好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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B.J. Thomas - Billy Joe Thomas

毎日いたたまれないニュースばかりなので、鬱積した気分を吹き飛ばそうと野性味溢れながらも凛々しい男性ヴォーカルを取り上げることにしました。その人の名はB.J.トーマス。彼が1972年に発表した『Billy Joe Thomas』が今回のお題です。

ビリー・ジョー・トーマス+1(紙ジャケット仕様)ビリー・ジョー・トーマス+1(紙ジャケット仕様)
(2010/07/21)
B.J.トーマス

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1. That's What Friends Are For
2. Rock And Roll Lullaby
3. Happier Than The Morning Sun
4. Roads
5. Sweet Cherry Wine
6. A Song For My Brother
7. A Fine Way To Go
8. Just As Gone
9. I Get Enthused
10. Are We Loosing Touch
11. We Have Got To Get Our Ship Together
12. The Stories We Can Tell
13. Mighty Clouds Of Joy (Bonus Track)

1971年リリースの『Most Of all』との2in1。

Most Of All/Billy Joe ThomasMost Of All/Billy Joe Thomas
(2009/10/20)
B.J. Thomas

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映画『Butch Cassidy and the Sundance Kid(邦題:明日に向かって撃て)』(1969年公開)の主題歌「RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD(雨にぬれても)」の大ヒットのおかげでエンタテイナーの道が約束されていたにもかかわらず、R&Bやカントリーといった自らのルーツ・ミュージックに根ざした音楽を追究することを選んだB.J.トーマス。その後も全米9位を記録した「I Just Can't Help Believing 」収録の『Everybody's Out Of Town』(1970年発表)、16位まで上昇した「No Love At All」を含む『Most Of All』(1971)など順調な活動を続けて行きます。
1972年には今回取り上げた『Billy Joe Thomas』をリリース。スティーヴィー・ワンダー、キャロル・キング、バリー・マン、ジミー・ウェッブ、ジョン・セバスチャン、デュアン・エディなど豪華なゲストを招いた意欲作でした。有名どころを相手にしても決して気後れすることなく、シンガーとしての自信がみなぎっています。

アルバムのオープニングを飾るのは「That's What Friends Are For」。ポール・ウィリアムスの作品で、彼が1974年に発表したアルバム『Here Comes Inspiration』に収録されていました。バック・ヴォーカルにポール・ウィリアムス本人と実弟のメンター・ウィリアムスが参加。「友だちとは音楽のようなもの」と友への信頼と絆が描かれた歌です。なお、この曲はシングル・カットされ、全米74位まで上昇しました。


ポール・ウィリアムスのヴァージョンです。


バリー・マンとシンシア・ワイル作の「Rock And Roll Lullaby」。シングル・カットされて全米15位のヒットを記録しています。バリー・マンがピアノ、デュアン・エディがギターで参加。
バリー・マン自身のヴァージョンは2000年の『Soul & inspirations』に収録されていました。


ライヴ映像です。


ROCK AND ROLL LULLABY
俺が出会った頃
彼女はまだ16歳でひとりぼっちだった
それで二人は一緒に育った
俺の母親であり子供でもあるような存在の彼女
今じゃ事態は悪くなり、彼女は怯えてしまった
俺が泣く度に
彼女は俺の不安をなだめ
ロックン・ロールの子守唄で
俺の涙を乾かしてくれる

そして彼女はSha nana na na na nana と歌う
大丈夫よってね
Sha nana na na na nana
強く抱きしめたまま
歌ってくれよ、ママ
nana na na na
大丈夫よってね
優しくはっきりと歌ってくれ
ああ、ママ
あのロックン・ロールの子守唄を聴かせてくれ

俺たちは心細い日々も何とかやってきた
だが神よ、夜は長かった
ママが歌うとき
二人はよりよき朝を夢見てきた
今じゃその言葉がまったく思い出せない
やってみるだけの意味がなさない
だって溢れる愛はロックン・ロールの子守唄から
みなぎっているって分かってたからさ

彼女が Sha nana na na na nana と歌う時
すべて大丈夫さ
Sha nana na na na nana

強く抱いてくれ
聴こえるよ、ママ
ママ 俺のママ
あの良き日の
ロックン・ロールの子守唄のように
俺の心を揺り動かすものは他にない

スティーヴィー・ワンダー作の「Happier Than The Morning Sun」。スティーヴィー本人もハーモニカで参加していました。恋人のおかげで朝の太陽より幸せな気分を満喫しているとの内容の歌です。


スティーヴィー・ワンダーのヴァージョンは『Music Of My Mind』(1972年発表)に収録されています。


こちらはニック・デカロのヴァージョン。1974年リリースの『ITALIAN GRAFFITI』に収録。


少々音質が悪くで恐縮ですが、ジミー・ウェッブ作の「A Song For My Brother」はライヴ映像でご覧くだされば幸いです。木製飛行機を追いかけていた子供時代の楽しい思い出を感慨深く語った歌。この曲はアート・ガーファンクルがアルバム『Watermark』(1978年発表)の中に、「Wooden Planes」のタイトルで収録していました。


日本盤ボーナス・トラックとして収録された「Mighty Clouds Of Joy」。1971年にシングルとして発売され、全米34位を記録しました。アトランタ・リズム・セクションのバディ・ブーイとロバート・ニックスの共作で、「聖なるジーザス、あなたの愛で我らを掌握させたまえ」といった内容のゴスペルです。


1992年発表の「Back Against The Wall」とのメドレーでご覧ください。


この他にもキャロル・キングとトニー・スターンの共作で、キャロル・キング本人と当時の夫だったベーシストのチャールズ・ラーキーが参加した「Fine Way To Go」、エルヴィス・プレスリーの「Always On My Mind」の作者として知られるウェイン・カーソン・トンプソン作で、バリー・マン(バック・ヴォーカル)チップ・テイラー(バック・ヴォーカル)とアル・ゴーゴニ(ギター、バック・ヴォーカル)らが加わった「Just As Gone」、ジョン・セバスチャン作で、自身もアコースティック・ギターで花を添えた「Story We Can Tell」(ジョン・セバスチャンは1974年の『Tarzana Kid』でセルフ・カヴァー)など興味深い楽曲が粒ぞろい。このアルバムの邦題は『ビリー・ジョー・トーマス~スーパー・セッション』と名付けられましたが、その名に恥じぬ完成度の高い一枚でした。
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B.J. Thomas - EVERYBODY'S OUT OF TOWN

前回の記事はブルース・スプリングスティーンの『Darkness On The Edge Of Town』でした。今回は "Town" つながりという訳ではないのですが、B.J.トーマスが1970年に発表したアルバム『Everybody's Out Of Town』を取り上げます。短絡的な決め方で誠に申し訳ございません。

エヴリバディズ・アウト・オブ・タウン+4(紙ジャケット仕様)エヴリバディズ・アウト・オブ・タウン+4(紙ジャケット仕様)
(2010/07/21)
B.J.トーマス

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1. Everybody's Talkin'
2. Everybody's Out of Town
3. The Mask
4. I Just Can't Help Believing
5. Send My Picture to Scranton, PA
6. What Does It Take
7. Oh Me Oh My
8. Created for Man
9. Sandman
10. Bridge over Troubled Water
[Bonus tracks]
11. Life
12. I Believe in Music
13. Most Of All
14. No Love At All

お得な2in1。ボーナス・トラックの曲目が若干異なります。

Raindrops Keep Fallin' On My Head/Everybody's Out Of TownRaindrops Keep Fallin' On My Head/Everybody's Out Of Town
(2009/10/20)
B.J. Thomas

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大ヒット曲「Raindrops Keep Fallin' On My Head(雨にぬれても)」の勢いが覚めやらぬうちにと1970年5月にリリースされたアルバム『Everybody's Out Of Town』。メンフィス・サウンドの立役者でエルヴィス・プレスリーの『From Elvis In Memphis』(1969)を手掛けたチップス・モーマンをプロデューサーに迎え、カントリーやR&Bをルーツに持つB.J.トーマスの魅力がいかんなく発揮された一枚です。

オープニング・ナンバーはフレッド・ニール作の「Everybody's Talking」。ハリー・ニルソンのヴァージョンでお馴染みの曲ですが、さりげなく歌うB.J.の歌唱もまた違った趣が漂います。


1970年に全米26位まで上昇した「Everybody's Out of Town」。ハル・デヴィッド&バート・バカラックの作品です。少々SF的な内容ですが、大気汚染や公害問題に対する彼らのメッセージが込められていました。この曲と「Send My Picture to Scranton, PA」のアレンジとプロデュースはバカラック自身が担当。エンジニアとしてフィル・ラモーンが加わっています。


EVERYBODY'S OUT OF TOWN
人々はどこへ行ってしまった
ぶらつき歩く人は誰一人としていないようだ
窓の向こうに見えるのは
人影のない家々

ヘイ、みんな町を出てしまったみたいだな
このあたりにいるのは俺だけのよう

通りには何もない
交通がどこもかしこも止まっている
映画館で席を待つこともないのさ

ゲットーからもみんな移動してしまった
目立つ空き地 空室だらけのアパート
もう公害なんてないんだ
どこでも教室だらけさ

俺たち人間にはもう一度やり直す
準備が出来てるように思えるんだ
今度は言い訳なし
ノアにメッセージを送っておこう

ヘイ、誰か人を降ろしてもらったほうがいいんじゃないか
地球上の誰もが町を出て行ったんだから

ノアとは旧約聖書の『創成期』(第6章~9章)に登場するノアのことを指すのでしょう。人間の業に怒りを覚えた神は「神に従う無垢な人間」ノアに方舟を作らせ、彼の家族とすべての動物の雌雄一組ずつをその方舟に乗せて大洪水に対処させました。

バリー・マン&シンシア・ワイル作の「I Just Can't Help Believing」。全米9位のヒットを記録しました。彼女の行為や仕草があまりにも魅惑的で信じざるを得ないという恋心を歌っています。バリー・マンのオリジナルは1968年に発表(2000年リリースの『Soul & Inspiration』で再録)。エルヴィス・プレスリーも1970年のアルバム『That's The Way It Is』で取り上げていました。


ケニー・ロジャースとのデュエットで歌う映像です。
http://www.youtube.com/watch?v=Ti-i3YxDTgI

エルヴィス・プレスリーのヴァージョンはライヴ映像でご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=ApBJMrYcTmM

お前の愛を勝ち取るにはどうすればいいのだ、と迫る「What Does It Take」。ジョニー・ブリストル、ハーヴェイ・フークァ、ヴァーノン・バロックの共作です。ジョニー・ブリストルのオリジナル盤の他、ジュニア・ウォーカー&ジ・オールスターズが1969年に全米4位となるヒットに押し上げ、トニー・ジョー・ホワイトが『Tony Joe』(1970)、サンタナが『Shango』(1982)、サックス奏者のキャンディ・ダルファーが『What Does It Take』(1999)で取り上げるなど、レコーディングしたアーティストは枚挙に暇がありません。


ジュニア・ウォーカー&ジ・オールスターズのヴァージョンです。
http://www.youtube.com/watch?v=h0xzcavGrj4&feature=related

サンタナのヴァージョンも時間がよろしければお聴きください。
http://www.youtube.com/watch?v=fbatSnN2Cn8

ジェイムズ・ドリス作の「 Oh Me Oh My」。愛する人のためなら道化さえ演じるという一途な想いが込められたラヴ・ソング。イギリスの人気女性シンガー、ルルがマッスル・ショールズで録音した『New Routes』(1970)、アレサ・フランクリンの『Young, Gifted And Black』(1972)、オーストラリア出身の女性歌手ティナ・アリーナの『Songs Of Love & Loss 2』などのアルバムにカヴァー・ヴァージョンが収録されています。


宜しければルルのヴァージもご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=E66uJQtxdHg

何の説明もいらない「Bridge over Troubled Water」。安直なカヴァーにも思われますが、少々ハスキーで抑え気味ながらもソウルフルなB.J.の歌声はアート・ガーファンクルの歌唱とはまた違った魅力を醸し出しています。


さて、ボーナス・トラックについても簡単に触れることにしましょう。まず、マック・デイヴィス作の「I Believe in Music」。作者本人のヴァージョン(1970年発売)のほか、1971年にヘレン・レディ、ダニー・ハサウェイ(『Donny Hathaway』収録)、ギャラリー(1972年に全米22位を記録)などの録音があります。少年時代の記憶なので定かではないのですが、日本では沢田研二さんが独自の訳詞を付けられ、当時の御三家(郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎)など多くの歌手によって70年代の歌謡番組でよく歌われる場面がありました。

http://www.youtube.com/watch?v=U0j3amaUAoY

ジェイムズ・コブとバディ・ブーイの共作「Most Of All」。彼らは後にアトランタ・リズム・セクションを結成します。B.J.のヴァージョンは70年にリリースされ、71年に全米38位まで上昇しました。今回はライヴ映像でお楽しみいただければ幸いです。


ジョニー・クリストファー、ウェイン・カーソン・トンプソン共作の「No Love At All」。「ほんの少しでも愛があるほうがないよりましさ」と言いながら明日を信じる男の歌です。作者のカーソン・トンプソンの72年のアルバム『Life Lines』のほか、女性カントリー・シンガーのリン・アンダーソンがカヴァーしていました。


リン・アンダーソンのヴァージョン。
http://www.youtube.com/watch?v=rUa4IThorog

活力あるファンキーな演奏をバックに南部テイスト溢れるサウンド。J.B.トーマスにとって、まさに水を得た魚のように才覚を絞り出せたアルバムだったに違いないでしょう。説得力のある彼の歌声からは歌に対する一意専心の想いを実感しました。
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