好きな音楽のことについて語りたいと思います。

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Joni Mitchell - RIVER

失礼ながらまたもやPurple_Hazeさんの記事に被せます。取り上げるはジョニ・ミッチェルの「RIVER」。1971年に彼女が発表したアルバム『Blue』に収録されていた一曲です。

BlueBlue
(1994/10/26)
Joni Mitchell

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1. All I Want
2. My Old Man
3. Little Green
4. Carey
5. Blue
6. California
7. This Flight Tonight
8. River
9. A Case Of You
10. The Last Time I Saw Richard



BLUE
クリスマスがやって来る
人々はツリー用の樅の木を切り
トナカイの飾りの準備をし
そして喜びと平和の歌を歌っている
ああ私に氷の張った川があれば
その上を滑って行けるのに
だけどここには雪が降らない
まわりは緑のまま
お金を貯めよう
そうすればこんな苛立たしい状況とおさらば出来るんだわ
ああ私に氷の張った川があれば
その上を滑って行けるのに
ああ私に長い川があればいいのに
そしたら自分の足に飛ぶことを教え込むだろう
ああ私に川があれば
その上を滑って行けるのに
だけど私は大切なあの人に悲しい想いををさせてしまったみたい

彼は懸命に私を救おうとしてくれた
私を安らぎを与えてくれた
荒々しく愛してくれた彼
私を身も心もとろけるほどに
ああ私に氷の張った川があれば
その上を滑って行けるのに
私は扱いにくい女
我がままで泣いてばかり
私は自分からサヨナラを告げ
今まで会った中で最高の彼を失った

ああ私に氷の張った川があれば
その上を滑って行けるのに
ああ私に長い川があればいいのに
そしたら自分の足に飛ぶことを教え込むだろう
私は彼にサヨナラを言わせてしまった

クリスマスがやって来る
人々はツリー用の樅の木を切り
トナカイの飾りの準備をし
そして喜びと平和の歌を歌っている
ああ私に氷の張った川があれば
その上を滑って行けるのに

この歌にはクリスマスを迎える直前に恋人を失ってしまった女性の空しく諦観の込められた気持ちが描写されています。少々きわどい表現もあり、聖夜のイメージにそぐわないような血の通ったなまめかしさが窺えました。結婚、離婚、不倫を経験し、恋に溺れて傷つきながら大人の女性へと成長して行ったジョニ・ミッチェル。この歌でも赤裸々な心情の告白が綴られているようです。

恋多き女ジョニ・ミッチェル。浮き名を流した相手はジャクソン・ブラウン、レナード・コーエン、デヴィッド・クロスビー、グラハム・ナッシュ、ジェイムズ・テイラー、ジャコ・パストリアス・・・・・・と数知れず。この時期は誰と恋に落ちていたのでしょうか。なお、表題曲「Blue」はデヴィッド・ブルーを、「The Last Time I Saw Richard」は最初の夫であるチャック・ミッチェルのことを歌ったとされています。

すっかりクリスマス・ソングの定番となってしまった「River」。枚挙に暇がないほどのアーティストによって取れ上げられています。最近ではジェイムズ・テイラーのヴァージョン(2006年発表の『A Christmas Album』に収録)が最もポピュラーではないでしょうか。


カナダ出身のシンガー・ソング・ライターであり、リリス・フェアの提唱者としても知られるサラ・マクラクランのヴァージョンもなかなか評判が良いようです。2006年発表の『Winter Song』に収録
http://www.youtube.com/watch?v=JEfJyirgkPI

当代きってのエンターテイナーであり、ソング・ライターでもあるバリー・マニロウが円熟した味を漂わせていました。2002年リリースの『A Christmas Gift of Love』に収録されていましたが、今回はライブ映像でお楽しみいただければ幸いです。


現代のジャズ界を代表するシンガー、ダイアン・リーヴスのヴァージョン。1999年発表の『Bridges』に収録されています。


ビリー・ホリディの再来と騒がれたマデリン・ペルーが、2006年の『Half the Perfect World』の中でK.D.ラングを迎えてしっとりとしながらも滋味溢れたデュエットを披露しています。


この歌はジャズ・シンガーの中で人気が高いようで、ホリー・コールも1997年発表の『Dark Dear Heart』で取り上げていました。

比較的新しいところでもうひとつ。ハービー・ハンコック&コリーヌ・ベイリー・レイが2007年リリースの『River - Joni Letters』の中で取り上げています。ジャズの巨人とイギリスのシンガー・ソング・ライターの組み合わせが絶妙の雰囲気を醸し出していました。


他にもハートがジョン・ポール・ジョーンズ(レッド・ツェペリン)をプロデューサーに起用したアルバム『The Road Home』(1995)で、リンダ・ロンシュタットが『A Merry Little Christmas』(2000)でそれぞれカヴァー・ヴァージョンを発表しています。ことにリンダのバージョンはジョニ・ミッチェルのオリジナルに忠実ながらも弦楽四重奏を配し、哀切の想いを情感を込めてしなやかに歌い上げていました。

今回も他人の褌で相撲を取るような格好になり誠に申し訳ございませんでした。触発された、感化されたと巧みな言い訳を並べても仏の顔も三度まで。今後とんでもないしっぺ返しが来るように思われます。どうかお手柔らかに。
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Joni Mitchell - TURBULENT INDIGO

申し訳ございませんが、今回もジャクソン・ブラウン関連の記事です。と言っても、ご本人のアルバムや楽曲を取り上げるわけではありません。ジョニ・ミッチェルに登場していただきます。

Turbulent IndigoTurbulent Indigo
(1994/10/13)
Joni Mitchell

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1. Sunny Sunday
2. Sex Kills
3. How Do You Stop
4. Turbulent Indigo
5. Last Chance Lost
6. Magdalene Laundries
7. Not to Blame
8. Borderline
9. Yvette in English
10. Sire of Sorrow (Job's Sad Song)

どうして今回1994年にリリースされたジョニ・ミッチェルの『TURBULENT INDIGO』を記事にしようとしたかと言いますと、収録曲 「Not To Blame」において、あたかもジャクソン・ブラウンと思しき人物が恋人の関係にあった女優のダリル・ハンナを殴ったことばかりでなく最初の妻フィリスを自殺に追いやったことをも非難していると受け取れる内容が示されていました。これに対し、ジャクソン・ブラウンは「ジョニはあまり健康でなく,沢山の問題がある」という公式なコメントを出しています。しかし、ジョニ・ミッチェルはこのような曲を書いたことで何を物語りたかったのでしょうか。両者のファンである私には今もよく分かりません。
ジャクソン・ブラウンがデヴューまもない1972年2月、ジョニ・ミッチェルのツアーの前座に抜擢されて4ヵ月も全米及び全英各地を一緒に回ったことがありました。二人の関係はその時に恋愛へと発展したとされています。ジャクソン・ブラウンはジョニ・ミッチェルを「理想の相手」としてかなりのめり込んでいたようですが、当時は二人の格に大きな開きがあり関係は長く続くことなく終止符を打ちました。
ジャクソン・ブラウンもジョニ・ミッチェルも二人の関係について多くは語りません。ただ、ジョニ・ミッチェルが1973年に発表したアルバム『For The Roses』の中の1曲「Lesson In Survival」で、「My sweet tumbleweed」という名の恋人に向かって「静かな時を過ごしたかったのにあなたは友人たちに守られ、私は彼らの視線に脅かされていた」といった趣旨の言葉を掛けていました。これがジャクソン・ブラウンとジョニ・ミッチェルの関係を示すものであるとされています。
バラにおくるバラにおくる
(2006/09/27)
ジョニ・ミッチェル

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フィンセント・ヴァン・ゴッホの『耳に包帯をした自画像』を連想させるかのようなアルバム・ジャケットの『TURBULENT INDIGO』は1990年代のアメリカ社会の様々な問題を扱った作品です。ゴッホの『耳に包帯をした自画像』が穏やかな緑の色調で描かれているのに対して、ジョニ・ミッチェルの『TURBULENT INDIGO』は直訳すると「荒れ狂う藍色」、「騒然とした藍色」。深い青色の世界の中に家庭内暴力、AIDS、性 宗教、差別などアメリカが抱える問題、ひいてはどの国の現代社会にも存在する諸問題、人間が抱える基本的な問題を盛り込みながら彼女はそれらに対するメッセージを投げかけていました。決して個人的な異議申し立てに終始するのではなく普遍性を持たせた描き方がなされています。

それでは、アルバムの収録曲を何曲か紹介して行きます。
まず、オープニング・ナンバーの「Sunny Sunday」。美しいギターの調べにのせて淡々と歌われ日曜の午後のまどろみを思い浮かべてしまいそうですが、歌詞の内容は「彼女は夜の帳が降りるのを待っている。それからドア越しにピストルを向け、街頭に狙いを定める。フリー・ウェイに行き交う車の音がする。」といった言葉が出てくるように穏やかなものではありません。


続いて「Sex Kill」。タイトルから察せられる通り人間の欲望や性犯罪を扱ったもので、ヘルス・エンジェルズによる集団強姦事件や保育園でさえも惨劇の場となることを力を込めたやや強い口調で訴えかけるように歌い上げています。「正義(Justice)とは氷(Just ice)のように冷たいものなのか」という言葉が印象的でした。


アコースティック・ギター1本によるライヴ映像。


エレキ・ギターに持ち替えてバンドをバックに歌うライヴ映像。1994年に奈良の東大寺で行われた「あおによし」コンサート(ボブ・ディラン、ライ・クーダー、X-Japanも参加)の時のものでしょうか。ジョニ・ミッチェルの傍らでリード・ギターを弾く布袋寅泰さんの姿も見えますね。


アイルランドのダブリンで実際に起こった事件をテーマに描いた「The Magdalene Laundries」。ふしだらであると烙印を押された女たちが次々と修道院へ送られて過酷な労働を強いられるという状況が18世紀から1970年代まで行われていたと言います。メロディの美しさが歌詞の内容とあいまってよけいに哀感を誘いました。


冒頭で述べた「Not To Blame」です。

NOT TO BLAME
その話がアメリカ全土の話題となった
伝えるところによると
あなたが最も愛した女性を殴ったのだとのこと
あなたの慈善活動も偽善的に思える
彼女の顔にはその美しさとともに
あなたのげんこつの跡が残されている
あなたの仲間たちは皆あなたの味方
彼らは富と名声を賭けて
彼女が人の道を外れた行いをしたからで
あなたは悪くないのだと言う

60万人の医師たちが
ゴム手袋をはめて
愛が作った惨めな傷跡を詮索している
彼らが言うには虐待された妻たちを
見つける方法を学んでいるとのこと
女性たちの間では
人生を通して血を流す行為をみてきているはず
あなたの倒錯には私も血を流す
汚点を残す赤い血の言葉
潔白であるとごまかそうとするあなたの主張
彼女が人の道を外れた行いをしたからで
あなたは悪くないのだと言う

あなたの子供は3歳の時にこう言ったそうだ
「ダディー 女を見つけようよ
一人はダディーのため 一人は僕のために」と
彼の母親は性格が弱く
あなたがそのことを嫌悪していた
だが彼女の容姿を
自殺に追いつめたくなるほどあなたは愛している
誰も涙を流さなかった彼女の寂しく小さな墓には
こう書かれている
「人の道を外した行いをしたのは彼のほうで
あなたは何も悪くない」と


妻への虐待をテーマにした歌のようですが、具体性を表すためにジャクソン・ブラウンに関する醜聞をモデルケースにしたようにも思われます。彼の息子に対しての人格さえも批判しているような箇所もあり、憤りとは行かないまでも何とも言えない虚脱感や不信感が込み上げてきました。

デヴィッド・クロスビーとの共作、「Yvette In English」。パリが舞台となっており、そこでの日常のエピソードを描いたもののようです。アルバムの中では比較的安心して聴ける1曲でした。


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