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Rita Coolidge - The Lady's Not For Sale

拙ブログとリンクしていただいているPurple_Hazeさんが、リタ・クーリッジの『Fall Into Spring』を記事にされていました。今回は安易な選択ながらリタのサード・アルバム『The Lady's Not For Sale』を取り上げることにします。

ザ・レディース・ノット・フォー・セール(紙ジャケット仕様)ザ・レディース・ノット・フォー・セール(紙ジャケット仕様)
(2010/04/01)
リタ・クーリッジ

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1. MY CREW
2. FEVER
3. BIRD ON THE WIRE
4. I'LL BE YOUR BABY TONIGHT
5. A WOMAN LEFT LONELY
6. WHISKEY WHISKEY
7. EVERYBODY LOVES A WINNER
8. DONUT MAN
9. INSIDE OF ME
10. THE LADY'S NOT FOR SALE

お得な3in1。

Lady's Not for Sale/Fall Into SpriLady's Not for Sale/Fall Into Spri
(2010/04/06)
Rita Coolidge

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1972年にリリースされた『The Lady's Not For Sale』。翌年結婚することになるクリス・クリストファーソンの影響からか、前2作で窺われたスワンプ/ルーツ色に加えてカントリー風味がほどよく漂っています。
これまでのアルバムにも豪華なメンバーがリタのもとへ駆けつけていましたが、本作にはブッカー・T・ジョーンズ、マーク・ベノ、ジェリー・マッギー、カール・レイドル、リー・スクラー、ラス・カンケル、スニーキー・ピート、ジョン・セバスチャン、アル・クーパーなど強者が集結。気心の知れた仲間に囲まれて、時にゆったりと穏やかに、時に力強く情感を込めて選び抜かれた珠玉のナンバーを個性豊かに歌い上げていました。ジョー・コッカーのマッド・ドッグス&イングリッシュメンに参加し、エモーショナルな歌声で注目を集めたリタ・クーリッジですが、のびやかで優しく艶のある歌唱はさらに洗練され包容力と深みが増しています。

オープニング・ナンバーはブッカー・T&プリシラ・ジョーンズ夫妻の共作、「My Crew」。別れても再会する機会があることを信じる切ない想いが伝わってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=kigc9vMpDps

リタの実姉であるプリシラ・ジョーンズのヴァージョンは1979年の『Flying』に収録。
http://www.youtube.com/watch?v=x4YdBfZScr0

シングル・カットされた「FEVER」。恋人に夢中になる様子を描いた歌ですが、クリス・クリストファーソンへの想いと重ね合わせて歌っているかのようです。


この曲はジョン・ダベンポート&エディ・クーリーの作で、リトル・ウィリー・ジョンがファースト・レコーディング(1956年の『Fever』に収録)のようですが、ペギー・リーの歌唱(1958年リリース)が有名。なお、ジョン・ダベンポートとはエルヴィス・プレスリーの「Don't Be Cruel」(1956年)、ジェリー・リー・ルイスの「Great Ball Fire」(1957年)、ジミー・ジョーンズの「Handy Man」(1959年リリースで、ジェームズ・テイラーやデル・シャノンのカヴァーでもお馴染み)などの作者であるオーティス・ブラックウェルの変名です。


レナード・コーエン作の「BIRD ON THE WIRE」。片思いに苦しむ孤独な男の心情を歌ったとされる歌ですが、女性を主人公にしてもその悲しさがありありと滲み出ています。コーエンの歌は女性シンガーがカヴァーしたほうが似合うのかもしれません。以前にレナード・コーエンの記事でこの「Bird On The Wire」を取り上げたことがあるので参照していただければ幸いです。


リンダ・ロンシュタットもアルバム、『Hand Sown...』(1969)で取り上げていたボブ・ディランのナンバー、「I'LL BE YOUR BABY TONIGHT」。一度でいいからリタのような美人に、「私が今夜あなたの恋人になってあげるわ」と言われたいものです。


ボブ・ディランのヴァージョンは1967年の『John Wesley Harding』に収録されていますが、YouTubeに彼の映像・音源がないので、今回はロバート・パーマーのヴァージョンを紹介します。1990年の『Don't Explain』に収録。


シングル・カットされた「 WHISKEY WHISKEY」。オリジナルはトム・ガントで、1971年の彼のアルバム『Yankee's Rebel Son』に収録されていました。クリス・クリストファーソンも1979年の『Shake Hands With The Devil』でレコーディング。また、1992年にリリースされたライヴ盤、『Live At The Philharmonic』(1974年録音)ではリタとクリスのデュエットが聴けます。





WHISKEY, WHISKEY
彼は雨が降る直前の陽光のよう
冷たい風が吹くこの静かな夜のよう

彼にはちょっぴり女のようなところがあり
いつになったら変わってくれるのか分からない
彼は私の一筋の希望であり
そして膨大な苦痛でもある

だからウイスキー、ウイスキー
私の旧友
またあんたの厄介になりにきたのさ
慈悲の癒し
どうか優しくしておくれ
私の心から
このやるせない気分を振り払ってほしいんだ

彼の微笑みでなんとか一日が始められるのよ
お天道様の光に照らされますように

やっと分かったの
冷たい冬の風で目が見えなくなっていたんだと
彼は目の奥に本音を隠していた
気がつかなかった私はなんてお馬鹿さんだったのかしら


マーク・ベノ作の「DONUT MAN」。人のために尽くした男の物語です。


クリス・クリストファーソンとキャロル・ビューが共作した表題曲、「The Lady's Not For Sale」。


THE LADY'S NOT FOR SALE
彼女は幼き頃より
レディーになることに憧れていた
でも緑青きところを
彼女は分かっていながら傷つけてしまった

彼女は羽を広げようとしながらも
決して大地を飛び立つことはなかった
16の時に彼女はおかれた境遇がとてもいやになって
覚醒して都会に出た

でも彼女は自分のやり方で
家に戻ろうとした
失敗する度に懸命に努力した
だから彼女に家庭を与えてあげて
さもなくばひとりにしておいてあげてよ
彼女は売り物じゃないんだから

彼女は自分の魂を見せることを恥ずかしがらないわ
歌ひとつのために魂を売ってしまうだろう
でもその奔放さは彼女がふしだらな女であることを意味しない
道を外しても大丈夫よ

ああ、だから彼女を放っておいてあげて
彼女はある男に会いたがっているの
素敵な人に巡り会わせてあげて
彼女は優しい家庭がほしいのよ

ああ、だから彼女に家庭を与えてあげて
さもなくばひとりにしておいてあげてよ
彼女は売り物じゃないんだから

クリス・クリストファーソンのヴァージョンはデビュー作、『Kristofferson』(1970年)がCD化された際にボーナス・トラックとして収録されました。


リタ・クーリッジとクリス・クリストファーソンはボブ・ディランも出演したサム・ペキンパー監督の映画、『Pat Garrett & Billy the Kid』(1973年)で共演し、結婚後はソロ活動と並行して『Full Moon』(1973年)、『Breakaway』(1974年)、『Natural Act』(1979年)といったデュエット・アルバムを発表。仲睦まじいところを見せてくれていました。「デルタ・レディ」と呼ばれ、情感溢れるヴォーカルとアーシーなサウンドを展開していたリタ・クーリッジですが、徐々にAOR路線に転じ、1977年には「Higher And Highe」(全米2位)、「We're All Alone」(全米7位)などのヒットを連発させました。一方クリスは俳優として個性豊かな渋みのある演技で脚光を浴び、マーティン・スコセッシ監督の『Alice Doesn't Live Here Anymore 』(1974年)、バーブラ・ストライザンドと共演した『A Star Is Born』 (1976年)、三島由紀夫原作の『The Sailor Who Fell from Grace with the Sea』 (1976年)、サム・ペキンパー監督のアクション映画『Convoy』 (1978年)、マイケル・チミノ監督の問題作『Heaven's Gate』 (1980年)などに次々と主演級で出演して行きます。しかし、成功の代償が大きかったのか、1980年頃にクリスとリタは離婚。クリスのアルコール依存症が原因とされていますが、突然舞い込んだ栄光のおかげで日々の生活が急変し、二人の関係にすきま風が吹き始めたことは想像に難くありません。
この『The Lady's Not For Sale』からは当時の私生活の充実が反映されているのか、おおらかでリラックスした印象が伝わってきます。ともあれリタとクリスの共同作業の原点が示されているように思われ、興味深い一枚でした。
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Rita Coolidge

今回は女性ヴォーカルの方にご登場を願います。
取り上げるのはリタ・クーリッジが1971年に発表したファースト・アルバム『RITA COOLIDGE』。日本ではポップス・シンガーとして知られる彼女ですが、もともとはスワンプ色の濃いロックを歌っていました。

リタ・クーリッジリタ・クーリッジ
(1995/11/01)
リタ・クーリッジ

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1. The Man is My Weakness
2. Second Story Window
3. Crazy Love
4. The Happy Song
5. Seven Bridges Road
6. Born Under a Bad Sign
7. Ain't That Peculiar
8. (I Always Called Them) Mountains
9. Mud Island
10. I Believe in You

リタ・クーリッジは1945年5月1日にテネシー州ラファイエットで、先住民族チェロキー・インディアンの血を受け継ぐ家庭に生まれました。父親が牧師、教師である母親は教会のオルガン奏者という家庭環境によるものなのか、彼女自身も幼き頃から教会で賛美歌を歌っていたそうです。
15歳の時に一家はフロリダに移住。リタは姉のプリシラらとバンドを組んで歌うようになります。リタがフロリダ州立大学を卒業すると一家はメンフィスに引っ越し、姉妹はラジオCMなどを制作する会社と契約して本格的な音楽活動を始めました。1969年にはマイナー・レーベルよりシングル「Turn Around and You」を発表。この曲を作ったドナ・ワイズはその後もリタのアルバムに多数の楽曲を提供していました。また、ブッカー・T・ジョーンズ(ブッカー・T&MG's)との出会いもこの頃で、彼は後にプリシラと結婚してデュエット・アルバムをリリースするなど公私にわたって姉妹に多大な影響を与えて行くことになります。
姉妹のシングル曲はさほど話題になりませんでしたが、レコーディングのためにメンフィスを訪れていたデラニー&ボニーがリタの歌声に着目。ロサンゼルスに戻った後に制作を始めようとしていた『Original Delaney & Bonnie』(1969年発表)のバック・ヴォーカルとしてリタを迎え、デラニー&ボニー&フレンズの一員に加えて全米およびヨーロッパ・ツアーに同行させました。
これらのツアーに帯同している間にリタはフレンズのメンバーとしてデラニー&ボニーをサポートしていたレオン・ラッセル、エリック・クラプトン、デイヴ・メイソンらと親交を深めます。それが縁で、1970年にはレオン・ラッセルとともにジョー・コッカーのマッド・ドッグス&イングリッシュメンの全米ツアーに参加。ソロ・パートの機会も与えられます。その時に歌ったレオン・ラッセルとデラニー&ボニーの共作曲「Superstar」(後にカーペンターズのヴァージョンが大ヒット)が注目を浴び、彼女にソロ・デヴューの話が持ち上がりました。
デラニー&ボニーのコーデュネーターであるデヴィッド・アンダーレの尽力のもと、リタとA&Mとの契約が成立。1971年にリリースされたのがファースト・アルバム『RITA COOLIDGE』です。

それではアルバムの中から何曲か紹介します。
拙ブログで度々名前が出て来るセクションのキー・ボード奏者として有名なクレイグ・ダーギとドナ・ワイズの共作曲、「That Man Is My Weakness」。ゴスペル・フィーリングが強く表されたバラード・ナンバーです。レオン・ラッセルがピアノとオルガン、スプーナー・オールダムがエレクトリック・ピアノ、マーク・ベノとクラレンス・ホワイトがギター、クリス・エスリッジがベース、ジム・ケルトナーがドラムスと豪華なメンバーがバックを受け持っていました。


スティーヴン・スティルスが弾くギターが印象的なマーク・ベノ作の「Second Story Wind」(1970年リリースの『Marc Benno』に収録)。ブッカー・T・ジョーンズもベースで参加。ソウルフルでエモーショナルなリタの歌声に心がかき乱されますが、こうして淡々と落ち着いて歌う彼女も魅力的です。
当時スティルスとリタは恋仲だったらしく、スティルスはファースト・アルバム『Stephen Stills』(1970年発表)の中で「Cherokee」といういかにも分かりやすいタイトルの曲をリタに捧げていました。


ヴァン・モリソンのアルバム『Moon Dance』(1970年発表)に収録されていた「Crazy Love」のカヴァー。ギターはスティルスとボビー・ウォマック。キー・ボードはブッカー・Tが担当。姉プリシラ、ドナ・ワイズ、グラハム・ナッシュらがバック・ヴォーカルで参加していました。感情を内に秘めたようなリタのヴォーカルが却って胸を打ちます。


CRAZY LOVE
千マイルも離れていても彼の心の鼓動が聞こえて来る
彼が微笑むといつでも楽園の門が開く
私がいる場所は彼の傍
河の歌のように
彼のもとへと駆けつける私

あなたは私に愛をくれる
それはクレイジー・ラヴ
あの人は私を愛してくるの
それは熱烈な愛

私が落ち込んだ時は気の利いたユーモアで慰めてくれる
日が沈んだら私はあの人のもとに行く
私の悩みを取り除いてくれる
私の悲しみを取り除いてくれる
私の心の痛みを取り除いてくれる
私は安心して眠りにつける

だけど昼間もあの人が必要なの
もちろん夜もね 本当よ
あの人に私のこの腕を巻き付けて
キスして抱きしめたい
強くキスして抱きしめるの

遠くから私が戻って来ると
あの人はとても優しく愛してくれて
私の一日を明るくしてくれるの
そうすると私は正直になる
そうすると私は純粋になる
そうすると私は穏やかになる
心の奥深くで


アルバート・キングでお馴染みのブルース・ナンバー、「Born Under A Bad Sign」は2007年のライヴ映像でお楽しみ下さい。ブルージーに歌うリタ。円熟味が際立っています。この曲はブッカー・Tとウィリアム・ベルの共作で、MG'sの『Soul Limbo』(1968年リリース)、ブッカー・Tとプリシラのデュエット・アルバム『Home Grown』(1972年)、ウィリアム・ベル『Bound To Happen』(1969年)といった作者によるヴァージョンの他、クリーム『Wheels Of Fire』(1968年)、ジミ・ヘンドリックス『Blues』(1994年)など多数のアーティストがカヴァーしていました。
ブログへの貼付けが出来ないので、下記のURLをクリックしてご覧いただければ幸いです。

http://www.youtube.com/watch?v=ZizNDv1sVUI

マーク・ベノ作の「(I Always Called Them)Mountains」。ストリングスが効果的に施され、愛を噛み締めるかのようなリタの歌唱に花を添えているかのようです。


ドナ・ワイズとメアリー・ユノフスキーの共作、「Mud Island」。ライ・クーダーのうなるようなスライド・ギターがフィーチャーされ、スワンプ・サウンドに仕上げらています。
なお、リタに多くの楽曲を提供したドナ・ワイスはジャッキー・デシャノンと共作した「Bette Davis Eyes」が1981年にキム・カーンズによって歌われ大ヒットし、一躍有名となりました。自らもソング・ライターである傍らバック・ヴォーカルとしても活躍し、ライ・クーダーの『Into The Purple Valley』(1972年発表)、ボブ・ディランの『Pat Garrett & Billy the Kid』(1973年発表)などに参加しています。


この他オーティス・レディングとスティーヴ・クロッパー共作の「The Happy Song」(オーティスのオリジナルは1968年発表の『The Immortal Otis Redding』に収録)、イーグルスのヴァージョン(1980年発表の『Eagles Live』に収録)で有名なスティーヴ・ヤング作の「Seven Bridges Road」(1969年発表の『Rock Salt And Water』に収録)、スモーキー・ロビンソンらがマーヴィン・ゲイのために書いた「Ain't That Peculiar」(1966年発表の『Mood Of Modern Marvin Gaye』に収録)、ニール・ヤング作の「I Believe In You」(1970年発表の『After The Gold Rush』に収録)などが収められており、選曲の良さが心に沁みるようなアルバムでしたがセールス的には芳しい結果を残せませんでした。リタが成功を収めるのは全米6位まで上昇した6作目の『Anytime, Anywhere』からですが、このファースト・アルバム『RITA COOLIDGE』は彼女の原点としての瑞々しい魅力とアーシーな味わいが堪能できる傑作だと思います。

2nd『Nice Feelin'』とのお得な2in1です。
Rita Coolidge / Nice Feelin'Rita Coolidge / Nice Feelin'
(2009/02/02)
Rita Coolidge

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SHM-CDがリリースされたばかりのようですが、Amazonでは早くも品切れ状態?。発売元であるユニバーサルのサイトでは在庫ありとの表示が出ていたので、CDショップで取り寄せれば入手可能かもしれません。
リタ・クーリッジ(紙ジャケット仕様)リタ・クーリッジ(紙ジャケット仕様)
(2009/09/23)
リタ・クーリッジ

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