感のあるハーモニーを特徴とした独特のフォーク・ロック・サウンドを表現して人気を得たザ・バーズ。グラム・パーソンズを迎えた『Sweet Heart Of The Rodeo』以降はカントリー・ロックを基本にした路線を歩んで行きました。
1969年10月にリリースされたこの『Ballad Of Easy Rider』ではカントリー・ミュージックのみならず、ゴスペルやイギリスのトラッドの要素も窺え、多彩な音作りが試みられています。メンバーは前作『Dr. Byrds & Mr. Hyde』と同じくロジャー・マッギン、クラレンス・ホワイト、ジーン・パーソンズ、ジョン・ヨークの四人。クラレンスのギターが随所に渡ってフィーチャーされ、ジーン・パーソンズのドラム・ソロもあり、充実したバンド・サウンドが展開されていました。
前作『Dr. Byrds & Mr. Hyde 』は全米153位に沈み、気分一新を狙ってか、久々にテリー・メルチャーがプロデューサーに復帰。バーズとメルチャーの息のあった共同作業が、温かみのあるアルバムを作る上での効果を存分に発揮しています。

このアルバムには彼らのオリジナル作品があまり収録されていません。もともと他人の曲を取り上げ、自己流の解釈によるパフォーマンスで高い評価を得ていたバーズですが、リーダーでソング・ライティングの中心人物でもあるロジャー・マッギンの作品はタイトル曲のみ。その他はクラレンス・ホワイトとジーン・パーソンズの共作が1曲、パーソンズ単独作品が1曲、ジョン・ヨークが1曲、あとはカヴァー・ヴァージョンという構成でした。

早速アルバムの中から何曲か紹介しましょう。オープニング・ナンバーは映画「Easy Rider」のテーマ曲として知られる「Ballad Of Easy Rider」。当初、ピーター・フォンダはボブ・ディランに映画の主題歌を依頼。ディランは断ったものの、ナプキンに数行の詩を走り書きし、それを持ってロジャー・マッギンのを訪ねるようにとフォンダに指示しました。マッギンは親分からの命令は拒めないとばかりに詩を書き足し曲を付けて完成させます。

映画の大まかなあらすじ
ピーター・フォンダとデニス・ホッパー扮する若者二人がマリファナの密輸で稼いだ金をもとにオートバイに乗って旅に出た。途中でジャック・ニコルソン扮する弁護士と意気投合し三人連れとなる。彼らはニュー・オリンズの謝肉祭を見物しようとバイクを走らせた。マリファナを吸い、野宿する三人。沿道の人々は自由を体現するかのような彼らに悪意を抱いて襲撃する。弁護士は惨殺され、若者二人は命からがら逃げ出した。アメリカ南部の保守性を呪い、そこには自由がないと叫ぶ二人。それでも彼らはオートバイの旅を続けた。やがて州境にさしかかったとき、農夫が乗ったトラックが近づいて二人を罵りながら銃弾を発射。二人は射殺されてしまった。

映画には偏見に満ち保守的で殺伐としたアメリカの現状が描かれ、自由を体現するかのようなピーター・フォンダらが扮する若者たちの言動が拒絶される様が目の当たりに映し出されます。この詩には1960年代後半の混沌としながらも変革されないアメリカの社会情勢から逃れ、自由に生きたいという願望が表されているように思えました。それ故に、映画のテーマとこの曲は相応しく、いまなお説得力を持ち続けているのでしょう。
前述したようにこのアルバムでのロジャー・マッギンによるオリジナル作品はこれ一曲ですが、まさに「一曲入魂」といった風情が窺えました。



BALLAD OF EASY RIDER
川は流れる
海へと向かって
流れを追って
俺は行きたい
川よ果てしなく流れて行け
この道路から俺を水の中に引きずり込んで
どこか他の町へ連れて行ってくれ

彼が望んだのは自由
そうさ
つまり自由が欲しかったのさ
川よ果てしなく流れて行け
この道路から俺を水の中に引きずり込んで
どこか他の町へ連れて行ってくれ

陰になる木立を抜け
どこまでも進め川の流れよ
海に向かって行け
海に向かって流れよ

リズム・セクションが強調され、クラレンス・ホワイトのリード・ギターがフィーチャーされたヴァージョン。


映画のエンディングで流れるロジャー・マッギン単独ヴァージョン。サントラ盤に収録されています。



イージー・ライダー ― オリジナル・サウンドトラックイージー・ライダー ― オリジナル・サウンドトラック
(2000/10/25)
ステッペンウルフロジャー・マッギン

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カヴァー・ヴァージョンはあまり多くないようですが、フェアポート・コンベンションのアルバム『Unhalfbricking』(1969年発表)のリマスター盤(2003年発表)にボーナス・トラックとして収録されていました。ヴォーカルはサンディ・デニーが担当しています。
http://www.youtube.com/watch?v=lkGD13YcKE0&feature=fvst

ジョン・ヨーク作の「Fido」。犬の行動を観察しながら人生観が語られた歌です。ジーン・パーソンズの痛快なドラム・ソロが印象的。


クラレンス・ホワイトがリード・ヴォーカルを取る「Oil In My Lamp」。ホワイトとパーソンズの共作です。


パメラ・ポランド作の「Tulsa County」。ジョン・ヨークがパメラ・ポランドのジェントル・ソウルをサポートしたベーシスト(たぶんビル・プルマー)と親交があったことから持ち込まれたとのことです。このアルバムではロジャー・マッギンがリード・ヴォーカルを担当していますが、ライヴではしばしばヨーク自身も歌い、彼によるスタジオ・ヴァージョンもリマスター盤のボーナス・トラックとして陽の目を見ました。ヨークにすれば面白くない話ですが、リード・ヴォーカル交代の要因はおそらくマッギンの歌唱に表現力があり、リーダーとしての存在感が希薄にならないようにとられた措置かと思われます。クラレンス・ホワイトのギターとゲスト参加のバイロン・バーロインのフィドルが織りなす演奏の妙がマッギンの歌声を盛り立てていました。
この楽曲の著作権はテリー・メルチャーが所有していたこともあり、メルチャー自身も後にソロ・アルバム『Terry Melcher』(1974年発表)でレコーディングしています。


TULSA COUNTY
タルサ郡に来て以来
寂しい夜が続く
いったい何をすればよいのか
俺にはまったく見当がつかない
南の国境に沿って
ぶらぶらと旅をしてみようか
おまえへの思いをふっきらねば
ならないことは分かっているからな

どこへ行けばよいのか分からない
メキシコあたりに行くのがよさそうだ
メキシコへ向かうのさ

チャールストンでおまえの手紙を受け取った
俺の助けが必要だってな
でも俺が駆けつけてみれば
おまえは俺の助けなど求めていなかった
俺はお利口さんじゃないのかもな
でも俺にはおまえの生き方ぐらいは分かってるぜ
おまえは大勢の男どもを相手にしながら
手玉に取るやり口を覚えちまったんだろうな

1971年にリリースされたメイベル・カーターの次女にあたるアニタ・カーターのヴァージョンです。今回はジョニー・キャッシュ・ショー出演時の映像をご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=giqRX1U8MOI

アート・レイノルズ作のゴスペル・ナンバー、「Jesus Is Just Alright」。


こちらはライヴ映像。


アート・レイノルズ・シンガーズのオリジナル・ヴァージョンです。1966年リリースの『Tellin' Yt Like It Is』に収録。
http://www.youtube.com/watch?v=wtWOaqcXplw

あまりにも有名なドゥービー・ブラザーズのヴァージョン。1972年発表の『Toulouse Street』に収録されていました。宜しければ、今回は1996年のライヴ映像をご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=Ie9sY_zp9xg

ボブ・ディランのナンバーはバーズにとって必修科目のようです。今回は1965年リリースの『Bringing It All Back Home』に収録されていた「It's All Over Now, Baby Blue」を取り上げていました。


ボブ・ディランのヴァージョンです。
http://www.youtube.com/watch?v=euMjDhZlYHE

ジーン・パーソンズ作の「Gunga Din」。ジョン・ヨークと彼の母親のエピソードをもとにした歌です。


ウッディ・ガスリーの作品から「Deportee」。農作業のために雇われた不法移民の歌で、さんざん重労働させられたあげくに契約が切れれば国外追放され、おまけに帰路の飛行機だ墜落するといったやるせない様子が描かれています。


映画のヒットも手伝い、アルバム『Ballad Of Easy Rider』は全米チャート36位まで上昇。前作の不振を打ち消し、見事に汚名返上。名誉挽回、起死回生とばかりのリベンジを果たしました。
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コメント

過去記事に失礼します。
先日、超安値でリマスター盤をゲットしました。
のどかなカントリー路線のバーズも素敵ですよね。
特に表題曲は名曲だと思います。
この後のバーズの行く先が見える作品でした。
またクラレンス・ホワイトがギター弾きまくってるのも良いじゃないですか!

いつも記事、楽しみにしています。
これからもお互い、楽しいブログ生活をしましょう。
・・・ちょっと生意気か(汗)。
ryo様、コメントおよびトラックバックありがとうございます。
ロジャー・マッギンを始め当時在籍していたメンバーの持ち味が存分に発揮されたアルバム『Ballad Of Easy Rider』。聴くほどに引き込まれる魅力を持った1枚だと思います。
過去記事へのコメント大歓迎です。しかし、今となっては稚拙すぎてお恥ずかしいもの、YouTubeの画像が削除されて見苦しいものがあり、何卒ご容赦のほど宜しくお願い申し上げます。

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