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Jackson Browne - Doctor My Eyes

2010年の3月にジャクソン・ブラウンが来日します。今度はシェリル・クロウとのジョイントらしいのですが、チケット代金が13,000円。ビートルズのリマスターCDを地元京都の清水の舞台から2度(モノラルとステレオの両方を購入したため)も飛び降りた気分を味わった身には辛く、二の足を踏んでしまいました。シェリル・クロウのファンの皆様には誠に失礼な言い方かもしれませんが、ジャクソン・ブラウンとボニー・レイットとの共演ならば無条件に反応し、何とか工面して臨むところです。

そんな話はさておき、今回はタイムリーなネタを意識してジャクソン・ブラウンの「Doctor My Eyes」を取り上げます。彼が1972年に発表したデヴュー・アルバム、『Jackson Browne (Saturate Before Using)』に収録されていた1曲で、シングル・カットされて全米第8位まで上昇するヒットを記録しました。

ジャクソン・ブラウン・ファーストジャクソン・ブラウン・ファースト
(2005/09/21)
ジャクソン・ブラウン

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1. Jamaica, Say You Will
2. Child in These Hills
3. Song for Adam
4. Doctor My Eyes
5. From Silver Lake
6. Something Fine
7. Under the Falling Sky
8. Looking into You
9. Rock Me on the Water
10. My Opening Farewell

若々しい1978年の映像。


DOCTOR MY EYES
ドクター 私の目は泣くこともせずに何年も
ゆっくりと巡り来る恐怖を見続けて来ました
私は知りたいのです
善と悪を包み隠さず見分けようと努めてきました
出来るなら助けてください

ドクター 私の目ですが
どこが悪いのか教えてください
ずっと目を見開いていたままにした
私が愚かだったのでしょうか

この世界を彷徨い歩き
瞬間瞬間が広がるように
私は夢から目覚めるのを待っていたのです

人々は好き勝手な方向へ行きます
こんなに遅くなっているという気分になるまで
私は気がつきませんでした

ドクター 私の目が
どうなっているのか教えてください
叫びが聞こえるんです。
私には遅すぎたのなら言ってください

教えてください ドクター 
ドクター 私の目には
空が見えないのです
泣かない方法を学んだ代償なんでしょうか


明るく軽快なナンバーですが根底には深いメッセージが込められていました。ジャクソン・ブラウンの歌の傾向から察すると「That It's Later Then It Seems」( こんなに遅くなっていることに気がつきませんでした)という抽象的な部分は、後に「Running Of Empty」の中で、「Running behind」(「人の後ろを走る」、「人より遅れて走る」)と歌われているように、人生が足早に過ぎ去って行き、自分だけが取り残されていることへの焦りが込められていると捉えて解釈できるでしょう。また、彼が頻繁に隠喩として使う「空」は希望であり、至福の状態です。こうして歌詞の内容を鑑みると、歌の調子から受ける印象とは異なり、多くの人々が青年期に経験するであろう何とも言えぬ絶望感が窺えました。

幾つか年代の違う映像を宜しければご覧ください。
ピアノからギターに持ち替えた1986年の映像。


いつ頃のライヴでしょうか。バンドの中にデヴィッド・リンドレーの姿が見えます。


これはちょっと珍しい。ローウェル・ジョージの娘、イナラ・ジョージ(The Bird & The Bee)との共演映像です。


2002年にリリースされた『The Naked Ride Home』に収録の「About My Imagination」とのメドレーでお聴きください。昨年(2008年)の日本公演でもこの形で演奏されていました。


ABOUT MY IMAGINATION
私は目を見開いて
目の前で起こる出来事の要点をつかもうとした
感動させるものを残し 他のことは忘れ
真価を問うものを若々しい想像力で理解した

当時 愛が出来ることを述べるのは簡単だった
自分たちの世界が始まる時なら簡単だった

自分の道を見つけることは時として非常に困難だった
迷える我が世界を喜びにまかせていた
正直に言えば 私には何も見えていなかったのだ
心の中にあることに気を取られて この人生についてのすべてに

当時 愛が行ける場所を述べるのは簡単だった
知らないことがたくさんあれば簡単でだった

私の想像力に関して述べれば そのおかげで何とかして上手く切り抜けてきた
想像力なしでは 私は今ここにいないだろう

当時 愛が保証されていた時は簡単だった
必要なのが愛なら簡単なこと

私の想像力に関して述べれば 
この想像力を調査しているところ
私の計算によると
我々は変化に向かって遅れをとっている
あるいはそれは想像の産物か

私は目を見開き
可能性の関係からこの人生を眺めようとしている
あまりにも多くの変化 より悪い方向への変化ばかりだ
しっかりと頭を上げてなければならない
揺りかごから墓場まで

当時 愛が行けるところを述べるのは簡単だった
愛しか知らなければ簡単だったのだ

私の想像力に関して述べれば
祝福の準備はできている
この想像力を持って
自己の尊厳の管理を引き受けるのだ

恐怖もなく 戦慄もなく
自己の肯定を表明するのだ
疑いもなく ためらいもなく
人々は乗船の準備をする
私の想像力に関して述べれば
国中に声を出して呼びかけている
ある意味で改めて献身すべき時だ
我々の同世代のことばかりを言っている場合ではない
私はこの祈りを送り届け
これらの興奮を覚えたままでいる
もっと光を もっと愛を
もっと真実を もっと革新を


この「About My Imagination」には「Doctor My Eyes」の奥底に横たわるメッセージを補完する意味合いが含まれていると思われます。また、「The acid test」を「真価を問うもの」と訳しましたが、ハーバート大学教授のティモシー・リアリーや『カッコーの巣の上で』で知られる作家のケン・キージーらが行ったLSD体験による意識革命とのダブル・ミーニングであると推測することも可能でしょう。


シェリル・クロウのカヴァー・ヴァージョン。2008年発表の『Detours』の i Tune Store版のみに収録されていました。


続けては別のライヴ会場の映像。


この方も「King Of Pop」と称される前に歌っておられました。ジャクソン5時代の『Lookin' Through the Windows』 (1972年発表)に収録 。


他にもマリー・トラヴァース(PP&M)が『All My Choices』(1973年発表)で、ベン・フォールズが映画『Banger Sisters』(2002年)のサントラ盤の中で、ウィルソン・フィリップスがアルバム『California』(2004年発表) でそれぞれ取り上げていました。

ピアノの弾き語りにパーカッションとコーラスを付けただけのシンプルな編成のヴァージョンで、今回はお開きにしたいと思います。


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コメント

この曲、大好きなんですよね。
1stの中でもずば抜けてポップだし、名曲だと思います。

実は中2の時に彼のライブに足を運んでいて(2003年)、Stayにえらく感動した記憶があります。
確か中野サンプラザで、7500円だったかな。
ryo様、コメントありがとうございます。
私も2003年の大阪公演に足を運びました。プライヴェートのジャクソン・ブラウンは神経質な面をのぞかせることも多々あると聞きますが、ステージではサーヴィス精神旺盛で聴衆のリクエストに応えてくれることもあります。
数年前はチケット代金が今と比べるとかなり安かったですね。この不況の中、アーティストには年金がないので稼げる時に稼がないと老後が不安だ、と言われれば返す言葉がありません。しかし、大物の方々はもう少しファンに還元していただきたいものです。
 シェリル・クロウのカヴァー、初めて聞きました。なりなりにいいのですが、自分もボニー・レイイットとの来日なら・・・というBackstreetsさんに同感です。この曲、というかこの曲が入ったファースト・アルバムには学生時代の思い入れがあり、全曲好きでした。この曲には、ジェシー・エド・ディビスのギターが入ったりしていました。昨年、ソロも見逃しましたので、見てみたいのですが、もっと安くして欲しいです。円高なので、最近の来日アーティストは、音楽よりも稼ぎに来ているような感じですね。
 
takaboh様、コメントありがとうございます。
ジャクソン・ブラウンのファースト・アルバムにはボニー・レイットが取り上げた「Under The Falling Sky」が収録されていました。実際に目の前で二人の共演をぜひ観てみたいと思います。
ジェシ・エド・デイヴィス、アルバート・リーらといった名人の好演、ラス・カンケル、リー・スクラー、クレイグ・ダーギーらのサポート、かつての僚友でもあったジミー・ファデンの味わい深いハーモニカ。いつまでも瑞々しさをたたえるアルバムです。
デフレの世の中に反比例するかのように、チケット代金の高騰が続きます。将来の保証がないのが芸能人の定めとはいえ、十分に蓄えのあるアーティストの方々はもう少し庶民に配慮していただきたいものです。
今晩は
いつも感心します。
すぐれた企画と構成。
Plan do See Action などとよく言われ、
表面的には理解できるのですがBackstreets さんのサイトは
綿密な企画のもとで、
起承転結されてますね。時間もかかるでしょうね。
けして見習うことがきないわざです。
ジャクソン 5も歌っていたのですね。忘れていました。
さて、来日コンサートへ行かれる。
実にうらやましい。コンサート報告を楽しみにしています。
ミキタカ08様、コメントありがとうございます。
毎度の如くうまくまとまらない文章になり誠に申し訳ございません。鋭く研ぎすまされた感性と巧みな文才があれば、もう少しマシなブログになるのにと恥じ入るばかりです。
冒頭でも述べたように、ビートルズのリマスターBOXにお金を使い過ぎたのでしばらくコンサートに行けそうもありません。ボニー・レイットとのジョイントならば、何とか工面するのですがね。残念です。
Backstreets 様

こんばんは。
ジャクソン・ブラウンというと、最近ではごくたまにベスト盤CDを聴く程度ですが、初期のアルバムはやっぱりいいですよね。
特にこのアルバムと「レイト・フォー・ザ・スカイ」はよく聴きました。
久しぶりにレコード棚から取り出して聴いてみようかな。
しかし、シェリル・クロウは嫌いじゃないけど、13000円はちょっとね~。
おやぢ様、コメントありがとうございます。
私が今でもよく聴くジャクソン・ブラウンのアルバムは1stから『Running On Empty』あたりですね。やはり初期の瑞々しさに好感が持てます。でも、青臭さが薄れた最新作『Time The Conqueror』ではレナード・コーエン、さらにはアレン・ギンズバーグやウォルト・ホイットマンを思わせるような風格が漂い、また違った魅力が滲み出ていて興味深く感じました。
懐事情が厳しいことには変わりないけれど、ボニー・レイットとの共演なら無理してでも行きたいところです。
わー、ジャクソン・ブラウンまた来日するんですか!?
ブログを始めて、Backstreetsさんやtakabohさんのおかげでジャクソンにすっかり惹かれたので、行けるなら行ってみたいのですが、相変わらずチケット高いですね・・・どーしましょ。シェリル・クロウもかっこいいですね。

“Doctor My Eyes”は軽快で楽しい曲だと思っていましたが、こんなに深い詩だったのですね。わたしも恐怖を見てしまうために前に進めず、人よりも遅れてしまい、希望を失うことがよくあるので、この気持ち、よくわかりました。
松月様、コメントありがとうございます。
アーティストのギャラは円高やデフレの状況を反映しないようで困りますね。高額でも観に行く人が多いので足下を見られているような気がします。
人間の苦悩と良心を描くだけでなく、アメリカの社会、ひいては世界情勢の光と影の部分を照らし出しているとさえいわれたことのあるジャクソン・ブラウンの詩の世界。表面に表されている言葉を受け取るだけでは彼の本意が理解できないようです。
どちらのアーティストも好きなだけにせっかくお金を出して見に行くなら単独公演をじっくり楽しみたいと思ってます。
最近のUDOのパターンだと多分それぞれが1時間位のセットになりそうなので多分不完全燃焼で終わってしまいそうな気がします。
1978年の映像のドラムスはジム・ゴードンですね。
彼が参加した音源・映像は珍しいような・・・。
そう言えば昨年のシェリル・クロウの来日公演ではDOCTOR MY EYESは演奏しませんでした。
恥ずかしながらジャクソン5がカヴァーしている事は初めて知りました。
こんばんは。
ジャクソンブラウンは、初来日とジャパンエイド以外は
すべて見てるので、一応先行予約で申し込みました。笑
ま、でも、今回のカップリングは微妙ですね。シェリルも好きなんですが、
おそらくどちらも、1時間ちょっとのステージ。
JBは、ソロアコースティックでしょうし、物足りなさが残りそうです。
BRUCE06様、コメントありがとうございます。
私も1980年以降のジャクソン・ブラウンの公演にはジャパン・エイドと大病を患った2004年を除いて足を運んでおりますが、今回はどうしても二の足を踏んでしまいます。お金に余裕がなくともジョイント相手がボニー・レイットならば話は別なのですが、満足のいくステージになるとはどうしても想像できません。せこい言い方で甚だ失礼かもしれませんが、ジャクソンもシェリル・クロウも十分に蓄えがあるのだから日本のファンに利益を還元し、二人で10,000円ぐらいで手を打ってほしいものです。本音は8,000円ですが、それでは「馬鹿にするな」と言われてしまいますね。
Purple_Haze様、コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、好きなアーティストは単独公演でじっくり観たいものです。関連の深いアーティスト同士ならジョイントも大歓迎という場合もあるのですが、UDOさんの最近の方針は頭をかしげざるを得ません。一粒で二度おいしいとはいかないようです。
来年3月のステージではジャクソン・ブラウンとシェリル・クロウによる「Doctor My Eyes」が歌われるかもしれませんね。それを期待すると無理をしてでも行こうという気分になってしまいます。
ジム・ゴードンはたぶん今もお勤め中かと思います。復帰は不可能に近いでしょうね。

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1972年高校に入学した僕はクラスメートの○川君と出会い、僕が知らなかったいろんなアメリカのミュージシャンをたくさん彼から教えてもらった。 そんな中で出会った1枚がジャクソン・ブラウンの1stアルバム「Saturate Before Using」だった。 実は
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