好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Dave Mason & Cass Elliot

頭の中はビートルズのことで一杯ですが、気分を切り替えて今回はデイヴ・メイソンがママ・キャスことキャス・エリオット(元ママス&パパス)と組んで1971年に発表した『DAVE MASON & CASS ELLIOT』を取り上げます。
以前にも述べた通り、キャス・エリオットが1968年にジョン・サイモンを迎えて制作したファースト・ソロ・アルバムが不発に終わり、1969年に発表した2nd『BUBBLE GAM, LEMONADE & SOMETHING FOR MAMA』では所属のダンヒル・レコードの要請によってコマーシャルな路線への転換を余儀なくされました。ママス&パパスと違って大人の歌を歌いたいと思っていた彼女はこのことに不満と葛藤を覚えます。そして、本来自分が進みたいと思っていた方向に進む意志を強く持ち、ダンヒルを離れるきっかけへと発展しました。
そんなある時、友人であるグラム・パーソンズ(バーズ、フライング・ブリトゥ・ブラザーズで活躍)の紹介で、当時アメリカで活動していた元トラフィックのデイヴ・メイソンと知り合います。キャス・エリオットはメイソンの曲に天啓を受けたのでしょうか、彼女の熱烈なるオファーにより晴れて「Dave Mason & Cass Elliot」というデュオが実現しました。

二人のバックを受け持つ参加メンバーはポール・ハリス(キー・ボード)、ラス・カンケル(ドラムス、パーカッション)、ブライアン・ギャロファロ(ベース)といった面々。プロデュースはデイヴ・メイソン自身が担当していました。

デイヴ・メイソン&キャス・エリオットデイヴ・メイソン&キャス・エリオット
(2008/07/25)
デイヴ・メイソン&キャス・エリオット

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1. Walk to the Point
2. On and On
3. To Be Free
4. Here We Go Again
5. Pleasing You
6. Sit and Wonder
7. Something to Make You Happy
8. Too Much Truth, Too Much Love
9. Next to You
10. Glittering Facade

オープニング・ナンバーの「Walk to the Point」。シングル・カットされましたが、ヒットには至りませんでした。
ブログへの貼り付けが出来ないので下記のURLをクリックしてください。
http://www.youtube.com/watch?v=TX86nKwHKUk

ネッド・ドヒニー作の「On And On」。デイヴ・メイソンの個性溢れるギター・ソロが全開です。新進気鋭のアーティストとして話題を集めかけていた彼をメンバーに加える話も合ったようですが、実現することなく終わりました。ネッド・ドヒニーがこの曲を収録した自身のファースト・アルバムを発表するのは1973年になってからのことです。


ON AND ON
歴史は語り継がれる
終わりも始まりもないように
戦いは遥か彼方で行われているが
勝つ見込みは殆どないように思われる
この雨の中に一人取り残され
もう一度太陽が輝くかどうかは俺次第
俺が立っているところからそれは気味悪く見える

別の戦いの廃墟は
森の向こうにまで広がる
暗闇の空に響く声は
調子が外れた歌
韻を踏むことはない(そんな道理に筋道はない)
俺は自分でやり遂げるしかない
この雨の中に一人取り残され
もう一度太陽が輝くかどうかは俺次第
俺の立ち位置にとってまったく問題はない

馬と騎手は突風に襲われる前に
一体となって移動する
運命に引っ張られて
躓かぬように気をつけろ
次第に消滅することが分かっている
半ば忘れかけたいくつかの夢


当時の時代背景を考慮するとヴェトナム戦争のことがテーマとなっているようです。Such reason has no rhyme の ところは「調子が外れた歌」(They sing a song that sounds all wrong)を受けて「韻を踏むこともない」と訳しましたが、ヴェトナム戦争を念頭に入れて考えてみると「そんな道理に筋道はない」といった具合に訳すことも出来るでしょう。適切な訳をご教示願えれば幸いです。

キャス・エリオットとブライアン・ギャロファロの共作「Here We Go Again」。優しく包む込むようなママ・キャスの歌声にパーカッションとストリングスを効果的に配した心地よい作品です。



デイヴ・メイソンとM.Juster作の軽快な『Pleasing You』。


デイヴ・メイソンとキャス・エリオットの唯一の共作曲、「Something To Make You Happy」。デュエット・アルバムなのに共作がこれ1曲とは寂しい限りです。ママ・キャスがリード・ヴォーカルをとった曲はこの曲と先ほどの「Here We Go Again」の2曲しかありません。メイソンがママ・キャスをバック・コーラスとして利用しようとしていたとまでは言いませんが、ユニットが短命に終わった事情が垣間見えた気がしました。


アルバムのクロージング・ナンバーはデイヴ・メイソン作の「Glittering Facade」。アコースティック・ギターのソロ、オルガンの音色、メイソンとママ・キャスのコーラス・ワークが印象的なリラックスした雰囲気の曲です。


このデュオはアルバム完成後に何度かライヴも行いましたが、長続きすることなく解散しました。デイヴ・メイソンはトラフィックを出たり入ったりしたことから気まぐれな人というイメージがつきまとっていたようです。彼の音楽志向もサイケデリックなサウンドから一転してザ・バンドを連想させるような土臭いスワンプへと変遷を遂げていた時期でもありました。ママ・キャスとのユニットも彼女の熱意にほだされた故のものなのか、ウエスト・コースト・サウンドへの一時の興味や好奇心からの行動なのかよく分かりません。

キャス・エリオットもママス&パパス時代にビートルズ・ナンバーを歌っていました。モンタレー・ポップ・フェスティヴァルのライヴから「I Call Your Name」をお聴きください。1966年リリースの『If You Can Believe Your Eyes And Ears』に収録されていました。


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(2002/11/12)
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コメント

ど~も、お久しぶりですね!

ほとんど誰も知らない、デイヴ・メイスンの記事を見ることが出来て嬉しいです。
ソウルフルで、ファンキー、ブルージーなメイスンは、後、私の好きな12弦アコースティック・ギターの音楽を提供してくれました。
『ライヴ・情念』の「テイク・イット・トゥー・ザ・リミット」を聴いて、私は、自宅浪人生活を乗り切りました。
Toshinosuke様、コメントありがとうございます。
そんなにデイヴ・メイソンの記事を見ることが出来ませんか。Googleなどで検索すると割と出逢えるものですよ。でも、現在多くのアルバムが国内では廃盤状態。寂しい限りです。
このアルバムでもソウルフルで、ファンキーで、ブルージーなデイヴ・メイソンの魅力が表されていたと思います。私はギターについては殆ど無知なのですが、12弦ギターをお弾きになるとは凄いですね。
デイヴ・メイソンの「Take It To The Limit」はイーグルスのヴァージョンと違った味わいがありますね。
「ママキャス」ですか、懐かしいですね。
私は「ママス&パパス」しか知らないのですが、こうして聴くとキャス・エリオットの声が良く判りますね。
そして、やっぱり一人になっても強いのは曲の書ける人だということも判ります。

私は若い頃にネッド・ドヒニーを聴いた時、どうも弱々しい声なのであまり聴く気になれなかったのですが(あの頃はロック主体でしたから)、色々な人に曲を提供しているみたいで名前は時々目にしていました。

歳をとると若い頃に聴けなかった人でも聴けるようになったりするので(ジェームス・テーラーとか)、機会があったら改めて聴いてみようかと思っています。
MusicBlog様、コメントありがとうございます。
歌声も容姿も存在感のあるキャス・エリオット。デイヴ・メイソンは一緒にステージに立ってみて、彼女のほうが自分よりも目立つと思いデュオを解消したのかもしれません。
ネッド・ドヒニーの声が弱々しいといった印象は否めませんが、甘く繊細で優しい歌声が彼の魅力かと思います。
私にも若い頃にはあまり好みに合わなかったアーティストが何人もいます。その一人がジョニー・キャッシュで、年を重ねて曲がりなりにも人生経験を積むと彼のことがほんの僅かでも理解できたような気になるものですね。

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