好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Jerry Jeff Walker - MR. BOJANGLES

前回に扱ったハリー・ニルソンの『HARRY』の記事の中で、ジェリー・ジェフ・ウォーカーの「Mr. Bojangles」について言及しすぎてしまったようです。そこで、今回は改めて1968年に発表された彼のアルバム、『MR. BOJANGLES』を取り上げることにしました。

ミスター・ボージャングルミスター・ボージャングル
(2005/09/07)
ジェリー・ジェフ・ウォーカー

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1. GYPSY SONGMAN
2. MR. BOJANGLES
3. LITTLE BIRD
4. I MAKES MONEY(MONEY DON'T MAKE ME)
5. ROUND AND ROUND
6. I KEEP CHANGIN'
7. MAYBE MEXICO
8. BROKEN TOYS
9. THE BALLAD OF THE HULK
10. MY OLD MAN(BONUNS TRACKS)
11. MR. BOJANGLES(ORIGINAL SINGLE VERSION)
12. ROUND AND ROUND(ORIGINAL SINGLE VERSION)

ジェリー・ジェフ・ウォーカーは1942年3月16日、ニューヨーク州オネアンタに生まれました。本名はロナルド・クライド・クロスビー。バスケット・ボールとロックン・ロールに熱中する少年時代を過ごし、早くからバンドを組んで活動していたようです。ハイ・ティーンの頃にはウディ・ガスリーを始めとするフォーク・ミュージックに魅せられ、イースト・コーストから南部に下り、ニュー・オリンズを通ってテキサスに至るという放浪の旅に出たこともありました。
1966年頃にはジェリー・ジェフ・ウォーカーというステージ・ネームを名乗り始め、サーカス・マキシマスというバンドを組んで活動するようになります。フォーク、ロック、ジャズを融合したような彼らの音楽は静かながらも注目を集め、ヴァンガード・レコードから2枚のアルバムをリリース。しかし、大きな成功はつかめませんでした。
1968年にバンドを離れたジェリー・ジェフはソロ・シンガーの道を歩むことを決意。すぐにアトランティック・レコード傘下のアトコ・レーベルとの契約が決まり、念願のファースト・ソロ・アルバムのリリースの運びとなります。
ボブ・ディランの『John Wesley Harding』(1967年発表)を意識し、アコースティックとエレクトリックのバランスが取れたサウンドを目指していたジェリー・ジェフ。彼のもとに同じニューヨーク出身で、ディランのレコーディングにギタリストして参加した経験のあるデヴィッド・ブロムバーグが駆けつけ協力の手を差し伸べました。
フォークやカントリー系のミュージシャンがブロムバーグの呼びかけに応じて集まり、アトランティック・レコードも乗り気だったのかジャズやR&Bの分野で活躍する腕達者を推薦し、ロン・カーターがアコースティック・ベースで参加しています。また、プロデューサーにトム・ダウドを起用したこともジェリー・ジェフが目指したサウンドを的確に体現するには相応しい選択だったと言えるでしょう。

それではアルバムの中から何曲か紹介します。
まず、アルバムのオ-プニング・ナンバー、「Gypsy Songman」はライヴ映像でお楽しみください。ジェリー・ジェフが旅の途中のダラスで知り合ったハンガリー人の画家とのやり取りがもとになって作られた歌のようです。アメリカで永住権を取得するには一つの場所で長く居住しなければならないようで、画家はジプシー(ロマ)の如く旅から旅を続けるジェリー・ジェフのことが羨ましかったとか。


そして、皆様お待ちかねの「Mr. Bojangles」です。


MR. BOJANGLES
俺はボージャングルという男を知っている
彼は擦り切れた靴で人々のために踊りを踊ってくれる
ぼろぼろの服に だぶだぶのズボン
履き古したタップダンスの靴を履く白髪の男
彼は高く飛ぶ 高くジャンプする
それから軽やかに着地する
ミスター・ボージャングルズ
ミスター・ボージャングルズ
踊ってくれよ

彼にあったのはニュー・オリンズの留置所だった
俺は身も心もボロボロだった
彼は人生の酸いも甘いも噛み分けた目で俺を見つめ
包み隠さず話してくれた
彼は人生を語ってくれたのだ 人生を
笑ったリ 足をぴしゃりと叩いたり ステップを踏んだりしながら

「俺の名はボージャングルズさ」と言って彼は軽く踊った
留置所端から端まで
ズボンをつまみ立ち位置を決めると高く飛び
それから踵と踵をカチッと鳴らした
彼は声を上げて笑った 笑い転げていた
着ている服を揺らしがら
ミスター・ボージャングルズ
ミスター・ボージャングルズ
踊ってくれよ

彼はミンストレル・ショーや郡部の祭りで踊った
南部の至る所で
そして涙で話したんだ
15年に渡る愛犬との旅回りの暮らしのことを
だけど愛犬は突然死んだ 突然に
20年経っても彼はまだそのことを嘆いている

彼は言った
「飲み代やチップがもらえるのならどんな安酒場でもおどるさ
でも殆ど郡の留置所の中にいるんだよ
ちょっとばかし飲み過ぎちまうからね」と

彼は頭を振った 頭を振ったのさ
そうしたら「どうかお願いだ」と彼に頼む声が聞こえた
ミスター・ボージャングルズ
ミスター・ボージャングルズ
踊ってくれよ


ジェリー・ジェフ・ウォーカーが語るところによると、1964年頃、ニュー・オリンズの酒場で泥酔いして留置所に放り込まれるはめになり、そこで出逢った年老いたタップ・ダンサーと語り合った経験がもとになっているそうです。老樹のように人々の生活を見守り、時代の変遷を見てきたような人間が夢物語のように遍歴を語る様は、うつろいやすくまだ大きな挫折さえ受けたことのないような若者にとって新鮮な体験であったことでしょう。

この歌は有名なヴォードヴィリアンのビル・ロビンソンがモデルであると一部で囁かれたことがありましたが、実際には別人のタップ・ダンサーの話です。サミー・ディヴィス・Jr.が師であるロビンソンとボージャングルズを重ね合わせるように歌っていたため、誤解が一人歩きをしたのかもしれません。実際のビル・ロビンソンは落ちぶれて留置所に入れられることも安酒場で踊ることもなく、有名人として1949年11月25日に一生を終えました。

参考までに、1935年公開の映画『Little Colonel』でのビル・ロビンソンとシャーリー・テンプルの共演シーンを観ていただければ幸いです。


もう1曲。デヴィッド・ブロムバーグのブルージーなギターが冴える、「Round And Round」です。


最後にもう一度、「Mr. Bojangles」をライブ映像でご覧ください。


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コメント

14/07/2009
に記述しましたが
なんといっても
Nina Simoneです♪

God bless you...
SSWの魅力にとりつかれるきっかけになったのがこのアルバムです。
70年代初めですかね、SSWが好きそうなジャケですし・・。
シンプルな演奏もたまりません。
これ以降、3度のめしよりLP(当時いまはCDですが)の泥沼へ導いて
くれた私の記念すべきアルバムです。
"bein'free"も好きなアルバムのひとつ。
Azumi様、コメントありがとうございます。
ニーナ・シモンは「Mr. Bojangles」が収録されたアルバム、『HERE COMES THE SUN』で、ボブ・ディランの「Just Like A Woman」やビートルズの「Here Comes The Sun」なども歌っていましたね。どれも皆素晴らしい出来だと思います。
スナジイー様、コメントありがとうございます。
おっしゃる通りSSWの魅力にとりつかれてしまうアルバムですね。
ジェリー・ジェフの国内盤の発売は現在これ1枚。輸入盤の入手もあまり芳しくない状況です。代表的なアルバムだけでもリリースしていただきたいものですね。
Backstreets 様

「ミスター・ボージャングル」というとどうしてもNGDBのヴァージョンを思い出してしまいますが、ジェリー・ジェフのオリジナルはやはり素晴らしいですね。
実はこのアルバム、LP時代に買ったことがあるんですが、当時は良さが分からず、すぐ売ってしまいました。今思うと返す返すも残念です!
おやぢ様、コメントありがとうございます。
ジェリー・ジェフの歌は年齢を重ねて行って、渋くて味わい深い彼の魅力が理解できるのかもしれません。決して世の不条理を声高に叫ぶわけでもなく、地道に人生そのものを旅に例えるかのように歌う姿勢に好感が持てます。

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