好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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The Sandpipers - Cancion De Amour (wanderlove)

 前回に引き続いてザ・サンドパイパーズのアルバム、『Softly』からスペイン語で歌われた楽曲を中心に紹介して行きます。

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(2012/04/18)
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 哀愁を帯びた「Cancion De Amor(wanderlove)」は、1968年に全米2位となる「Classical Gas」のヒットを放ち、その年のグラミー賞にて"Best Instrumental Performance" にノミネートされた経歴のあるギタリスト兼作曲家のメイソン・ウイリアムスが、同年に発表した自身のアルバム『Phonograph Record』に収録していた「Wonderlove」をサンドパイパーズがスペイン語で歌ったものです。途中で女性シンガー(パメラ・ラムシャー)による胸に滲みるような切ない歌声のソロを配して効果をあげていました。人を愛することや人生の苦難が語られ、格言めいた言葉で歌は幕を閉じます。


 CANCION DE AMOR (WANDERLOVE)
 愛する人よここに来て、一緒に歩いて行こう
 人生の中でいろんなものを見聞きし
 季節の中をあてもなくさまよい
 出会いと別れを繰り返す

 雪に覆われた山を登ろう
 波打つ海原に船を出そう
 ともに寄り添い生きて行こう
 俺は君のために、君は俺のために

 緑萌える草原を行く二人
 そこでは木枯らしが吹き付けることがない
 愛というなのワインを味わう二人
 傍らにいるのは君だけ

 愛する人よここに来て、一緒に歩いて行こう
 二人が見つけられたものは何だろう
 お互いを見つけられただけでも
 旅をした甲斐があったのだろう

 愛は天空の星のよう 
 限りなき空で輝いている
 それが地上に落ちるとき、まっぷたつに破裂する
 生きていたからには死なねばならない(人の死に方はその人の生き方を見れば分かる)

 1967年にリリースされたクロディーヌ・ロンジェのファースト・アルバム、『Claudine』に収録されていたヴァージョン。作者であるメイソン・ウイリアムスよりもクロディーヌのほうが先にレコーディングしていたことになります。シタールを導入し、少し妖し気な雰囲気を醸し出していました。


 ダニエル・パーチェ、マリオ・パンゼリ、ロベルト・リヴラーギによる共作のカンツォーネ、「Quand M' Innamoro」。日本では「愛の花咲くとき」の邦題で親しまれました。


 サンドパイパーズはこの曲を1968年のサンレモ音楽祭で歌って上位入賞を収めています。

 
 ファースト・パフォーマンスはアンナ・イデンティチが1968年にリリースしたEPです。彼女も同年のサンレモ音楽祭に出場してサンドパイパーズと競合し、見事6位入賞を果たしました。サンドパイパーズに比べて落ち着いた印象が漂い、味わい深い雰囲気で歌っています。




 甘いマスクとお得意のバラード曲で一世を風靡したエンゲルベルト・フンバーディンクによる英語ヴァージョン。情熱的な「Love Me With All Of Your Heart」やスティーヴィー・ワンダーの「A Place In The Sun」のカヴァーでもお馴染みの方です。


 メキシカン・テイスト溢れる「Ojos De Espana(Spanish Eyes)」。原曲は英語ですが、サンドパイパーズはスペイン語で歌っていました。


 元々はベルト・ケンプフェルトの曲にエディ・スナイダーとチャールズ・シングルトンが歌詞を付け、アル・マルティーノが歌って1966年に全米16位を記録したヒット曲です。アル・マルティーノが、フランシス・フォード監督の映画『The Godfather』(1972年公開)で、フランク・シナトラをモデルにしたと思しき歌手の役を演じていたことをご記憶の方も多いでしょう。


 こちらはベルト・ケンプフェルトのヴァージョン。自らの楽団を率いるケンプフェルトはイージー・リスニングのカテゴリーで有名な指揮者・作曲家で、フランク・シナトラの「Stranger In The Night」やナット・キング・コールの「L-O-V-E」などが代表曲です。また、ケンプフェルトはザ・ビートルズとも浅からぬ関係にあり、1961年に彼らをバックに起用してトニー・シェリダンのアルバム(いわゆるビートルズのポリドール・セッション)を制作しました。


 この曲もエンゲルベルト・フンパーディンクが歌っていました。


 サンドパイパーズがアルバムを出す度、お約束のように収録していたビートルズ・ナンバーで今回はお開きとします。曲は「All My Loving」。ボサノヴァ風のアレンジが、この曲の新たな魅力を引き出しているように思えました。

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The Sandpipers - Softly

 京都は真夏のような日が続いております。梅雨に入った途端の中休み。天気が良いのは喜ばしいことですが、水不足が心配です。
 さて、こういう時期はやはり瑞々しく爽やかな音楽がよく似合うでしょう。今回ご登場いただくのはザ・サンドパイパーズの皆さん。何となく重苦しい気分を爽快にする打ってつけのサウンドを醸し出してくれます。

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 1968年にリリースされた『Softly』はサンドパイパーズにとって4作目のアルバムです。同時代のシンガー・ソング・ライターの楽曲、カンツォーネ、ラテンなどの名曲などで構成されており、美しいハーモニーワーク、コーラス・ワークが冴え渡り、ボブ・トンプソンとニック・デカロらのアレンジャーが絶妙のアレンジの腕を振るっていました。

 表題曲である「Softly」はカナダ出身のシンガー・ソング・ライター、ゴードン・ライトフットの作品。厳かな雰囲気が漂う原曲が、若々しく繊細で清涼感の窺える曲調にアレンジされています。


SOFTLY
彼女がそっと俺の目の前に現れて
傍を通り過ぎる瞬間、そよ風のように囁く
人目を忍ぶ二人の恋、彼女は俺のまででだけ微笑む
夜になると、彼女はひそかに俺に会いに来る

彼女は静かに溜息を漏らし
俺の傍に情愛深く身を横たえ、一睡もしない
彼女の身体から漂う甘い香りは俺だけのもの
夜になると、彼女はひそかに俺に会いに来る

階下の暗い廊下に降りると
階段を上って来る彼女の足音が聞こえる
そんなことをしている間に再び彼女は俺の腕の中へ包まれる

やがてそっと帰って行く彼女
彼女の輝く唇が夕闇の中に眩しく浮かび上がる
窓辺に近づき「おやすみなさい」と囁く彼女
夜明けとともに静かに去って行く
夜明けとともに静かに去って行く

 こちらはゴードン・ライトフットのオリジナル・ヴァージョン。1967年にリリースされた『The Way I Feel』に収録されていました。日本でのゴードン・ライトフットの知名度はあまり高くないようですが、1964年にイアン&シルビアが歌った「Early Morning Rain」の作者(本人のヴァージョンは1966年の『Lightfoot!』に収録)として注目され、1974年に発表したアルバム『Sundown』は同名シングルとともに全米1位に輝いています。


 前作ではティム・ハーディンの「Misty Rose」をアルバムの表題曲としていたサンドパイパーズですが、今作も彼の曲を取り上げていました。あっさりした雰囲気の曲ですが、ストリングスのアレンジが心地よく響き、女性コーラスの導入も効果的です。


FIND A REASON TO BELIEVE
君の話にじっくり耳を傾けていたなら
俺が涙を浮かべている間に君が素知らぬ顔で嘘をついているのを分かりながらも
真実なのだと信じる方法を見つけただろう
今でも君をどうすれば信じられるのか、その方法が見つかるの念じているのだ

君のような人と巡り会ったがために
他の誰かじゃ一緒に生きて行くなんてできっこない
君のような人のためなら
すべてを捧げるのは容易く、自分のことなど顧みない

俺の心を変えられるだけの時間を君に与えたなら
俺が涙を浮かべている間に君が素知らぬ顔で嘘をついているのを分かりながらも
過去のことは水に流そうとしただろう
今でも君をどうすれば信じられるのか、その方法が見つかるの念じているのだ

 孤高のシンガー・ソング・ライターと称されるティム・ハーディンのオリジナル・ヴァージョンは、1966年にリリースされた『TIM HARDIN 1』に収録。


 ボビー・ダーリンのヴァージョンはティム・ハーディンの曲をアルバム・タイトルにした1966年発表の『If I Were a Carpenter』に収録 。


 アンディ・ウィリアムスのヴァージョンは 1970年リリースの『Raindrops Keep Fallin' on My Head』に収録。


 この他、マリアンヌ・フェイスフル、ニッティ・グリッティ・ダート・バンド、イアン&シルビア、PP&M、カーペンターズ、ロッド・ステュワート、ジョニー・キャッシュ、リッキー・リー・ジョーンズなどカヴァーしているアーティストは枚挙に暇がありません。シンガー・ソング・ライターとしては悲運に終わったティム・ハーディンですが、ミュージシャンズミュージシャンのひとりだったことは言うまでもないでしょう。

 サンドパイパーズはもう1曲、ミュージシャンズミュージシャンと言えるシンガー・ソング・ライターの曲を取り上げています。カナダを代表する詩人で小説家でもあるレナード・コーエンの名曲、「Suzanne」。荘厳でありそこはとなく哀愁が漂うコーエン独特の世界を、女性シンガーをも加えて見事なコーラス・ワークで表現していました。


 レナード・コーエンの「Suzanne」に関しては拙ブログでも過去に取り上げています。
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