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The Byrds - DR. BYRDS & MR. HYDE

前回はザ・ホリーズによるボブ・ディランのカヴァー・アルバムについて言及したので、今回はもともとディランの曲を得意としていたザ・バーズに登場していただくことにしました。取り上げるアルバムは1969年にリリースされた『DR. BYRDS & MR. HYDE』。もちろんディランのナンバーも含まれています。

Dr. Byrds & Mr. HydeDr. Byrds & Mr. Hyde
(2003/07/07)
The Byrds

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1. This wheel's on fire
2. Old Blue
3. Your gentle way of loving me
4. Child of the universe
5. Nashville West
6. Drug store truck drivin' man
7. King Apathy III
8. Candy
9. Bad night at the Whiskey
10. Medley (My back pages)
11. Stanley's song
12. Lay lady lay
13. This wheel's on fire (2)
14. Medley (2) (My back pages)
15. Nashville West (alternate version)

バーズのアルバムの中で全米153位どまりと最も売れなかった1枚に数えられる『DR. BYRDS & MR. HYDE』。しかし、クラレンス・ホワイトを正式メンバーに迎えて演奏面での充実が図られ、歌詞においてもメッセージ性が強く滲み出た内容の濃い作品でした。アルバム・タイトルはロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説『The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde(ジキル博士とハイド氏)』(1930年以来、『Dr. Jekyll and Mr. Hyde』のタイトルなどで何度も映画化されている)をもじったもので、ルーツ・ミュージックへの傾倒と保守的な社会への批判といった二面性を象徴したものであると思われます。

それではアルバムの中から何曲か紹介します。オープニング・ナンバーはボブ・ディランとリック・ダンコ(The Band)の「This wheel's on fire」。ディストーションが効いたクラレンス・ホワイトのギターが唸り、緊張感のある演奏が「炎に包まれながら転がる車」の臨場感を醸し出しているようです。


THIS WHEELS ON FIRE
君の記憶が正しければ
俺たちは再び会うことになるのだ
そうしたら俺は荷物を全てほどき
遅くならないうちにくつろぐとしよう
いい話をもちかけて
君を喜ばせるような人はいない
俺たちは再び会えるんだ
君の記憶が正しければ

炎に包まれた車が道を転がっていく
まずは近親者に知らせるんだ
この車は爆発すると

君の記憶が正しければ
俺は組紐を君から取り上げるつもりだ
水兵結びを作って
君の鞄に隠すのさ
それが君のものだという確信を持っていたから
だけど ああ 気づくのは難しかった
俺たちは再び会えるんだ
君の記憶が正しければ

炎に包まれた車が道を転がっていく
まずは近親者に知らせるんだ
この車は爆発すると

君の記憶が正しければ
君は頼みを聞いてもらおうと
彼に頼んで彼らを呼んだのは
君だったと思い出すだろう
だけど君の計画が失敗に終わり
もう話すことは何もなかった
そうさ 俺たちは再び会えるんだ
君の記憶が正しければ

炎に包まれた車が道を転がっていく
まずは近親者に知らせるんだ
この車は爆発すると

1970年に発表された『Untitled』のリマスター盤(2000年発売)にボーナス・トラックとして収録されたライヴ録音です。


The Bandによるお馴染みのカヴァー・ヴァージョン。1968年リリースの『Music From Big Pink』に収録。


クラレンス・ホワイトとジーン・パーソンズ(ドラムス)が開発したストリング・ベンダー・ギターをフィーチャーしたトラディショナル曲「Old Blue」。年老いた愛犬ブルーへの思いが込められた軽快な歌です。


ギブ・ギルボーとゲイリー・パクストンが書いたカントリー・ナンバー「Your gentle way of loving me」。ギル・ギルボーはクラレンス・ホワイトやジーン・パーソンズらとナッシュヴィル・ウエストというバンドを組んでいたフィドラーで、その後はスワンプウォーターを経て、フライング・ブリトー・ブラザーズに加わります。ハーモニカの音色も印象的。


映画『Candy』(1969年公開)のためにデイヴ・グルーシンとロジャー・マッギンが共作した「Child of the universe」。テリー・サザーン原作の同名小説を映画化したこの作品はカウンター・カルチャーを背景にした青春エロティック・コメディといった内容で、マーロン・ブランド、ジェームズ・コバーン、ウォルター・マッソーらの名優に混じり、リンゴ・スターまでもが出演していたことでも知られています。なお原作者のテリー・サザーン(1926 - 1995)はスタンリー・キューブリック監督作品『Dr. Strangelove (博士の異常な愛情)』(1964年公開)でキューブリック監督らと脚本を共同執筆、『Casino Royale (007 カジノロワイヤル)』(1967)、ピーター・フォンダ、デニス・ホッパーらと脚本を共同執筆した『Easy Rider』(1969)などを手掛けた脚本家としても有名な人物。また、彼が書いた小説『The Magic Christian』もリンゴ・スター、ピーター・セラーズ、ラクエル・ウェルチ、ユル・ブリナー、クリストファー・リーなど錚々たるメンバーの出演によって1969年に映画化されました。


前述のバンド、ナッシュヴィル・ウエストのテーマ・ソングだった「Nashville West」。カリフォルニア州エル・モンテに実在したクラブからタイトルを拝借したもだそうです。


グラム・パーソンズとロジャー・マッギン共作による「 Drug store truck drivin' man」。今回はライヴ音源でお聴きください。ロック・ミュージシャンに対するナッシュヴィルの保守的な態度を皮肉った内容が描かれた曲で、クー・クラックス・クランという言葉も出て来ていました。パーソンズが南アフリカ公演を拒否して脱退する前に書かれた曲で、マッギンが新生バーズでこの曲をレコーディングしたことによりパーソンズとの関係がそれほど悪くなかったことを示しているように思えました。


フライング・ブリトー・ブラザーズ脱退後のグラム・パーソンズによる1973年のライヴ・パフォーマンス。ブログへの貼り付けが出来ないので、宜しければ下記のURLをクリックしてお楽しみください。

http://www.youtube.com/watch?v=v9_k1ypXStQ

ジョーン・バエズ&Jeffery Shurtleff によるライヴ音源。バエズはウッドストック・フェススティヴァルでもこの曲を歌っていました。


ブルースとカントリーの要素を融合させたサザン・ロック風の「King Apathy III」。1968年のライヴ音源とのことです。ロジャー・マッギンの作品。


もともとは前述の映画『Candy』のテーマ曲として書かれた「Candy」。ベース担当のジョン・ヨークとロジャー・マッギンの共作です。


サイケデリックな雰囲気の「Bad night at the Whiskey」。ロジャー・マッギンの友人であるジョーイ・リチャーズが作った曲で、当時彼らが入信していたサバド教の影響が窺われる内容の歌です。


前作『Sweetheart Of The Rodeo』と次作の『Ballad Of Easy Rider』に挟まれ、グラム・パーソンズ、クリス・ヒルマンら脱退組であるフライング・ブリトー・ブラザーズが作った『The Gilded Palace Of Sin』と比べると過小評価されている感が否めません。しかし、残留したロジャー・マッギンと新加入メンバーの意気込みが窺え、ここから本当の意味でのバーズによるカントリー・ロックが始まったようにも思える1枚でした。

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コメント

ボブディランが大阪公演最終日、
2曲目で「THIS WHEELS ON FIRE」を
歌いました。まさかの選曲ですね。
BRUCE06様。コメントありがとうございます。
本当にまさかの選曲です。ほかにも「John Brown」といったレアな曲も用意されていたとか。倒れるのを覚悟で、無理してでも行けば良かったとの気分に陥りました。

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