好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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B.J. Thomas - RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD

昼間はまだ夏の勢いがかろうじて残っているようですが、朝夕めっきり涼しくなって来ました。この後に心配なのは秋の長雨。通常は9月の風物詩ですが、今のところあまり実感することなく過ごしています。一部地域では被害をもたらしていると聞くものの、幸いにして京都では何日も降り続くようなことが未だにありません。そんな状況に因んだわけではありませんが、今回はB.J.トーマスが1970年にリリースしたアルバム『RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD』を取り上げることにしました。


雨にぬれても+1(紙ジャケット仕様)雨にぬれても+1(紙ジャケット仕様)
(2010/07/21)
B.J.トーマス

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1. Little Green Apples
2. Raindrops Keep Falling on My Head
3. This Guys in Love with You
4. If You Ever Leave Me
5. Guess Ill Pack My Things
6. If You Must Leave My Life
7. The Greatest Love
8. Do What You Gotta Do
9. Mr. Mailman
10. Suspicious Minds
11. Long Ago And Tomorrow (Bonus Track)

こちらはサード・アルバムとの2in1です。

Raindrops Keep Fallin' On My Head/Everybody's Out Of TownRaindrops Keep Fallin' On My Head/Everybody's Out Of Town
(2009/10/20)
B.J. Thomas

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B.J.トーマスことビリー・ジョー・トーマスは1942年8月7日、オクラホマ州ヒューゴに生まれました。父親がカントリー・ミュージックの大ファンであったことからハンク・ウィリアムスやレフティ・フリーゼルなどを幼い頃から聴いて育ったといいます。
そんな彼も少年時代はエルヴィス・プレスリーやリッキー・ネルソンに夢中。次第に歌手志望の気持ちが芽生え、手始めに地元の教会の聖歌隊で歌うようになります。この経験はその後の彼の歌手活動においての大きな財産となったことでしょう。
1959年頃、B.J.トーマスは地元で活動していたトライアンフスにリード・シンガーとして加入。ジェイムズ・ブラウンやジャッキー・ウィルソンらのR&Bナンバーを中心にカヴァーしながら活動し、1960年頃より幾つかのローカル・レーベルからシングルをリリースするようになります。
1966年、トライアンフスはローカル・レーベルであるペース・メイカーからハンク・ウィリアムスの「I'm So Lonesome I Could Cry」を収録したアルバムをリリースして評判を呼びました。そして、B.J.トーマスと同郷でかつては別のバンドでライヴァルとしてしのぎを削った後にA&Rマンに転身したスティーヴ・タイレルの後押しで彼らはセプター・レコードと契約。同じ年に「I'm So Lonesome I Could Cry」はセプター・レコードから再発され、全米8位のヒットを記録します。また、この曲を収録したアルバムも一部の曲を差し替えて全米発売。バンドにはいよいよ全米進出の機会が巡ってきましたが、メンバー個々の学業の問題があって地元を離れることが出来ず、B.J.のみがソロ・シンガーとして独立することになります。


メジャー・デビューを果たし、アルバムからシングル・カットされた曲も次々とヒット。その余勢を駆ってか、B.J.トーマスはジョージ・ロイ・ヒル監督、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード主演の映画『Butch Cassidy and the Sundance Kid(邦題:明日に向かって撃て)』(1969年公開)の主題歌「Raindrops keep fallin' On My Head」を歌う歌手に抜擢されました。この映画の音楽を担当したバート・バカラックは当初ボブ・ディランを起用したかったようですが、彼に断られたためにB.J.にお鉢が回って来たのです。まだそれほど実績のないB.J.の大抜擢にはスティーヴ・タイレルのバカラックへの強い働きかけがありました。タイレルはバカラックがプロデュースを担当していたディオンヌ・ワーウィックの一連のアルバムに関わっていたことからバカラックの信任が厚かったのだと思われます。

映画『Butch Cassidy and the Sundance Kid』で使用されたヴァージョンです。B.J.トーマスは当時、喉頭炎を発症して万全の体調ではなかったもののスケジュールの関係で延期出来ず、せっかくのチャンスを棒に振りたくない一心からレコーディングに臨みました。そのため少々ハスキーなしわがれ声になっていますが、ボブ・ディランを起用したかったバカラックにとっては却って当初の念願通りになったようです。B.J.にとってはまさしく怪我の功名といったところでしょうか。


こちらは1969年11月にシングルとしてリリースされ、アルバム『RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD』にも収録されているヴァージョン。全米1位に輝いています。


RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD
雨の雫が俺の頭に降り掛かる
ベッドに収まりきれないほどの長い足を持った男のようさ
うまくいくことは何もない
雨の雫が俺の頭に降り掛かる
降り続けているんだ
だから俺はお天道様にちょっと一言
あんたのやり方は気に食わねえってな
さぼってないでちゃんと照らしてくれよってね
雨の雫が俺の頭に降り掛かる
降り続けているんだ
でも俺には分かっていることがひとつあるんだ
憂鬱なことが襲いかかってこようとも俺は滅入りやしない
喜びのほうから挨拶しに俺に近寄って来るまでには
そんなに時間がかからんだろう

雨の雫が俺の頭に降り掛かる
だがなぁ 
だからと言って俺の目がすぐに赤くなってしまうわけじゃない
なくなんて俺の趣味じゃないのさ
なぜって 俺が文句を言っても雨を止められるわけではない
俺は自由だし 心配事など何もないからね

喜びのほうから挨拶しに俺に近寄って来るまでには
そんなに時間がかからんだろう
雨の雫が俺の頭に降り掛かる
だがなぁ 
だからと言って俺の目がすぐに赤くなってしまうわけじゃない
なくなんて俺の趣味じゃないのさ
なぜって 俺が文句を言っても雨を止められるわけではない
俺は自由だし 心配事など何もないからね

動くB.J.トーマスの映像もお時間があればご覧ください。


バート・バカラック&ハル・デヴィッドのコンビによる「This Guys in Love With You」。ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスで1968年に全米1位となり、タイトルを「This Girl’s In Love With You」に変えたディオンヌ・ワーウィック(1968年の『Promises, Promises』に収録)やダスティ・スプリングフィールド(1968年の『Dusty... Definitely』に収録)などのヴァージョンでもお馴染みの曲です。他にもアレサ・フランクリン、ダイアナ・ロス&ザ・スプリームスなど、この曲を取り上げているアーティストは枚挙に暇がありません。


このアルバムにはジミー・ウェッブの曲が2曲も取り上げられていました。まず、「If You Must Leave My Life」。最近はハリー・ポッター・シリーズの魔法学校の校長役で知られ、古くは『The Bible: in the Beginning(天地創造)』(1966)、ソフィア・ローレン主演の『The Cassandra Crossing』(1976)、近年ではクリント・イーストウッド監督作品『Unforgiven(許されざる者)』(1992)などで重厚な演技を見せたアイルランド出身の俳優リチャード・ハリスのアルバム『A Tramp Shining』(1968)に収録されていた曲です。このアルバムには同じくジミー・ウェッブの代表作である「MacArthur Park」も収められていました。


以前にもリンダ・ロンシュタットの歌声(1993年発表の『Winter Light』)で紹介したことのある「Do What You Gotta Do」。繊細でありながらも躍動感が窺え、切なさと爽やかさが同居するジミー・ウェッブの数々の作品。彼が紡ぎ出す楽曲には歌い手本来の個性と魅力を引き出す魔力のようなものが存在しているかのようです。


シンガー・ソング・ライター、マーク・ジェイムズ作の「Suspicious Minds」。エルヴィス・プレスリーが歌って1969年に全米1位を記録した大ヒット曲のカヴァーです。南部のフィーリングに溢れたアーシーな演奏とソウルフルな雰囲気が漂う曲。巧みな歌唱力と表現力でバカラック・ナンバーを歌い上げるB.J.に心を打たれますが、この曲ではR&Bを自らのルーツに持つ彼の本領が発揮されたと言えるでしょう。


こちらはエルヴィス・プレスリーのヴァージョン。
http://www.youtube.com/watch?v=SBmAPYkPeYU

マーク・ジェイムズのヴァージョン(1968年発表)も宜しければお聴きください。
http://www.youtube.com/watch?v=XlKmvy6LX5Q

このアルバムには他にもイギリスのバート・バカラックと称されたトニー・ハッチ&ジャッキー・トレント夫妻による「If You Ever Leave Me」、「The Games People Play」のヒットで知られるジョー・サウス作の「The Greatest Love」など興味深い楽曲が収められています。

「Raindrops Keep Fallin' On My Head」がアカデミー賞最優秀主題歌賞を授賞し、全米1位に4週間も君臨したおかげでB.J.トーマスは一躍時の人となり、ラスベガスの一流ホテルや名門クラブなどから引く手あまたの状況に。エンターテイナーの道が約束されたようなものです。しかし、彼はショー・ビジネスの道へは進まず、あくまでもR&B、ロックン・ロール、カントリー・ミュージックをルーツに持つ自分の音楽を追求することを選びました。人生の岐路に立たされてどちらの道を選択して進むのか、それは振り返ったときにしか分からないことなのかもしれません。
B.J.トーマスはこの後、次第にロック色の濃い作品を発表して行きます。
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コメント

Hank Williamsの名曲ですよね
この時代は彼を聴いて育っていくのですよね
彼が亡くなったとき
Real TimeでRadioで知りました
その日は一日中Hank Williamsばかりかかっていましたね
当時は小学校入学して直ぐに肋膜を患い
寝たきり状態でしたので
Radio(FEN)が唯一の楽しみでしたから
勿論英語はわかりませんでしたが
聴いているうちに理解するようになってきて
私の音楽に対する原典ですよ♪

God bless you...
Azumi様、貴重なお話ありがとうございます。
私がハンク・ウィリアムスの名を知ったのは小学校の頃。かまやつひろしさんが歌う「どうにかなるさ」が、ハンク・ウィリアムスの「(I Heard That) Lonesome Whistle」にインスパイアされた曲であるとの情報を耳にした時が最初です。
FENが聴ける環境におられたとは羨ましいですね。受信しようとラジオのチャンネルを合わせたことがありますが、京都では無理でした。
「明日に向かって撃て」この映画は1969年公開だったんですね。私は5歳なのでリアルタイムで見たわけではなく、初めて見たのは中学1年生ぐらいだったと思います。そしてこの自転車のシーンでこの曲に出会いました。一度聞いて大好きになり、その後ラジオでながれるこの曲をテープにおさめることができ、それからは幾度も聞きました。
それから時間は30年ぐらい過ぎて、Spiderman 2で彼がスパイダーマンをやめて普通の青年として生きようとした瞬間にも、この曲が効果的に使われていて不覚にも泣きそうになったのを思い出しました。

BJトーマスはこの曲しか知らないのですが、他の曲もいいですね。朝から楽しませてもらいました。
ありがとう
Junpei様、コメントありがとうございます。
映画『明日に向かって撃て』が日本で初公開された当時は私も小学生だったので、観たのはさすがにリアルタイムでなく少し後になってからでした。主人公二人の若き日々を描いた作品やキャサリン・ロスを主演にした続編などが作られるほど根強い人気が今でもありますね。今年の春にはサム・シェパード主演で続編が制作されるという話も聞きました。
バート・バカラックのナンバーを歌うB.J.トーマスも素晴らしいのですが、やはりこの人の本領はR&Bやカントリー・ミュージック。「Rock And Roll Lullaby」、「Another Somebody Done Somebody Wrong Song」など、「雨にぬれても」に劣らぬ楽曲が幾つもあります。
こんばんは。
B.J・トーマスさん。僕もちゃんとまともに聴いたことがなくて、「雨に濡れても」もあぁ、あの映画の歌ね、くらいにしか思ってなかったのですがこんなに素敵でかっこいい歌詞だったのですね。

>なぜって 俺が文句を言っても雨を止められるわけではない
俺は自由だし 心配事など何もないからね

この絶望感を突き抜けた能天気さ、素敵です。
ほんとうに心配事なんてひとつもないんだ、って気分にさせてもらいました。


goldenblue様、コメントありがとうございます。
歌詞の中に映画の主人公である二人の性格や生き方が投影されているのでしょう。おっしゃる通り素敵な歌詞です。
雨といえばとかく暗くて憂鬱なイメージが付きまといがちですが、この歌に関してはB.J.トーマスの歌唱力とも相まって、そんなものを取り払ってくれるような明るさが窺えますね。
こんにちは!

この「雨にぬれても」という曲は、映画音楽のBGMが入っているアルバムで聴いて気に入っていたナンバーなんです。

B.J.トーマス=「雨にぬれても」と印象が強かったんですが、もともとボブ・ディランを起用したかったというのは意外でしたね。もしボブ・ディランが歌ったら、どんな感じだったかなぁと想像してみると面白いですね。でも、B.J.トーマスがしっかりと歌いこなしているんで、これで正解だったなぁって思っています。

それと、B.J.トーマスが「Suspicious Minds」をカバーしていたのも意外でした。でもこれはエルヴィスのバージョンが一番いいと思っている次第なんです(笑)
マーヤ様、コメントありがとうございます。
サントラ・ヴァージョンもB.J.トーマス自身のアルバムに収録されたヴァージョンもどちらも味わい深いものがあります。やはり歌のうまい人はどのような状況になろうと得ですね。
B.J.トーマスを後押ししたスティーヴ・タイレルは「Suspicious Mind」の作者であるマーク・ジェイムズのマネージャーでもありました。この曲はタイレルがエルヴィス・プレスリーに売り込んだ曲のようですが、もしエルヴィスが難色を示していたならばB.J.が先に歌っていたのかもしれません。
こんばんは^^
「明日に向かって撃て!」の主題歌ですね。
喉頭炎のために2週間は声を出してはいけないと止められたのですが、封切り日の関係で待てず、医者を説き伏せて再度治療を受けて、やっとの思いでレコーディング、5回目のテイクでOKが出たんだそうです。
プレスリーの"Suspicious Mind"のカバーは意外でしたね。でもBJトーマスのもなかなかいいですね^^
saya様、コメントありがとうございます。
まさに災い転じて福となすといったところですね。成功する人は強運を持っているようです。
B.J.トーマスといえばどうしても「雨にぬれても」のイメージが強いのですが、この人の本領はR&Bやロックン・ロールにあります。バカラック・ナンバーやバラードも良い味を出していますが、アーシーな雰囲気の曲のほうが水を得た魚のように活き活きしているように思えます。

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