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Claudine Longet - CLAUDINE

今回は1967年に発表されたクロディーヌ・ロンジェのデヴュー・アルバム『Claudine』を取り上げます。

クロディーヌクロディーヌ
(2002/02/06)
クロディーヌ・ロンジェ

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1. A Man And A Woman
2. Here, There And Everywhere
3. Meditation
4. Tu As Beau Sourire
5. A Felicidade
6. Wanderlove
7. Hello, Hello
8. Sunrise, Sunset
9. Until It's Time For You To Go
10. My Guy

クロディーヌ・ロンジェの略歴についてはお手数ですが、サード・アルバム『LOVE IS BLUE』の記事を参照してください。順序が逆になってしまったようで誠に申し訳ございません。

当時の夫であるアンディ・ウィリアムスとハーブ・アルパート(トランペット奏者でティファナ・ブラスのリーダー。A&Mレコードの設立者のひとりでもある)の勧めもあってA&Mからデヴューすることになったクロディーヌ・ロンジェ。A&Mの名プロデューサーだったトニー・リプーマと看板アレンジャーのニック・デカロという才人に支えられ、クロディーヌのウィスパリング・ヴォイスと称される魅惑的な歌唱が大人のリスナーの支持を得て行きます。ボサノヴァとフレンチ・ポップとアメリカン・ポップスが融合したようなお洒落なサウンドの詰まったファースト・アルバム『CLAUDINE』(1967年発表)は全米11位を記録しました。

1964年に発表されたスタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトの共演作『Getz/Gilberto』の中で、ジョアンの当時の妻であるアストラッド・ジルベルトが英語で歌った「The Girl from Ipanema」がアメリカで大ヒットを収めました。この頃のアメリカはボサノヴァのブームがわき起こっており、キャノンボール・アダレイの『Cannonball's Bossa Nova』(1962)やポール・ウィンターの『Jazz Meets The Bossa Nova』(1962)など他のジャズのミュージシャンもボサノヴァに特化したアルバムをリリースしていますし、1965年にはセルジオ・メンデスもアメリカに活動の場を移しています。
トニー・リプーマにしてもニック・デカロにしても、フレンチ・ポップやボサノヴァは本来専門外かと思われます。音楽の魔術師と言っても良い彼らはたんにブームに便乗したわけではなく、クロディーヌ・ロンジェのフランス語訛りの英語で囁くような歌声がボサノヴァの雰囲気とよく合うと感じたのでしょう。
でも、決してボサノヴァやフレンチ・ポップに偏らず、クロディーヌ・ロンジェのファースト・アルバムの選曲はヴァラエティに富み、様々なジャンルの楽曲が収録されていました。

それではアルバムから何曲か紹介します。まず、アントニオ・カルロス・ジョビン作のボサノヴァ・ナンバー「Meditation」。アルバムのリリースに先立ってシングル盤として1966年秋にシングル発売された曲で、クロディーヌ・ロンジェが出演したドラマ『Run For Your Life』の主題歌として使われていました。クロディーヌの囁くような歌声がボサノヴァの淡い曲調によく似合っています。


前半はフランス語で歌われておりますので、英語の部分だけの訳詞を掲載しておきます。

MEDITATION (Meditacao)
あなたをとても愛している
私はそれで十分
あなたを待ち続けるわ
空から太陽が落ちてなくなるまで
他に何ができるっていうの
あなたを待ち続ける以外に

あなたが私のもとに戻って来たときの
素敵な生活を思いながら
私は待ち続けるわ
甘い生活を思いながら
あなたが私のもとに戻って来たときの
あなたが戻って来たときの

アストラッド・ジルベルトのヴァージョンは『The Astrud Gilberto Album』 (1965年発表) に収録。アントニオ・カルロス・ジョビンもギターで参加していました。アストラッドの声も甘くアンニュイで透明感がありますが、クロディーヌよりも声質が太く、違った表現力が窺えます。


シタールの音色とストリングスが効果的に使われた「Wanderlove」。1968年に発表した「Classical Gas」というインストゥルメンタル・ナンバーが全米2位を記録し、作曲家、ギタリスト、作家、写真家と多方面で活躍するメイソン・ウィリアムズの作品です。


ラヴィン・スプーンフルの弟分として知られるソップウィズ・キャメルのヒット曲「Hello, Hello」。


ソップウィズ・キャメルのオリジナル・ヴァージョンです。


最後にもう1曲、バフィー・セント・メリー作の「Until It's Time For You To Go」。クロディーヌのフランス訛り英語による台詞が印象的です。バフィ・セント・メリーのオリジナル・ヴァージョンは『Many a Mile』(1965年発表) に収録。多数のアーティストによって取り上げられている曲で、クローディーヌ・ロンジェ『Claudine』 (1967) 、イーヴィ・サンズ『Any Way That You Want Me』(1968)、バーブラ・ストライザンド『What About Today? 』(1969) 、ニール・ダイヤモンドTouching You, Touching Me (1969)、ロバータ・フラック『Chapter Two』 (1970) 、フランソワーズ・アルディ『If You Listen』(1972)、アンディ・ウィリアムス『Love Theme from The Godfather』 (1972) 、 エルヴィス・プレスリー『Elvis Now』 (1972)、ウィリー・ネルソン『City of New Orleans 』(1984) などこの曲が収録されたアルバムは枚挙に暇がありません。


フランソワーズ・アルディのヴァージョンです。


他にもフランス映画『Un homme et une femme(男と女)』(1966年公開)のテーマ曲、『A Man And A Woman』、ザ・ビートルズのナンバー「Here, There And Everywhere」、アントニオ・カルロス・ジョビンによるボサノヴァ 作品でフランス・ブラジル・イタリア合作映画『Orfeu Negro黒いオルフェ』のテーマ曲『A Felicidade』、古いシャンソン「Tu As Beau Sourite」、ミュージカル「Fiddler on the Roof(屋根の上のヴァイオリン弾き)」(1964年初演)でお馴染みの「Sunrise, Sunset」、スモーキー・ロビンソン作でメアリー・ウェルズが歌ったモータウン・サウンド「My Guy」(1964)など興味深い作品が並んでいました。

今回の記事のボーナス・トラックとしてもう2曲紹介します。
橋本淳先生作詞、筒美京平先生作曲による「Love In The Picture」。クロディーヌ・ロンジェのために書かれた曲で、1971年にリリースされた日本編集のベスト盤に収録されていました。私は邦楽に疎いのでよく分かりませんが、日本ではいしだあゆみさんが「絵本の中で」というタイトルで歌っていたそうです。


有名な「五木の子守唄」も録音していました。


MASAさんが、ブログの記事の中でご自分のコレクションであるクロディーヌ・ロンジェのLPを公開されておられました。ご覧くだされば幸いです。

ザ・ビートルズのナンバー、「Here, There And Everywhere」を追加しました。まるで鼻歌を歌っているようなさりげなさに好感を持てます。

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