好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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The Lovin' Spoonful - Daydream

今回もリンダ・ロンシュタットの記事を続けたかったのですが、それではあまりにも芸がないような気がしたので何の脈絡もなくラヴィン・スプーンフルが1966年に発表したセカンド・アルバム『Daydream』を取り上げます。連日のうだるような暑さで意識がもうろう。頭の中はほぼ白昼夢に陥った状態といえるでしょう。

DaydreamDaydream
(2008/03/01)
Lovin Spoonful

商品詳細を見る

1. Daydream
2. There She Is
3. It's Not Time Now
4. Warm Baby
5. Day Blues
6. Let the Boy Rock and Roll
7. Jug Band Music
8. Didn't Want to Have to Do It
9. You Didn't Have to Be So Nice
10. Bald Headed Lena
11. Butchie's Tune
12. Big Noise from Speonk

1965年にリリースされたデビュー作『Do You Believe In Magic』が全米32位まで上昇し、シングル・カットされた表題曲が9位となるヒットを記録して早々と成功をつかみ取ったラヴィン・スプーンフル。その余勢を駆って彼らはセカンド・アルバム『Daydream』のレコーディングを始めます。前作はトラッドや他のアーティストのカヴァー曲が多かったのですが、質の高い独自性を求められる時代の傾向に呼応するかのようにオリジナル作品中心の構成へと様変わりして行きました。
楽曲に多様な音楽の要素が含まれたスプーンフル独特の音楽。歌詞には人間関係の機微、心理描写、風刺などが溢れ、たんなる惚れたはれたのラヴ・ソングに終始せぬところが他者と一線を画した彼らの魅力の一端です。すべてジョン・セバスチャン単独、あるいはメンバーとの共作であり、彼がいかに優れたソング・ライターであったかを如実に物語っていました。

ジョン・セバスチャン作の「Daydream」。今でもよくCMなどに使用されているので、聴いた憶えのある方も多々おられることでしょう。


DAYDREAM
真っ昼間から夢を見るにはもってこいの日
ああ 昼間から夢を見るには打ってつけの日さ
俺は我を忘れて白昼夢に浸り
楽しい夢を幾つも見ている

たとえ好機に恵まれなくとも
外へ散歩に出かけるような日もあるってもんだ
俺は風に吹かれ お陽さまにあたりながら散歩する
そして誰かが刈ったばかりの芝生に顔から倒れ込むのだ

ずっと素敵な夢を見ている
今朝目覚めてからずっとさ
その主役は俺と夢のように素敵なあの娘
こんな気持ちのさせたのはあの娘の仕業

たとえ好機がすり抜けて行き
代償を払うはめになると人は言うけどまったくかまわない
道を踏み外した報いは明日にでも受けるさ
寝ぼけたウシガエルのようなこの顔に
パイをぶつけられるのだ

もし気分が良ければ
夜になっても白日夢を見ていられるさ
明日の朝食の際には耳をそばだてるかもしれない
あるいは千年に渡って白日夢を見続けるかもしれない

真っ昼間から夢を見るにはもってこいの日
ああ 特別にあつらえたような一日さ
俺は我を忘れて白昼夢に浸り
楽しい夢を幾つも見ている

なお、"Prick up your ears" は「耳をそばだてる。聞き耳を立てる」という意味ですが、スラングではかなりきわどい表現となります。申し訳ございませんが、興味のある方はご自分で調べていただければ幸いです。

TV番組に出演した際の映像のようです。
http://www.youtube.com/watch?v=pDDB0cRZ7NU

もともとはストレートな8ビートに仕上げようと試みていたようですが、思ったようにいかず断念。見かねたプロデューサーのエリック・ジェイコブセンが、レコーディングした様々なテイクを繋ぎ合わせて完成させたという裏話があります。

ジョン・セバスチャンとザル・ヤノフスキーの共作「It's Not Time Now」。メンバー自らが「ジョニー・キャッシュ・チューン」と呼ぶカントリー・タッチの楽曲です。何となくマイク・ネスミスを彷彿させるような気がしました。


ジョン・セバスチャン作の「Warm Baby」。セバスチャンが弾くオートハープの音色とファルセットのコーラスが印象的な曲です。「夏に出会った女たちはキスをして逃げて行ってしまうが、冬に知り合った女たちは愛に満ちた腕で暖めてくれる」と優しい女性を求める内容が歌われていました。
http://www.youtube.com/watch?v=J1E4fgRvHMg

ジョン・セバスチャンとジョー・バトラー共作の「Let the Boy Rock and Roll」。歌詞の中で、「でもパパ、あの子をリトル・ボーイなんて呼んじゃ駄目よ。彼はジョニー・B・グッドになれるかもしれないんだから」とチャック・ベリーをリスペクトする気持ちが表されていて興味深く感じました。
http://www.youtube.com/watch?v=ClxlLhlGs-E

ジャグ・バンド出身であるジョン・セバスチャン作の「Jug Band Music」。「熱気でぶっ倒れそうになった。医者がやって来て俺の最期を看取ろうとした。しかし、医者が言うには『ジャグ・バンド・ミュージックを与えなさい。そうすれば回復するように思える』とのこと」との趣旨の寓話めいた詞が楽しい曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=i8Gu-rBKXPc

ジョン・セバスチャン作の「Didn't Want to Have to Do It」。恋の駆け引きに長けた女性との関係が描かれた内容の歌で、辛い気持ちが醸し出されたような物悲しさが漂っていました。少々バッファロー・スプリングフィールドを連想させるようなサウンドです。
1967年頃、リード・ギター担当のザル・ヤノフスキーがしばしばライヴで穴をあけることがあり、その際スティーヴン・スティルスが代役を務めたことが知られております。そのことはたんなる急場しのぎや友情によるものではなく、ジョン・セバスチャンは二人のギタリストの間に共通するものを感じていたのかもしれません。


キャス・エリオットによるカヴァー・ヴァージョン。2006年リリースの『Here's A Song (You Might Have Missed): Great Record Finds』なるコンピレーション・アルバムに収録されているようですが、詳細はよく分かりません。
http://www.youtube.com/watch?v=4RA3ZowJIMc

セカンド・アルバムに先駆けてリリースされ、全米10位のヒットを記録した「You Didn't Have to Be So Nice」。ジョン・セバスチャンとスティーヴ・ブーン共作の明るい曲で、「そんなに優しくしてくれなくてもよかったのに/どちらにしたって君を好きになってたはずだから」と自信ありげな様子が歌われています。でも案外、男のやせ我慢かもしれません。


TV番組出演時の映像です。


ジョン・セバスチャン自身がギターを手にして演奏法を解説する珍しい映像。
http://www.youtube.com/watch?v=VMrYchFRaCo

時間が宜しければ、ここからは3曲続けてお聴きください。最初にこのアルバム唯一のカヴァー曲「Bald Headed Lena」。ビートルズがカヴァーした「Mr. Moonlight」のファースト・リリースで知られるDr. Feelgood & The Interns」のアルバムに収録されていた曲です。次は、ジョン・セバスチャンとスティーヴ・ブーン共作の「Butchie's Tune」。最後はメンバー全員の作であるインストゥルメンタル「Big Noise from Speonk」でアルバムの幕が閉じられます。
http://www.youtube.com/watch?v=Is242N_5VtU

このアルバムは全米10位まで上昇し、ラヴィン・スプーンフルの人気を決定づけるものとなりました。彼らの持つ泥臭いルーツ・ミュージックを都会的で洒落たサウンドに仕立てる魔法のようなセンスやグルーブ感が、当時のリスナーの耳と心をとらえていたのです。しかし、いまとなってはそんな出来事もアメリカ音楽界における一日限りの夢のようなものだったのかもしれません。

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コメント

お詳しいですね、勉強になります。

海自グリーンマン様、コメントありがとうございます。
独善的でお粗末な記事しか書けずにお恥ずかしい限りです。
つたないブログですが、今後とも宜しくお願い申し上げます。
こんばんは。リンダはスルーしちゃいました。でもちゃんと聞き直しましたよ(笑)ジョン・セバスチャン・・・魔法を信じるかい?
ソロも好きですが、この時代のセンス圧巻です。
多分、今も第一線から少し遠ざかっても、やるときはやるよって感じでウッドストックで気を吐いてるんでしょうね♪
kuwa様、コメントありがとうございます。
どの時期であろうと、ジョン・セバスチャンには音楽家魂というか、音楽にかける彼の思いがひしひしと伝わってきます。
ウッドストックで一人気を吐くだけでなく、たまにはシーン全体に魔法をかけてほしいところですが、今のアメリカ音楽界の状況では困難なことでしょうね。
Backstreetsさん、こんばんは。
時々拝見させて頂いてますが、コメントは初めてでしょうか。
この曲、よくCMで耳にしてましたがラヴィン・スプーンフルだったのですね。知りませんでした。今度聴いてみます。

>たとえ好機がすり抜けて行き
代償を払うはめになると人は言うけどまったくかまわない
道を踏み外した報いは明日にでも受けるさ

って歌詞、かっこいいですねぇ。
こんな風にのほほんとハナウタみたいにさらりとアキラメを歌ってみたいもんです。
goldenblue様、コメントありがとうございます。
ジョン・セバスチャンの書く詞には深い意味が含まれています。そのセンスは持ち前の洞察力や人生経験がもとになっているのでしょう。それ故に難解な部分も多く、対訳はあくまでも私感によるものなので誤訳していることもあります。
つたないブログですが、今後とも宜しくお願い申し上げます。

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