好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Jackson Browne - The Rebel Jesus

今回もクリスマスにちなんだ曲を取り上げます。
ご紹介する曲はジャクソン・ブラウンの「The Rebel Jesus」。もともとはチーフタンズの『The Bells Of Dublin』(1991年発表)に収録されていた曲で、1997年に『the next voice you hear: the best of jackson browne』をリリースするにあたって、自分名義で改めて録音し直ました。

The Bells of DublinThe Bells of Dublin
(1991/07/01)
The Chieftains

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ザ・ベスト・オブ・ジャクソン・ブラウンザ・ベスト・オブ・ジャクソン・ブラウン
(1997/10/05)
ジャクソン・ブラウン

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1. Doctor My Eyes
2. These Days
3. Fountain of Sorrow
4. Late for the Sky
5. Pretender
6. Running on Empty
7. Stay
8. Call It a Loan
9. Somebody's Baby
10. Tender Is the Night
11. Lawyers In Love
12. In the Shape of a Heart
13. Lives in the Balance
14. Barricades of Heaven
15. Rebel Jesus
16. Next Voice You Hear
欧米盤では「Stay」、「Lawyers In Love」が外され、1993年発表の『I'm Alive』から「Sky Blue Black」が収録されています。

チーフタンズとの共演ヴァージョン。


ジャクソン・ブラウン本人のヴァージョン。


ルーファス・ウェインライトの妹、マーサ・ウェインライトによるカヴァー・ヴァージョン。ケイト&アンナ・マッギャリグルの『Mcgarrigle Christmas Hour』(2005年発表)に収録されていました。なお、ラウドン・ウェインライト3世とケイト・マッギャリグルはマーサ・ウェインライトの両親にあたります。

http://www.youtube.com/watch?v=KBt6CCFqKsI

THE REBEL OF JESUS
通りは笑顔と煌めく灯りと
季節(クリスマス)の音楽で満たされている
商店のウインドーは
子供たちと家路に急ぐ家族たちの笑顔で輝く
空が暗く冷えだす頃には
暖炉やテーブルの周りに集うだろう
神の恵みと
反逆者イエスの誕生に感謝しながら

人々はイエスのことを「神のみ子」と呼ぶ
人々はイエスのことを「救世主(メシア)」と呼ぶ
人々は航海の安全をイエスに祈る
あらゆる勇気ある努力をなして
イエスへの信仰が高まる時
人々は教会をプライドとゴールドで満たす
だが彼らは私が崇拝する大自然を変えてしまった
神殿から略奪者の巣窟へと
反逆者イエスの言葉のように

我々は錠や銃で自分たちの世界を防衛し
自分たちの優れた所有物を守る
そして年に一度のクリスマスがやって来ると
親類に贈り物をあげたり
寛大な心に支配されたなら
おそらく恵まれない人に何かしらを与えるだろう
でも我々の中の誰かが
どうして恵まれない人々がいるかという問題に口出しをすると
反逆者イエスと同じ目に遭うだろう

だけど私の物言いが
審判めいた口調に聞こえたならお許しを
クリスマスの日と人々の喜びに
冷や水を掛ける気はないのだから
苦難の人生と現世の苦労には
我々を解き放つ何かが必要
だから私は人々に喜びと励ましを申し上げるのだ
異教徒から無宗教者まで
反逆者イエスの側に立って

ジャクソン・ブラウンはこれまでにも聖書からの引用をよく行ってきました。この歌はクリスマス・ソングということもあって、聖書からの言葉がそこかしこに散りばめられています。

反逆者イエス(The rebel jesus)
イエス・キリストはユダヤ教のあり方を批判し、人々に神の教えを説いて人望を集めていました。そのことにローマ帝国は快く思わないばかりか民衆の反乱を促す恐れさえあると危惧し、彼を反逆者と見なして磔刑に処したのです。ここでは社会の規範や人間の行いを疑問視する人々を例えていると思われます。
オウム真理教事件があった際に一部の宗教家や識者の間から「麻原彰晃はキリストになれるかもしれない」といった趣旨の発言がありました。キリストが異端として迫害されたことからの同一視であると思われますが、こうした考え方には全く賛同出来ません。

人々は航海の安全をイエスに祈る(They pray to him upon the sea )
海の安全、航海の安全を神に祈るという行為はキリスト教に限らずどの宗教でも行われていることです。「マルコの福音書」第6章49節にはBut when they saw him walking upon the sea, they supposed it had been a spirit, and cried out: (ところが弟子たちが海の上を歩くイエス様を見た時、幽霊であると思い恐怖におびえて泣き叫んだ)といったくだりがあり、このあたりにもヒントを得たのかもしれません。

反逆者イエスの言葉のように(In the words of the rebel jesus)
「エレミヤ書」第7章11節によるとキリストは法律学者や祭司長を盗賊と呼び、神殿を「盗賊の巣窟」であると批判していました。大自然は神の創造物であると考えられています。ここでは人間がその大自然を破壊していることの愚行を戒める意味が表されていました。

反逆者イエスと同じ目に遭うだろう(They get the same as the rebel jesus)
政治家、企業、官僚など体制側にいる人々を批判したり、社会の矛盾を追及しているとキリストのように反逆者の烙印を押されかねないとの警告と受け取れます。

だけど私の物言いが審判めいた口調に聞こえたならお許しを(But pardon me if I have seemed to take the tone of judgement )
これはキリスト教の重要な教義である「最後の審判」を意識しているのでしょう。
キリスト教では世界の終わりにイエス・キリストが再臨し、あらゆる死者をよみがえらせて裁きを行い、永遠の生命を与えられる者と地獄へ墜ちる者とに分けられるという教えが新約聖書の「ヨハネの黙示録」に記述されています。

反逆者イエスの側に立って(On the side of the rebel jesus)
ユダヤ教の一宗派として誕生したキリスト教ですが、イエス本人は宗派を信じるのではなく神を信じることを説きました。イスラエルの民が儀式的に律法を守ろうとしていたことに対し、キリストは「律法のために人があるのではなく、人のために律法があるのだ」(「マタイによる福音書」第7章)と形式的な現状を批判。そうした形式主義的なものを乗り越えるために「神の愛」を強調したのです。そして、あらゆる現世的なものを越えて神の支配が及ぶ心の状態を「神の国」(「ルカによる福音書」第17章など)であると主張しました。
こうしてキリストは民衆の側に立って伝道を行いました。他者への愛で現実に苦しむ人々を救おうとし、懸命に生きるようにと励ましたのです。しかし、ユダヤ教の正統派からは神を冒涜し、ローマ帝国を政治的危機に陥れる人物と見なされました。

私はクリスチャンではないのであくまでも独断による解釈で記しました。他にも引用と思われる箇所があることでしょう。皆様方のご教示が得られれば幸いです。

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コメント

Backstreets 様

こんばんは。
記事を拝読して久しぶりにCDを聴き直してみましたが、この曲、やはり名曲ですね。
チーフタンズとの共演ヴァージョンは初めて聴きましたが、こちらの方が素晴らしいかも。胸に沁みます。
おやぢ様、コメントありがとうございます。
この曲を再録音することにあたってはジャクソン・ブラウンの並々ならぬ思いが込められていたのでしょう。ジャクソン・ブラウンが政治的な歌を歌うことには批判的な意見があるようですが、人間の良心と苦悩を一手に背負うような姿も彼の魅力の一つだと思います。
こんばんは。以前にご訪問下さり(ジャクソンのDVD記事)
さきほど、ネタが被ってないか以前の記事を見直して、気がつきました。古い話で、またスルーしてしまって申し訳ありません。あらためて、今後とも宜しくお願い申し上げます。このベスト盤持ってますよ。日本盤とは曲が違うんですね?地味な曲ですがカバー曲がこんなにあるとは。。。^^;
kuwa様、コメントありがとうございます。
日本では「Stay」の人気が高いのでレコード会社が配慮して曲目を入れ替えたようですね。そこまで気を利かすのならば、つながりを考えて「Load - Out」も収録したほうが良かったのではないかと思います。
つたないブログですが、今後とも宜しくお願い申し上げます。
しばらくです。最近はアイリッシュにハマったのがきっかけで、チーフタンズもよく聴いています。彼らはいろんなアーティストと共演していますよね。ジャクソン・ブラウンとの共演もあったなんて。それにとても聴きやすい曲で、聴けてすごくうれしいです。

でも、歌詞はやはり意味深いですね。「反逆者イエス」ですか・・・聖書の言葉は難しいですが、Backstreetsさんの解説がとても参考になりました。ジャクソンの歌にこめた想いは本当に強いものですね。
松月様、コメントありがとうございます。
チーフタンズと様々なアーティストの共演はいつも個性のぶつかり合いが楽しめて興味深いものです。
ジャクソン・ブラウンの歌詞は聖書からの引用が多く、それが難解さを深めると同時に彼の魅力でもあります。宗教的なメッセージが込められた作風はボブ・ディランよりもむしろレナード・コーエンに影響を受けているのかもしれません。
はじめまして。毎回洞察の深い記事に敬服しております。
今回の記事のタイトルの“Label”も、きっと何かの暗喩なのですね・・・しばらく考えましたがわかりませんので、お教えください<(_ _)>
まがりみち様、コメントありがとうございます。
rebelを辞書で調べると「反逆者」や「謀反人」といった意味が載っています。申し訳ございませんが、本文の反逆者イエス(The rebel jesus)のところで書き記した程度のことしか分かりません。
ちなみにジェームズ・ディーン主演の映画『理由なき反抗』の原題は「Rebel Without A Cause」でした。
つたないブログですが、今後とも宜しくお願い申し上げます。
はぁ・・・あなたのスペル間違いを柔らかく指摘したつもりが、まったくのスルーでしたね。まぁいいでしょう。
今回のジャクソン・ブラウンのライヴ、あちこちのブログで記事になっています。さてさて、everywhereさんのご感想は?
まがりみち様、コメントありがとうございます。
スペル間違いのご指摘ありがとうございました。私は経済的に苦しく、今回のジャクソン・ブラウンのコンサートには足を運べませんでした。行かれた皆様の記事を楽しく拝読しているのが現状です。

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