Lindisfarne - FOG ON THE TYNE

5 0
一向にアクセス数が伸びない状況です。一日三桁到達は未だ叶わぬ遠い夢。独断と偏見に満ち、オリジナリティのない稚拙な内容に問題があるのでしょう。このままあまねく受け入れてもらえないとなると張り合いがなく、そろそろ潮時を考える必要があるのかもしれません。

さて、自虐的でネガティヴな思考をしていてもつまらないので、誠に勝手ながら開き直って好きな音楽を語ることに致します。今回ご登場願うアーティストは1970年代前半のイギリスで、トラッドをベースに特有のフォーク・ロック・サウンドを奏でて好評を博したリンディスファーンの皆様。取り上げるお題は彼らが1971年に発表したセカンド・アルバム『FOG ON THE TYNE』です。

Fog on the TyneFog on the Tyne
(2004/06/15)
Lindisfarne

商品詳細を見る

1. Meet Me On The Corner
2. Alright On The Night
3. Uncle Sam
4. Together Forever
5. January Song
6. Peter Brophy Don't Care
7. City Song
8. Passing Ghosts
9. Train In G Major
10. Fog On The Tyne
11. Scotch Mist
12. No Time To Lose

イングランド北東部の小都市ニューカッスルで幼なじみが中心となって結成されたリンディスファーン。アラン・ハル(ギター、ヴォーカル、ピアノ)、ロッド・クレメンツ(ベース)、レイ・ジャクソン(ヴォーカル、ハーモニカ、マンドリン)、レイ・レイドロウ(ドラムス、パーカッション)、サイモン・カウ(リード・ギター、マンドリン、ピアノ)らのメンバーによる5人組です。
最初はロッド・クレメンツ、レイ・ジャクソン、レイ・レイドロウ、サイモン・カウ、ジェフ・サドラーらでDOWNTOWN FACTIONなる名前を名乗ってブルース・ロックを演奏していましたが、シンガー・ソング・ライターでもあったアラン・ハルの経営するクラブに出演しているうちに彼と意気投合。サドラーが抜けた後任としてアラン・ハルが加わり、音楽性も彼の影響を受けていきます。
1970年に運良くカリズマ・レコードの目に留まり契約が成立。リンディスファーンと名を改め、その年にアルバム『NICKY OUT OF TUNE』でデビュー。セールス的には振るわなかったものの見事なコーラスと繊細ながらも親しみやすいメロディで徐々に人気を集め、新人グループとしての存在を示すには十分な結果を得ました。
翌71年にはボブ・ディランやサイモン&ガーファンクルらを手掛けたボブ・ジョンストンをプロデューサーに迎え、アメリカ風のフォーク・ロックの要素を加味。そうしてリリースされたのがこの『FOG ON THE TYNE』です。

それではアルバムの中から何曲か紹介します。オープニング・ナンバーは「Meet Me On The Corner」。


MEET ME ON THE CORNER
なぁ夢売り屋さんよ、どこに行っていたんだ
俺が見ることの出来る夢はあるのかい
あんたにこの歌を届けたくて俺は来たんだ
俺に夢の一つでも分けてくれないか

あんたは俺に会ったことがないし
すぐに忘れるだろうから
俺があんたの袖を引っ張っても気にしないでくれ
待ち合わせ場所を確認したいんだ
俺が信じているのはあんたの夢だけだから

街灯がつく頃に街角で待ち合わせをしよう
必ず行くと約束する
誰もいない道を歩き夜明けへと消えよう
あんたに分けてもらえる夢があるのなら

敷物の束や思い出の品々を置いて
地面に衣類を広げてみなよ
あんたが韻を踏んでくれるのなら
俺には時間がある
ただぶらぶらしているだけなんだ

街灯がつく頃に街角で待ち合わせをしよう
必ず行くと約束する
誰もいない道を歩き夜明けへと消えよう
あんたに分けてもらえる夢があるのなら

敷物の束や思い出の品々を置いて
地面に衣類を広げてみなよ
あんたが韻を踏んでくれるのなら
俺には時間がある
ただぶらぶらしているだけなんだ

「明日が昨日になってしまうのと同じくらい確実に自分のものだと思っていた愛は消えて行く」との虚無感が漂う「January Song」。


都会生活を背景に「都会の街、君の嘘は見抜ける/君のゲームには付き合わないよ」と恋人との別れが歌われた「City Song」。


2003年のツアー時のライヴ映像と思われる「Passing Ghosts」。


ブルース・ナンバーの「Train In G Major」は1972年にフランスのTVショーに出演した際のライヴ映像をご覧ください。


少々ユーモラスな曲調の表題曲「Fog On The Tyne」。


1973年のフランスでのライヴ映像のようです。


トラディショナル・フォークとロックン・ロールが融合したような「No Time To Lose」は1971年のライヴ映像でお楽しみください。


英国的な翳りを残しつつも、明るくリラックスしたような音の響き。アメリカン・ポップスやウエスト・コースト・サウンド、あるいはThe Bandのような土の香りのする音とも通じるものが窺えます。そうした音楽性はメンバーの嗜好も反映されているようで、ザ・ビートルズ、ボブ・ディラン、ニール・ヤング、レナード・コーエンなどの名前が彼らの好みのアーティストとして挙げられていました。
アルバムは全英1位を獲得し、シングル・カットされた「Meet Me On The Corner」も全英5位まで上昇。成功を決定づける作品となりました。
1972年にサード・アルバム『DINGLY DELL』を発表。順調な活動を続けて行くように思えたものの、アラン・ハルと幼なじみを中心としたメンバーとの間の関係が次第に悪化していきます。結局、ロッド・クレメンツ、レイ・レイドロウ、サイモン・カウの3人が脱退してジャック・ザ・ラッドを結成。残されたアラン・ハルとレイ・ジャクソンは新たなメンバーを補充してリンディスファーンを続けていきました。

1975年頃にTVショーに出演したジャック・ザ・ラッドの映像です。


その後は両者とも鳴かず飛ばずの状況に陥り思うような成果を上げること出来ず、1977年に脱退組がリンディスファーンに復帰。翌78年にアルバム『Back and Fourth』を発表するに至ります。1990年頃までこのオリジナルのライン・ナップで活動した後、年齢を重ね、個人的な事情もあってか一人また一人と抜けざるを得ない状況になっても解散せず、メンバーを補充しながらバンドを維持。残念ながらアラン・ハルは1995年に他界しましたが、ロッド・クレメンツを中心に据え、地元ニューカッスルを基盤として2004年頃まで活動を続けました。

ページトップ