好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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The Gentle Soul - THE GENTLE SOUL

今回は1967年にジェントル・ソウルが発表した『THE GENTLE SOUL』を取り上げることにしました。以前、ジャクソン・ブラウンの「Shadow Dream Song」の記事で言及したパメラ・ポランドが在籍したユニットです。

Gentle SoulGentle Soul
(2003/03/25)
Gentle Soul

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1. Overture
2. Marcus
3. Song For Eolia
4. Young Man Blue
5. Renaissance
6. See My Love (Song For Greg)
7. Love Is Always Real
8. Empty Wine
9. Through A Dream
10. Reelin
11. Dance
12. Tell Me Love (Bonus Track)
13. Song For Three (Bonus Track)
14. 2 10 Train (Bonus Track)
15. Flying Thing (Previously Unissued) (Bonus Track)
16. God Is Love (Previously Unissued) (Bonus Track)
17. You Move Me (Bonus Track)
18. Our National Anthem (Bonus Track)
19. Tell Me Love (Previously Unissued Version) (Bonus Track)
20. Love Is Always Real (Prev Unissued Version) (Bonus Track)

カリフォルニア州サン・フェルナンドで育ったパメラ・ポランド。正確な生年月日は不明ですが、1948年生10月9日まれのジャクソン・ブラウンが14歳の時に17歳のパメラ・ポランドに出会ったということから彼女は1945年生まれと推測されます。
パメラは両親がミュージシャンだったことから幼少の頃にリコーダーやピアノを習い始め、クラシックやブロードウェイ・ミュージカルに親しみながら日々を過ごしていました。思春期になるとポップスにも興味を持ち始め、自分で曲を作り始めるようになります。16歳の頃には地元のコーヒーハウスやライヴ・ハウスで歌うようになり、17歳の時にはアッシュ・グローヴというクラブでギタリストのライ・クーダーと知り合い、デュオを結成。古いフォーク・ソングやブルースを主なレパートリーにしていたといいます。その時ライ・クーダーは15歳(1947年3月15日生まれ)。若年ながら既に大人たちを圧倒する腕前を披露していました。

1964年、高校を卒業してオレンジ・カウンティにあるカレッジの音楽科に入学したパメラは地元のコーヒーハウスでジャクソン・ブラウンとグレッグ・コープランドに出会います。アーティスト志向の三人はたちまち意気投合。お互いに刺激し合い、感性や技量を高めて行きました。ジャクソンはパメラにほのかな恋心を抱き、彼女をプリンセスと形容して作った歌が「Shadow Dream Song」です。

http://www.youtube.com/watch?v=zC900yVOxqU

翌1965年、パメラは有名な女性シンガーのナンシー・エイムスにソング・ライターとしての才能を高く評価され、ニューヨークの音楽出版社を紹介されました。ティンパン・アレーで仕事をするチャンスが訪れたのです。しかし、フォーク、ポップス、ロックが融合したパメラの音楽性はティンパン・アレーの作風と異なり、相手にされぬままカリフォルニアへの帰路につきました。
しかし、神はパメラを見放しません。1966年、CBSレコードの宣伝部長であるビリー・ジェイムズがパメラを見初め、ザ・バーズのプロデューサーとして知られるテリー・メルチャーに引き合わしたことでデビューへの道が開かれます。当初、ソロとして売り出す計画が立てられていたようですが、パメラがエヴァリー・ブラザーズのようなハーモニーの実現を追求していたためにデュオのパートナーを探すことになりました。また、ビリー・ジェイムズはジャクソン・ブラウンの才能にも注目。CBSを辞職してウエスト・コーストの音楽の潮流に目を向けようとしていたエレクトラ・レコードに転職した後、ジャクソンをソング・ライターとしてエレクトラ直属の音楽出版社ニーナ・ミュージックと契約させることに至らせたのです。

ある日、友人を介してパメラはボストンからやって来たリック・スタンリーを紹介されます。パメラと同じくボブ・ディランやエヴァリー・ブラザーズ好きの青年リック。ピート・シーガーやジム・クウェスキンらのフォーク・ソングやジャグ・バンド・ミュージックにも傾倒していたといいます。
たちまち二人は意気投合。リックのアーティスとしての素養もテリー・メルチャーのお眼鏡にもかなったことで、めでたくデュオ結成と相成り正式にCBSと契約に至りました。
デュオの名はザ・ジェントル・ソウルと決まり、サポート・メンバーも決定。テリー・メルチャーの継父で、ドリス・デイの夫でもあるマーティ・メルチャーがマネージメントを買って出て万全の体制が取られることになります。彼はレコード会社や音楽出版社を経営して来た業界の実力者でした。

順調なスタートを切るかと思われたジェントル・ソウルですが、リック・スタンレーが個人的な悩みを抱えて突然失踪。困り果てたパメラはジャクソン・ブラウンに白羽の矢を立てます。憧れの人からのオファー。ソロ志向の強かったジャクソンですが、デビューを約束されたグループに加わるほうが得策と判断したのか、パメラの誘いを受け入れました。ところが二週間後、リックが平身低頭、悔い改めて戻って来たことによりジャクソンの淡く甘い夢は僅か数日間で終わったのです。

こうして周囲の大きな期待を寄せてデビューしたジェントル・ソウルですが、ファースト・アルバムは良好な売り上げを示すどころか、話題にもなりませんでした。フォーク・ロックを基調に、当時の流行だったサイケデリック・サウンド的なアレンジを施し、弦楽器、フルート、ハープシコードを導入してバロック音楽風の味わいを取り入れたことが却って仇となったのかもしれません。テリー・メルチャーの努力も空回りといったところでしょうか。

それではアルバムの中から何曲か紹介します。ブルースとトラディショナル・フォークの雰囲気が漂う。「Young Man Blue」。


フルートの音色が印象的な「Renaissance」。ハーモニーではなく、ユニゾンの妙が新鮮に聴こえます。


RENAISSANCE
君と出会わなければ不幸になっていただろう
その日が来なければ夜の鳥になっていただろうな
かつて白昼夢を見た
すべてが叶ったんだ
何もかもが君に出会うために私を待っていたもの
どこを見ても黄金の感触
愛の一部であることが分かる

山を放浪し
君がどこにいるのかと考えていた
大洋を航海し、満天のどの星を眺め
君が私のところに来てくれた白昼夢を見ていた
君の存在の豊かさが私を自由にしてくれる翼
どこを見ても黄金の感触
愛の一部であることが分かる

君と出会わなければ不幸になっていただろう
その日が来なければ夜の鳥になっていただろうな
かつて白昼夢を見た
すべてが叶ったんだ
何もかもが君に出会うために私を待っていたもの
どこを見ても黄金の感触
愛の一部であることが分かるんだ

パメラ・ポランドがグレッグ・コープランドに捧げた曲、「See My Love (Song For Greg)」。パメラの歌声とハープ、およびヴァン・ダイク・パークスが弾くハープシコードの音色が溶け合い、美しい響きを漂わせています。


美しいメロディ・ラインを持った「Empty Wine」。


シングルとしてリリースされた「Tell Me Love」。ブリティッシュ・トラディショナル・フォークを彷彿とさせますが、どことなくビートルズ・サウンドを連想させるような雰囲気を持ち合わせた曲です。アレンジはジャック・ニッチェ。


1968年になると結果を残せないままグループは解散状態に陥り、パメラとリックの二人は別々の道を歩む決心をします。パメラはジャクソン・ブラウンの立ち会いのもと、グレッグ・コープランドと結婚してヨーロッパに旅立ち、マハリシ・ヨギに傾倒していたリックはソロ活動に入りました。

参考文献
リッチ・ワイズマン著、室矢憲治訳『ジャクソン・ブラウン・ストーリー』1983年、CBS・ソニー出版

ジャクソン・ブラウン・ストーリージャクソン・ブラウン・ストーリー
(1983/01)
リッチ・ワイズマン

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コメント

こんばんは。ライクーダーがセッションマンとして参加しているということで、このアルバムの存在を知りましたがパメラポランドのグループとは知りませんでした。顔のアップのソロ?アルバムは持っていますが、曲にあんまり印象がありません(^^;)
kuwa様、コメントありがとうございます。
パメラ・ポランドの作る楽曲はメロディ・ラインが似ているものが多いという指摘があります。テリー・メルチャーがアレンジを工夫し過ぎたのはそのせいかもしれません。
しかし、ザ・バーズやジェシ・エド・デイヴィスらでお馴染みの「Tulsa County」、リンダ・ロンシュタットがザ・ストーンポニーズ時代に取り上げた「I've Got To Know」など、パメラが他人に提供した曲にはなかなか味わいものがありました。
初めまして、と思います。

「RENAISSANCE」は人生一度はそんな思いをもって生きてみたい気持ちにさせてくれます・・・・
静かに囁き語りかけるような歌声にうっとりとしてしまいました。

毎回のブログを拝見していると、なんと情報量やかなり深い内容に踏み込んだものが多いのに驚かされています。

大変敬服しつつ専門書を読んでいるような錯覚さえ覚えます。

毎回楽しみに立ち寄らせて頂きますので、よろしくお願いします。
タウン・ワンダー様、訪問いただき誠にありがとうございます。マーヤさん、sayaさん、松月さん、takabohさんたちのブログでコメントを拝読させてもらったことがあります。ブログのほうも拝読いたしましたが、ウィットに富んだ中にも音楽を気楽に楽しもうという姿勢が窺われ、とても興味深く思えました。
ジェントル・ソウルはテリー・メルチャーが凝り過ぎたせいか、本来の個性や魅力を出し切れなかった面がありますが、あたかも春という季節が永遠に続くかのような雰囲気に暫し心を奪われてしまいそうです。
拙く、とりとめのないブログですが、今後とも宜しくお願い申し上げます。

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